DPFは、ディーゼル車に搭載されている車のパーツの1つです。
場合によっては故障する可能性があるパーツですが、
故障した場合はどのように対処すればよいのでしょうか。
本記事では、DPFの種類や故障した場合の対処法について、詳しく解説します。
DPFとは?
DPFは、日本語で「ディーゼル微粒子捕集フィルター」のことです。
具体的には、PM(すす)を出さないようにする装置のことをいいます。
ディーゼル車からは特有の有害物質が排出されているのですが、
その有害物質を削減してくれるのです。
ディーゼルエンジンが作動しているときは常に燃焼が繰り返されているのですが、
燃焼中に発生するPM(すす)を外気に排出しないためにフィルターの役割をしています。
この役割があることで、地球温暖化を防止したり、
人体や植物への影響を軽減することができるのです。
DPFは3種類ある!
DPFには、以下の3種類があります。
DPFマフラー
DPFは、Diesel Particulate Filterの略称で、
日本語では「ディーゼル微粒子捕集フィルター」といいます。
ディーゼル車から排出されるPMも捕集し、
大気中に排出しないようにする後処理技術のことをDPFというのです。
ただ排気ガスがフィルターを通過する際にPMが集められますので、
長年使用するとPMが蓄積され、機能が低下します。
DPRマフラー
DPRは、Diesel Particulate Active Reduction Systemの略称で、
日本語では「排出ガス浄化装置」といいます。
フィルターでPMを集めるのはもちろんですが、
この作業を繰り返すことでフィルターが詰まってしまうのです。
詰まる始めると機能が下がってしまうため、
内部で燃焼し、再生する機能を備えています。
DPDマフラー
DPDは、Diesel Particulate Defuserの略称で、
日本語では「PM微粒子除去装置」です。
排ガスに含まれるPMを浄化してくれる装置となります。
一定以上のPMが蓄積すると自動に燃焼作業を行ない、
同時にDPDランプが点灯するのです。
DPFを正常に使用する際の条件
DPFの性能を保つためには、次のことを守らなければなりません。
・燃料は必ず超低硫黄軽油(S10ppm以下)を使用すること
・エンジンオイルは必ず指定のDPF専用のオイルを使用すること
・DPF、マフラー、排気管は改造しないこと
・DPFを蹴ったり、叩いたりしないこと
DPFは、指定以外のエンジンオイルを使うと故障や燃費悪化の原因になります。
また改造すると通常の性能を発揮することができなくなり、故障の原因となります。
蹴る、叩くなどの強い振動を与えると破損の原因になるため注意しましょう。
DPFは故障するのか?
DPFは故障することがあります。
その原因は以下のようなものが挙げられます。
エンジンの回転数が低回転のことが多い
信号にひっかかりやすいところ、渋滞が多いところでは、
エンジンの回転数を上げて走行することができません。
エンジンの回転数が低回転になることが多い場合は、
セルフクリーニングでフィルターの再生を円滑に行なうことができないことから
故障の原因となります。
排ガス温度が温まり切らないことが多い
近距離走行の場合、排ガス温度が十分に温まりません。
その場合、セルフクリーニングでフィルターの再生を
円滑に行なうことができないことから故障の原因となります。
エンジンの始動・停止やアイドリングが多い
エンジンの始動・停止の頻度が多かったり、
長時間のアイドリングの頻度が多い場合は、
PM物質が詰まってしまい、故障の原因となります。
DPFに警告灯が点灯した場合の対処法
DPFの警告灯が点灯した場合は、以下のように対処する必要があります。
マツダ |
エンジンを停止させずに、マツダ販売店で点検を受ける |
日産 |
燃えやすいものが周囲にないところに停車し、DPF手動再生スイッチを押してPM燃焼処理を実施する |
このようにメーカーによって対処法が異なりますので、
DPFが点灯すればディーラーに点検を受けることが最善です。
またトラックのDPFの警告灯が点灯した場合は、安全な場所にトラックを停車させ、
走行速度50km以内に手動再生を行なうようにしましょう。
まとめ
DPFの種類や故障した場合の対処法について、ご理解深まりましたでしょうか。
DPFの故障時の対処法は、車種やメーカーにより異なりますので、
故障した場合はディーラーに連絡して指示を受けるようにしてください。
運転に関する専門用語はたくさんありますが、運転ドットコムでは下記のように、専門用語の紹介もしていますので、
合わせて参考になさってください。
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本記事を参考に、DPFについて知っていただければ幸いです。