長距離トラック運転手はSNSなどで「きつい」「やめとけ」と言われることがある職業です。そのため、「長距離トラック運転手に興味はあるものの、労働環境に不安を感じている」という方も多いのではないでしょうか。そこで、本記事では、長距離トラック運転手の仕事がきついと言われている理由や対策方法について解説します。
長距離ドライバーの仕事がきつい理由
長距離ドライバーは、「きつい」「やめとけ」と言われる職業です。なぜそのように言われるのか、理由を詳しく解説します。
労働時間が不規則だから
1つ目は労働時間が不規則なためです。長距離ドライバーは朝出社して夜に退勤するオフィスワーカーのような規則正しい生活とは異なり、日中寝て夜中から朝にかけて運転するなど不規則な生活になりがちです。そのため、家族や友達と会う時間を確保することや体調管理が難しいです。
拘束時間が長いから
2つ目は拘束時間が長いためです。厚生労働省が策定した「トラック運転者の労働時間等の改善のための基準」によると、拘束時間は13時間までと定められており、時間内に到着できない場合は16時間まで延長できます。拘束時間には運転している時間だけでなく荷待ちや休憩時間も含まれるため、長いと感じる方も多いです。
事故に巻き込まれる可能性が高いから
3つ目は事故に巻き込まれる可能性が高いからです。短・中距離トラック運転手や軽貨物運転手など自動車を運転する仕事は事故に巻き込まれるリスクがあります。その中でも、長距離トラック運転手は配送先まで片道距離が300kmを超えるケースが多いので、その分事故に巻き込まれる可能性が高いです。また、自身が巻き込まれるだけでなく、自身が事故を起こす可能性もあるので、常に最新の注意を払う必要があります。
長距離ドライバーに向いている人の特徴
では、どのような人が長距離ドライバーに向いているのでしょうか。これから長距離ドライバーになろうとお考えの方は参考にしてみてください。
運転が好きな人
長距離ドライバーは、仕事の大半の時間をトラックで過ごすことになるため、運転が好きでないと続けられない仕事です。「ご当地のものを食べたい」「行ったことのない道を運転したい」など楽しみを見つけられる方には向いています。
給料を上げたい人
長距離ドライバーの給料は、ドライバー業界の中でも高額です。近距離を運転する小型トラックドライバーの年収が310万円〜550万円であるのに対して、長距離ドライバーは400万円〜750万円です。お金を稼ぎたい！という人にとってはモチベーションに繋がるのではないでしょうか。会社によっては、資格や免許を取得することで給料アップも期待できます。
責任感がある人
長距離ドライバーには、必ず時間内に荷物を運ばなければならないという責任感があります。納期がタイトだと、精神的に追い詰められてしまう場合もあるでしょう。突然のトラブルが起きた際は、運送会社・配送先と連携をとり、コミュニケーションを取りながら荷物を確実に届けるための冷静な判断力が必要です。
長距離トラック運転手のきつい仕事の対処法
次に、長距離ドライバーのきつさを軽減するための対処法を4つご紹介します。
空き時間にすることを決める
荷待ちや待機時間の間にやることを決めておけば、効果的にリフレッシュできます。例えば、少し仮眠を取るだけでも脳と身体が休まり、体力が回復します。YouTubeや動画配信サービスでの動画を見ることで、仕事とプライベートの区切りがつけられるでしょう。「今日の休憩ではあの動画を見よう」と決めていれば、モチベーションアップにもつながります。1人で過ごす時間が多いため、トラック無線でコミュニケーションを取ると「仲間も頑張っているんだな」と繋がりを感じられて仕事の励みになるかもしれません。
体力をつける
長距離の運転かつ、荷物の積み下ろしを行う場合もあるため、体力が必要になります。「休日にトレーニングを始めてみる」「エレベーターではなく階段を使うように心がける」など日ごろから鍛えておくことで、仕事のきつさを軽減できます。
転職をする
「仕事がきつすぎて耐えられない」「もう少し給料をアップさせたい」とお悩みの方は、転職をするのも手です。ここからは、求人情報を見るときのポイントから探し方まで解説します。
求人情報を見るポイント
まずは求人情報を見るときのポイントを押さえましょう。
1. 労働時間や休暇日 夜勤はあるのか、シフト制なのかどうか、休みはどのくらいあるのかなど自身が無理せず働けそうかどうか、しっかりチェックしましょう。
2. 社員数 在籍しているトラックドライバーが多ければ、代わりとなる人がいるので、急な休みも取得しやすいです。極端に社員数や給料が少ない会社は、労働環境が整っていない場合もあるので注意が必要です。
3. 罰則規定 交通事故を起こしてしまった場合、全て自己責任の会社もあれば、運転できない間の給与補償がある会社もあります。
長距離ドライバーとして働く上で重要な情報なので、必ず確認してください。
求人サイト・求人票から探す
次に求人サイト・求人票から探すという方法があります。自分の希望する条件、労働形態の会社に応募できますが、自ら探さなければならないため、時間がかかるかもしれません。街中で「トラックドライバー募集！」と書かれた看板を見かけたら、企業名を覚えておいてネットで求人表を見てみるのも良いでしょう。
転職エージェントに相談する
3つ目に転職エージェントに相談する方法があります。担当のアドバイザーが、今までの職歴やどのような環境で働きたいかなどを細かくヒアリングし、自分に合った求人を紹介してくれます。アドバイザーに任せっきりにしてしまうと、転職活動が長引く場合もあるので、短期間で決めたい場合は条件の中で優先順位を決めると良いでしょう。
ドライバー仲間の口コミ
4つ目にドライバー仲間の紹介で転職するという方法があります。実際に働いているドライバーの生の声を聞いてから応募できるので、入社後のギャップを感じにくくなります。既に働いている社員からの紹介となれば、信頼がある状態からの選考となるため、採用のハードルが低くなるのも特徴です。
まとめ
長距離ドライバーは、「労働時間が不規則」「拘束時間が長い」「運転時間が長い」ことから、きついと言われている仕事です。しかし、空き時間を有効活用すればリフレッシュできます。体力的にきついという方は、トレーニングで筋力を付ければきつさを軽減できるかもしれません。今の環境を変えたいという場合は、転職を視野に入れてみるのもおすすめです。本記事が参考になれば幸いです。
