トラックドライバーはホワイト企業で働けるのか?企業の特徴も紹介

コラム

トラックドライバーを目指す人で、「ホワイト企業が存在するのか」と気になる人は多いと思います。
本記事では、トラックドライバーはホワイト企業が存在するのか、またホワイト企業の特徴について解説します。

 

ドライバーの求人情報はこちら

 

トラックドライバーはホワイト企業が多いのか?

トラックドライバーにホワイト企業が多いのかについて、気になる人は多いと思います。

 

大型トラックの方がホワイト

運送業界において、ホワイト企業が多いと言えるのは大型トラックドライバーです。
大型トラックドライバーは、運送業界の中でも人員があまり多くありません。
大型トラックを運転するためには「大型自動車運転免許」を必要とし、難易度が高いことから人員が少なくなっています。
しかし、サイズの大きい物を運搬するためには大型トラックは必要不可欠です。
そのため、大型トラックドライバーは普通のドライバーと比較して好待遇で雇用されるケースが多い傾向にあります。

 

ブラックな企業も多い

大型トラックドライバーはホワイトな傾向にあるだけで、必ずしもホワイト企業で働けるわけではありません。
勤め先の企業によっては、大型トラックドライバーを道具のように扱うことで利益を出そうとするところも存在します。
そのため、求人検索などをする際には給与や労働時間などをよく確認するようにしましょう。
求人には虚偽の情報を掲載している場合も考えられるため、直接企業へ問い合わせて詳細情報を得ることもおすすめです。

 

国の施策

日本では、運送業界の現状を調査し改善するための施策を講じています。
トラックドライバーは「きつい」と言われることの多い職種ですが、背景には長時間労働が挙げられます。
ドライバーは渋滞や事故に巻き込まれる、顧客の都合などで長時間労働になることが珍しくありません。
そこで、厚生労働省は長時間労働を改善するために「トラック運転手の労働時間等の改善基準のポイント」を作成しています。
これにより、長時間労働の改善主旨を事業所だけでなく荷主への理解を呼びかけています。
また、運送業界における慢性的な人材不足も長時間労働の原因です。
そのため、国土交通省は2014年より「トラガール促進プロジェクト」を展開しています。
このように国では人材不足の解消により、運送業界の労働環境を改善できるように施策を講じています。
出典:

厚生労働省「トラック運転手の労働時間等の改善基準のポイント」    

国土交通省「トラガール促進プロジェクト」

 

ホワイト企業の特徴

トラックホワイト

「ホワイト企業の特徴について知りたい」という方は多いと思います。
ホワイト企業の特徴について4つ紹介します。

 

清掃が行き届いている

トラックや営業所などで適切な清掃が行われている場合、ホワイト企業である確率は高いと言えるでしょう。
ブラック企業の場合は、清掃に時間を割く暇もないほど仕事が多忙であることが多いためです。
企業の中にはトラックの洗車に対して手当を設けていたり、労働時間であると認めて給与を支払うところもあります。
顧客や荷主の目に写る部分が整備されていることで、利益に繋がる意識が高いためです。
営業活動においても靴が整備されているかを確認されるのと同じです。
このような企業は、労働環境も適切に整備されていることが多いでしょう。

 

福利厚生がしっかりしている

運送業界に限りませんが、ホワイト企業は福利厚生が厚いところも特徴の一つです。
福利厚生には、年間休日が120日以上や社会保険に関する内容などさまざまなものが設定されています。
ブラック企業の場合は、年間休日が明確にされていない有給休暇について記載がないなど福利厚生が充実していないことが多いです。
特に、求人応募する際は企業に以下の項目が記載されているか確認しましょう。
・年間休日(できれば100日以上)

・社会保険に関する内容

・給与条件(昇給・賞与など)

・退職金制度(制度の有無のほか、金額についても確認しましょう)

・有給休暇

・産前産後休暇

出典:配送ドライバー業界密着レポート

 

性能が高いトラックを利用している

使用するトラックが古い物ではなく、現代の性能が高い物を利用しているかも見極めポイントの一つです。
性能の高いトラックが揃っている場合は企業の資金力が優れているほか、社員を大切にしているホワイト企業と言えます。
選考や企業訪問の際には、古いトラックではなく性能が高いトラックを取り扱っているか確認しておきましょう。

 

研修制度が充実している

ホワイト企業は人員をリソースとして扱うため、運転手の教育に時間や労力を割きます。
反対にブラック企業は会社のことを第一優先で考えることが多いため、研修制度などが充実していない場合が多いです。
適切な教育を受けていないにも関わらずミスをすると怒られたり、プレッシャーやストレスを感じてしまいます。
そのため、企業を選定する際にはHPなどをよく確認して研修制度が充実しているかを確認しておきましょう。

 

働きやすい職場認証制度

トラックホワイト

働きやすい職場認証制度について「聞いたことがあるけど内容はよくわからない」という方も多いと思います。
働きやすい職場認証制度について解説します。

 

働きやすい職場認証制度とは

働きやすい職場認証制度とは国土交通省が中心となり、運送業界や労働組合との共同で令和2年8月より設けられた制度です。
運転者職場環境良好度認証制度とも呼応され、運送業界の労働環境を改善して運転手の人員不足を解消するために設けられました。
運送業界を実施する各事業者の職場環境改善の取り組みを「見える化」します。
次に、社員が働きやすい環境を構築し求職者の運送業界における悪い印象を払拭して就職に繋げることが目的です。
働きやすい職場認証制度では、認定するために6つの審査項目を設けています。
審査項目については、以下の通りです。
1.法令遵守等

2.労働時間・休日

3.心身の健康

4.安心・安定

5.多様な人材の確保・育成

6.自主性・先進性等

出典:

自動車運送事業者の「働きやすい職場認証制度」

シゲタイーエックス

 

認定されている職場の特徴

働きやすい職場認証制度に認証されている職場の特徴について3つ紹介します。

 

労働環境が守られている

働きやすい職場認証制度では審査項目で「A.法令順守等」を設けており、満たしている事業者が認定されています。
「A.法令順守等」の具体的な内容は以下の通りです。
・過去に労働基準関係の法令に違反して送検されたことがないか

・道路運送法などにもとづく行政処分の累積違反点数が20点を超えていないか

・就業規則の制定、36協定の締結が適切にされているか

認定事業者は上記の項目をすべて満たしているため、法令遵守により労働環境が守られている職場となっています。

 

従業員の健康に配慮している

審査項目「心身の健康」により、事業者へ社員の健康に対して配慮が適切に行われているか確認されます。
例えば項目の中には、「運転手の健康状態を把握するための機器を導入している」というものがあります。
健康状態を把握するための機器は、血圧計などの導入で満たせるようです。
出典:全ト協のYouTubeチャンネル

 

労働時間、休日が明確になっている

審査項目「労働時間・休日」は、労使協定や労働協約で以下が適切に定められているかが確認されます。
・休日労働及び時間外労働の合計時間を960時間以内に制限

・勤務終了後の休息時間を9時間以上確保

・連続勤務を12日以内に制限

労働時間や休日が明確に記載されていない場合、認証を受けることができません。

 

まとめ

本記事では、トラックドライバーのホワイト企業事業について解説しました。
運転免許の取得が難しく貴重な存在である大型トラックドライバーが、ホワイト企業の傾向があるようです。
しかし必ずしもホワイトであるとは限らないため、福利厚生や研修制度が充実しているかなど見極める必要があるでしょう。
また、求職者が安全に就職するためにも「働きやすい職場認証制度」が設けられているため、確認してみると良いでしょう。

 

ドライバーの求人情報はこちら