トラックドライバーは、拘束時間中に仮眠を取る機会も多くあります。
トラックドライバーの中でも、長距離ドライバーは、睡眠を取るために車中泊をする機会もあります。
事故なく安全に運転をするために、睡眠をとる必要がある職種です。
この記事では、トラックドライバーが、快適に寝る方法やおすすめのグッズを紹介します。
トラックドライバーの睡眠事情
トラックドライバーの拘束時間は、1日あたり13時間までで最大で16時間まで延長ができますが、15時間以上の勤務は週に2回まで、と厚生労働省の規定で決められています。
その場合では、2日間の運転時間の平均が、9時間となるようにしなければなりません。
基本的な拘束時間の13時間のうち、運転時間が9時間とすれば、4時間は休憩時間になります。
4時間も休憩時間があると考える人もいるかもしれませんが、運転や不規則な勤務での疲労が蓄積されており、4時間の休憩時間の間に仮眠をとる必要があります。
集中力を欠いてしまわないためにも、目や体を休ませる必要があるためです。
■出典:厚生労働省 自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(改善基準告示)
トラックで快適に寝る方法
トラックで快適に睡眠を取るために、このような方法をおすすめします。
エンジンを切って入眠する
快適な睡眠(冷暖房をつけたままにする)のために、エンジンを切らない人もいます。
しかし、エンジンをかけたまま冷暖房をつけて停車していると、バッテリーに負荷がかかる場合があるでしょう。
トラックが走行していれば、充電されているため問題ありませんが、停車中にはバッテリーが上がることが予想されます。
バッテリーやエンジントラブルの予防はもちろんですが、騒音や環境問題に配慮して、エンジンは切っておきましょう。
窓を開ける
冷暖房を入れない代わりに、寝る時には少しだけ窓を開けて空気の入れ替えをしましょう。
窓を密閉してしまうと、不快指数が上がり、開けすぎても防犯上危ないため、窓は少し開けるのがおすすめです。
耳栓をつける
トラックで仮眠を取る場合には、周りの車の音や騒音で快適に眠れないという経験をする人は多いため、低反発のウレタン素材の性能の良い耳栓を使うのをおすすめします。
トラックで寝るのにおすすめのグッズ
トラックには、寝台スペースが運転席の上部や後部に設置されているのがほとんどです。
休息の目的のスペースはなっていますが、トラックの中で快適に睡眠をとるためには、グッズを使うのがおすすめです。
高反発マット
快適に眠るためには、寝心地や姿勢も非常に大切になります。
横になれるスペースが狭い場合や、寝台スペースの寝心地が悪い場合は、なかなか寝付けないだけでなく、腰痛の原因になる場合もあるでしょう。
そのため、高反発マットを使用するのがおすすめです。
枕
快適に眠るためには、枕も大切なアイテムになるため、自分に合った枕を準備して仮眠時に使用するのもおすすめです。
扇風機
トラックで仮眠をする際には、騒音問題や環境問題に配慮して、エンジンを止めるように会社から指示されている場合もあるでしょう。
しかし、車内の温度が暑い場合には快適に眠れないため、扇風機を用意するのがおすすめです。
アイマスク
寝台スペースに窓がある場合には、日中の仮眠時に車内に陽が射すためアイマスクをすると、陽の影響もなく快適に眠れます。
睡眠に関するよくある質問
トラックドライバーを目指している人は、睡眠事情も気になると思いますのでよくある質問をまとめました。
■出典:全日本トラック協会 安全運転・健康運転のためのトラックドライバーの睡眠マニュアル
睡眠が短いか不安です。
理想の睡眠時間は、7~8時間となっていますが、適切な睡眠時間は年齢や個人でも異なります。
日勤のドライバーの場合には、前日の睡眠時間が短くても、日中に眠くならなければ睡眠時間は足りていると言えるでしょう。
もし、14時~16時の間に眠気があるようなら、その日の夜には、少なくとも1時間は早く寝るように心掛けましょう。
2時間以上睡眠時間をずらさないようにして、3日以上の睡眠不足は避けましょう。
良く寝ているのに日中に眠気が生じないですか?
日中に眠気が生じてしまう場合には、睡眠に関連した病気の可能性があります。
十分な睡眠時間をとったのにも関わらず、昼ではなく、早朝や夕方に眠気を感じる場合や、家族にイビキを指摘された場合には、早めの対処が必要です。
運行管理者に報告して、産業医や主治医に相談するのをおすすめします。
体調が少しでもおかしいなと感じる場合には、早めに相談しましょう。
夜間運転後の昼間はよく眠れないのでは?
夜間運転後に眠れないのでは、と不安に思う人もいるでしょう。
本来は、昼間は寝る時間ではないため、なかなか寝付けないという人もいますが、できるだけ早く帰宅して、部屋を暗くして寝るようにしましょう。
勤務が続く場合には、トラックの中でアイマスクをしたり、遮光カーテンを締めて、できるだけ夜のような環境にして寝るのがおすすめです。
休日に良く寝ているのに眠気がとれないのはなぜ?
休日に良く寝ていても、休日後にも眠気がとれない場合は、普段の睡眠不足が考えられます。
また、休日に寝過ぎてしまうのも原因の場合があり、休日であっても普段と同じくらいか、 遅くても2時間以上いつもより寝過ぎないようにしましょう。
まとめ
この記事では、トラックドライバーの睡眠事情について紹介しました。
トラックドライバーはトラックで仮眠を取る場合も多く、快適な睡眠を取るためのグッズや環境を整えるのがおすすめです。