トラックドライバ―が転職する理由として、仕事内容や給料が挙げられますが、実際は人間関係を理由としている人も多くいます。
トラックドライバーは1人で仕事する場面も多いですが、他者とまったく関わらないわけではありません。
本記事では、トラックドライバ―の実際の人間関係や体験談について詳しくご紹介します。
トラックドライバーがよく繋がることがある人間関係とは?
トラックドライバ―は、1人で運転して、1人で荷積み・荷下ろしをしている光景をみかけますが、
実際はどのようなところで他者と接しているのかみていきましょう。
会社内での人間関係
トラックドライバ―は拠点となる運送会社があり、そこでの人間関係が基本となります。
具体的には以下の状況時に勤務先の人と関わることになります。
会社内の人間との人間関係を構築することで、日々の仕事の情報共有が図れたり、
しんどいことがあれば愚痴を言い合ったりすることも可能です。
出勤時・退勤時
出勤時は、運送会社の配車係の人や他の仕事仲間と顔を合わせ、点呼やアルコールチェックを済ませます。
また配送が終わって帰社したときも、当日の報告を運送会社に行なってから退勤するのが一般的です。
会社内の事務員や営業とのやり取り
トラックドライバ―は運転や荷積み・荷下ろしだけが仕事ではなく、運送会社によっては日報の記入を行なわなければなりません。
日報の提出時のコミュニケーションだけでなく、日々の仕事の様子や日常会話などを通して人間関係が構築される場合があります。
前述では配車係の人との人間関係についてご紹介しましたが、事務員は事務手続きを始めとして、
勤務形態や休日、給料などを管理していることから、何かと接する機会が多いでしょう。
また新しい仕事を見つけてきた営業からは次の仕事が紹介されたりしますので、必然とコミュニケーションをとる状況になるのです。
会社外での人間関係
上記では会社内での人間関係についてご紹介しました。
トラックドライバ―の人間関係は会社内だけでなく、以下のようなところで会社外でも構築されていきます。
集荷先・出荷先での荷積み・荷下しをする場所
集荷先・出荷先や荷積み・荷下ろし場所には、荷物のチェックをしたり、
荷積みをする荷物の場所、荷物の荷下ろす場所を指示してくれる人がいます。
何度か荷物が集まる倉庫や配送センターに出向くことで、現地の社員の人と顔見知りになり、
コミュニケーションの機会が増えるにつれて人間関係が構築されるものです。
他の運送会社のトラックドライバーとの関係
同じルートを何度も配送していると、同じタイミングで荷積み・荷下ろしを行なったり、
休憩している他社のトラックドライバ―と顔を合わせます。
トラックドライバーは勤め先が違っても、荷積み・荷下ろしのタイミングや休憩のタイミングでコミュニケーションをとることもしばしば。
他社のトラックドライバ―とコミュニケーションをとる中で、他の運送会社の勤務形態や給料を知ることができるなど、
ネットでは得られない情報をゲットすることもできるのです。
実際のトラックドライバーの人間関係の様子とは?
上記をお読みいただいたことで、トラックドライバ―もさまざまな状況で人間関係が構築されることがわかりました。
では実際にトラックドライバ―の人間関係の様子はどのようなものなのかみていきましょう。
車内は1人!1人時間もたくさんある!
前述のようにトラックドライバ―は他者と接するタイミングがいくつかあります。
コンビニルート配送のような近距離ドライバーであれば、
1日の間で何度も荷積み先・荷下ろし先に行きますので、現地の人と接する機会が少なくありません。
しかし中距離・長距離ドライバーは、遠方までトラックを走らせるため、1日の業務のほとんどが運転になります。
運転業務が中心となるとトラックドライバ―は他者と接するタイミングがありません。
基本的にトラックドライバ―は1人で業務を行ないますので車内は1人です。
トラックドライバ―の仕事をしている人の中には「他の人と接するのが苦手」という方もいらっしゃいます。
1人だからこそ、自分の好きな音楽をかけながら運転したり、
好きなタイミングで休憩することも可能ですし、1人の時間もたくさんあるのです。
帰社後はみんな温かく迎えてくれる!
トラックドライバ―は荷物を輸送した後は、運送会社に帰社します。
帰社した際は車内勤務の人や、先に帰社している人が「お疲れ様です」といって温かく出迎えてくれるものです。
トラックドライバ―は1人で運転業務や荷積み・荷下ろしを行なっているため、かなりの疲労を抱えて帰社します。
お互い疲れて帰社する中で、温かく迎えてくれるのは心の癒しにもなるでしょう。
取引先の人もみんな温かい!
荷物の配送先である取引先も温かい人が多いです。
とくに同じ配送センターや倉庫に出向く度に、お互い顔見知りになり
「お疲れ様です」「お世話になっています」という何気ない声かけから温かさを感じることができるでしょう。
トラックドライバーの人間関係の体験談も紹介!
実際にトラックドライバーの仕事に就いていた人は、どのような人間関係を築いてきたのかをご紹介します。
Aさんの体験談:1人の時間が長い
前述のようにトラックドライバーは運転、荷積み・荷下ろしなど、基本的に1人で仕事をしています。
Aさんも勤務中は1人でいることがほとんどで、同僚や上司と長時間面と向かって話しをすることがなく、
良い意味で人間関係のトラブルはなかったそうです。
Aさんは、仲間と話しをするのは電話がメインでした。
荷主や配送先もさまざまでしたので、点呼のときに集合する人も限られています。
歓送迎会や花見などの社内行事も少なかったことから、イヤな人間関係に発展することもありませんでした。
やはりトラックドライバーは1人の時間が長いという体験をしたAさんは、
人間関係を必要最小限にしたい方にとって、トラックドライバーは適しているとおっしゃっています。
Oさんの体験談:幅広い年齢層の人と接することができる
トラックドライバ―は、若年層から高齢者まで幅広い年齢層の人が働いています。
Oさんが勤めている運送会社でもトラックドライバ―の年齢層は広いそうです。
一般企業では、自分より年齢が上の人は上司や管理職である場合が多いですが、
トラックドライバ―は年齢や性別関係なく、幅広い年齢層の人と一緒に仕事をする可能性が非常に高いです。
以前にOさんが勤務していた運送会社では、上司が20代、同期が50代と60代であったり、
先輩社員も年上であったり年下であったりさまざまでした。
運送業界は転職者が多くいますので、年齢層が幅広いだけでなく、色々な経験を積んだ人も多く集まっています。
Oさんも色々な人と接することで、楽しい時間を過ごしながらトラックドライバーの仕事をしていたとのことです。
トラックドライバー以外の職種と比較した場合はどう?
トラックドライバーの仕事は、トラックドライバー以外の職種と比較した場合、やはり人付き合いは少ないです。
トラックドライバーに転職した人の中には
「人と接するのが苦手」「他の人と話しをするのは必要最小限でありたい」という方がいらっしゃいます。
一般企業の場合、同じ部や課に所属し、1つのチームとして、周りの人と連携を図りながら仕事を進めていきます。
勤務中はずっと会社内にいるのが基本で、自分のデスクの隣や前後の人との人間関係を築かなければ孤独感を覚えてしまうものです。
またチームとして目標を達成するために、会議やプレゼンなどで意見交換もしなければなりません。
一方でトラックドライバーは、トラックに乗るのは基本的に自分1人です。
トラックの運転中も、荷積み・荷下ろしも1人で、食事をするのも1人ですので人付き合いはほとんどありません。
トラックドライバーは人付き合いが苦手な人でも大丈夫??
トラックドライバーは、人付き合いが苦手な人でも大丈夫です。
前述のように、トラックドライバーは業務中は1人で仕事をします。
人と接するタイミングは、出勤時の点呼、退勤時の日報程度です。
荷積み・荷下ろしするときは、配送センターや倉庫の人と接することはありますが、
業務上のやり取り程度ですので、必要最小限の会話で終わります。
運送会社によっては社内行事を行なっているところもありますが、
人付き合いが苦手なのであれば無理に参加する必要はありません。
ただ参加しなければその後の人間関係を気にしてしまう場合は、
社内行事を行なっていない運送会社や、社内行事への参加が自由なところを選ぶといいでしょう。
人付き合いが苦手なら免許を活かして転職もあり!
前述のようにトラックドライバ―は、人付き合いが苦手であっても十分に成し遂げることができる仕事です。
もし人付き合いが苦手であれば、免許を活かして転職するのもありでしょう。
ここでは人付き合いが苦手な方でも、1人でできる仕事についてご紹介します。
以下の一例をお読みになりながら、運転ドットコムの求人一覧で、あなたに合った仕事を検索してみてください。
また、下記の記事では転職についても詳しく紹介しておりますのでそちらも併せてご覧ください。
トラック運転手の転職のコツとは?給与アップや働き方を改善するために見るべきポイントを紹介
おすすめの仕事①~キャリアカードライバー~
キャリアカードライバーは車をキャリアカーに載せて複数台運ぶドライバ―のことです。
けん引免許や中型・大型免許が主に必要になりますので、その免許を持っている人で人付き合いが苦手な人には特におすすめです。
車をお客様先もしくは販売店、オークション会場などへ運ぶだけなので
人付き合いが必然と必要になるということもあまりありません。
キャリアカーで運んでいる間は基本的に1人時間になりますので
自分時間を楽しむこともできます。
おすすめの仕事②~構内のドライバ―~
構内のドライバ―は会社の敷地内を運転するお仕事のことです。
軽自動車から大型車まで様々な種類の車を運転し、構内で車を移動させます。
小型トラックや大型トラックを運転することもあるので大型免許があれば尚良です。
オークションに出品される車もあれば、このあとそのままお客様に引き渡される車もあります。
構内での車移動が主な作業になりますので、お客様とコミュニケーションをとることも少なく
会社の同僚や仲間と話をする程度になります。
なので、人付き合いが少し苦手だなと思っている人にはおすすめの仕事です。
おすすめの仕事③~ルート配送ドライバー~
ルート配送ドライバーは食品や生活用品などを決まったルートで決まった取引先に配送するお仕事です。
小型トラックや中型トラックを主に運転することが多く、2tトラックであれば普通免許があれば運転することができる場合もあります。
※免許取得年月日によります。
商品の配送のため取引先とコミュニケーションを図ったりする必要があるのでは?と思われるかもしれませんが
実はそんな必要はなく、必要事項だけのやり取りで済むという場合がほとんどです。
また、夜間の配送もありますのでその場合はお客様がいなくなったスーパーや
お客様が少なくなったコンビニなどに配送を行うことになります。
人目も少ないため、人付き合いが苦手という方にはおすすめです。
トラックドライバーの人間関係で注意したほうがいいポイント
トラックドライバ―は、他の人と接する機会が少ないため、人付き合いが苦手な人に適している仕事であることをお伝えしてきました。
1人の時間が多い仕事といえども、少なからず人と接する機会はあります。
ここではトラックドライバ―の人間関係で注意したほうがいいポイントについてご紹介します。
派閥やグループに属さない
運送会社にとっては、トラックドライバ―同士で派閥やグループができているところがあり、
お互いの文句や愚痴を言っていることが多いです。
一緒になって他の人の文句や愚痴を言っても仕方ありませんし、
派閥やグループ同士で対立が起きると、より一層面倒なことになります。
就職した運送会社に派閥やグループがある場合は、どこにも属さずに平和に過ごすように努めましょう。
運送会社は古い体質が見られる
運送会社は縦社会のような古い体質がみられるところが少なくありません。
内容が間違っていても上の言うことに従わなければならなかったり、声の大きい人の意見が通ったりする光景がみられます。
このような環境が残っているところがあることを認識し、会社にどのような人間がいるかを確認したうえで、
自分と合わない人はいる場合は関わる頻度を必要最小限にとどめましょう。
無理な依頼をしてくる荷主との関係
荷主は、運送会社に輸送する荷物を依頼してくる人のことをいいます。
荷主には色々な人がおり「依頼通り荷物を運んでくれてありがとう」という思いをもっている方もいれば
「依頼した荷物を運ぶのは当然だろ」という思いをもっている方もいらっしゃいます。
「依頼した荷物を運ぶのは当然だろ」とお思いの方は、自分のほうが立場が上である意識があったり、
ときに当初依頼してきた以上の荷物を運んでほしい、この時間までに必ず運べなど、無理を言ってくる場合もあるのです。
トラックドライバ―は運送会社からの指示のもとで働くわけですので、
会社の指示通りの荷物量や時刻に荷物を運ばなければなりません。
無理を言ってくる荷主がいる場合は自分で対応するのではなく、運送会社に連絡をして解決を図ってもらいましょう。
トラックドライバ―はこのような荷主との人間関係も生まれることから、
運送会社と連携を図りながら毅然とした対応をとることが求められます。
まとめ
トラックドライバ―の実際の人間関係や体験談について、理解は深まりましたでしょうか。
トラックドライバ―の仕事は、運転、荷積み・荷下ろしなど、
基本的には1人で行なうものが多いですので、深い人間関係が構築されることは少ないです。
ただ勤め先の人とは、出勤時の点呼、退勤時の日報に加えて、
事務関係や配車関係の担当している社員とは少なからず接する必要があります。
トラックドライバ―に就職・転職した人の中には、人付き合いが苦手であったり、1人で仕事をしたい方が多いです。
人と接することをゼロにするのは不可能ですので、人と接する時間を必要最小限にするなどするといいでしょう。
本記事で、トラックドライバ―の人間関係についてお知りいただければ幸いです。