
大型免許の取得といえば、マニュアル車をイメージするのではないでしょうか。
一方、最近では、路線バスやトラックでマニュアル車を見かけることも多くなりました。
そのような中、2026年以降、運転免許にも大型免許オートマ限定が誕生します。
本記事では、大型免許のオートマ限定について、
マニュアルの場合と費用や取得条件を予想しながら徹底比較していきます。
オートマ限定で大型免許を取得できるようになる!
オートマ限定で大型免許が取得できるようになるのですが、
具体的にどのような内容なのかみていきましょう。
取得できる免許の種類
取得できる免許の種類は、以下のようになっています。
運転できる車種 |
免許 |
大型トラック・無料送迎大型バス |
大型1種免許 |
大型トラック・路線バス |
大型2種免許 |
2026年以降、従来の「大型1種免許」「大型2種免許」だけでなく、
「中型1種免許」「準中型1種免許」「中型2種免許」にも、
オートマ限定の免許を導入する方針が固まりました。
運転できる車種
大型1種で免許で運転できる車両の種類は、以下の通りです。
免許の種類 |
車両総重量 |
最大積載量 |
乗車定員 |
受験資格 |
大型免許 |
11トン以上 |
6.5トン以上 |
30人以上 |
21歳以上 |
おもに大型トラック、大型バス、ダンプカー、タンクローリーが車両の種類になります。
マニュアルの場合とオートマ限定の場合での大型免許取得条件
マニュアルの場合と、
オートマ限定に場合での大型免許取得条件についてみていきましょう。
大型1種免許については、運転ドットコムの下記の記事も役に立ちますので、
合わせて参考になさってください。
大型1種免許取得ガイド:費用や流れ、取得にかかる期間など詳細解説
また、大型2種免許については、運転ドットコムの下記の記事も役に立ちますので、
合わせて参考になさってください。
マニュアルの場合
マニュアルの大型免許の取得条件は、以下の通りです。
|
条件 |
内容 |
1 |
年齢条件 |
21歳以上 |
2 |
視力条件 |
両眼で0.8以上かつ片眼0.5以上(眼鏡・コンタクト使用可) |
3 |
深視力検査 |
深視力の差が2cm以内(眼鏡・コンタクト使用可) |
4 |
色覚条件 |
赤、青、黄色の区別ができる |
5 |
聴力条件 |
10mの距離で90dbの警音器が聞こえる(補聴器可) |
6 |
免許条件 |
普通自動車免許、準中型免許、中型免許、大型特殊免許のいずれかを所持していること |
普通免許を取得する際は、年齢条件18歳以上であり、
深視力検査は実施されないところが異なる点といえます。
オートマ限定の場合
オートマ限定の大型免許の取得条件は、以下の通りです。
|
条件 |
内容 |
1 |
年齢条件 |
21歳以上 |
2 |
視力条件 |
両眼で0.8以上かつ片眼0.5以上(眼鏡・コンタクト使用可) |
3 |
深視力検査 |
深視力の差が2cm以内(眼鏡・コンタクト使用可) |
4 |
色覚条件 |
赤、青、黄色の区別ができる |
5 |
聴力条件 |
10mの距離で90dbの警音器が聞こえる(補聴器可) |
6 |
免許条件 |
普通免許や中型免許などのオートマ限定免許を所持していること |
マニュアルの大型免許との違いは、
免許条件にありますように、オートマ限定の免許でも可能であると点です。
大型免許の取得方法
大型免許の取得方法についてみていきましょう。
マニュアルの場合
マニュアルの大型免許の取得方法についてご紹介します。
教習所に通う
2023年末時点で、全国には1,291校の教習所があり、
大型免許が取得できる教習所は、2022年現在で425校です。
全国で大型免許の取得ができる教習所には限りがありますのでご注意ください。
合宿に行く場合
合宿免許教習所で、大型免許が取得できるところは、全国で34校しかありません。
合宿免許教習所は地方に立地していることから、
都市部に在住の人が合宿免許教習所に行くためには、遠方まで出向く必要があります。
オートマ限定の場合
2025年5月現在、大型免許オートマ限定の免許が取得できる教習所はありません。
2026年以降、大型免許オートマ限定が導入される前に、
免許取得可能な教習所が増えることでしょう。
マニュアルの場合とオートマ限定の場合の大型免許取得にかかる費用と期間を比較
マニュアルの場合とオートマ限定の場合の
大型免許取得にかかる費用と期間の比較についてご紹介します。
費用の比較
教習所の料金相場は、以下の通りです。
所持免許 |
費用相場 |
普通免許(AT限定)からの取得 |
約35万円~約45万円 |
普通免許(MT)からの取得 |
約30万円~約40万円 |
準中型免許からの取得 |
約25万円~約35万円 |
中型免許からの取得 |
約20万円~約25万円 |
合宿免許 |
約30万円前後 |
また、大型免許を取得する際の試験料や補習の追加費用は、以下のようになっています。
項目 |
費用 |
大型1種免許試験手数料 |
約4,100円 |
免許証交付手数料 |
約2,050円 |
1回で試験に合格できなかった場合、2回目以降の試験手数料は1,750円となります。
また、大型免許を一発試験で受ける場合は、以下の費用が必要です。
項目 |
費用 |
一発試験料金相場 |
約36,000円 |
試験車使用料 |
約2,500円 |
取得時講習 |
約17,800円 |
上記は、大型免許のマニュアルを取得する際の費用をご紹介しましたが、
オートマ限定免許の場合は、上記金額より低めの価格設定になるでしょう。
大型免許の補助金については、運転ドットコムの下記の記事も役に立ちますので、
合わせて参考になさってください。
期間の比較
大型免許取得までにかかる平均の期間は、以下の通りです。
所持免許 |
平均期間 |
普通免許からの取得 |
20~40日程度 |
準中型免許からの取得 |
12日程度 |
中型免許からの取得 |
12日程度 |
普通免許から取得する場合、合宿免許では13日程度の時間がかかります。
1日の技能教習の時間は2時間までと定められています。
上記は、大型免許のマニュアルを取得する際の期間をご紹介しましたが、
オートマ限定免許の場合は、上記期間より低めの価格設定になるでしょう。
オートマ限定で大型免許を取得する場合の注意点
大型免許オートマ限定取得における注意点についてご紹介します。
年齢・運転経歴の条件を満さなければならない
大型免許オートマ限定は、21歳以上で、
普通免許や中型免許など、オートマ限定免許を所持していることが条件です。
運転経歴は通算3年以上(免許停止期間を除く)が必要であるなどの条件は、
従来通りとなっています。
深視力検査がある
大型免許オートマ限定を取得する際は、両眼で0.8以上、片眼で0.5以上、
色識別(赤、黄、青)ができることに加えて、
深視力検査の平均誤差が2cm以内である必要があります。
深視力検査も、従来の大型免許を取得する際に実施されている検査です。
教習の際に死角に注意する
大型車両を教習で運転する際は、普通車より多くの死角が生まれます。
歩行者や自転車が視界に入りづらいですし、
進路変更や右左折するときなど、常に死角に注意しなければなりませんので、
慣れるまでに時間を要しますし、常日頃慎重な運転が必要です。
まとめ
大型免許のオートマ限定について、マニュアルの場合と費用や取得条件を予想について、
ご理解深まりましたでしょうか。
従来は、大型免許といえばマニュアルしかありませんでしたが、
オートマ限定免許が誕生することで、運転できる車種の幅が広がります。
運転できる車種の幅が広がれば、仕事の幅も広がることでしょう。
本記事を参考に、大型免許オートマ限定について、知っていただければ幸いです。