長距離ドライバーのシフトはどうなっている?法制度についても紹介!

拘束時間や肉体的にも大変なイメージの強い長距離のトラックドライバーですが、シフトや休憩時 間などはどのようになっているのでしょうか。
この記事では、実際の業務の拘束時間や長距離ドライバーの法制度など、詳しく紹介します。
また、長距離ドライバーの仕事の流れなども、合わせて解説します。

 

ドライバーの求人情報はこちら

 

トラック運転の法制度とは?

長距離ドライバーの法制度には、1日の拘束時間は通常13時間以内といった規定や4時間運転をした場合に休憩を挟まなければならないといった運転時間に関する規定、休日や休憩時間に関する規定などがあります。
また、特例に関する規定などもあるので詳しく紹介します。

 

運転時間に関連する規定

長距離ドライバーの運転時間に関する規定は、4時間運転し続けると30分の休憩を取らなければいけない規定があります。
長時間の運転で、ドライバーの集中力低下による事故などを防ぐために設けられた規定です。
この30分の休憩は連続で取る必要はなく、10分以上の休憩なら分割して取ることができます。
また運転時間が2日間で1日平均9時間以内、2週間あたりの週間平均は44時間以内となって います。

 

業務の拘束時間に関連する規定

労働基準法が2019年に改正され、長距離ドライバーの拘束時間の基準も以下のように改正されました。
・拘束時間は1日のうち13時間以内が基本とされ、延長される場合でも16時間が限度

・拘束時間を延長する回数は1週間のうち2回までが限度

・休息時間は1日のうち、継続して8時間以上が必要

休息時間や仮眠時間も拘束時間のうちに含まれ、長距離ドライバーに不可欠な荷待ちの時間も拘束時 間に含まれます。

 

休日と休息時間に関連する規定

長距離ドライバーの休息時間には、仕事から離れ睡眠時間も含まれるプライベートな時間が連続して 8時間以上必要という規定があります。
休日の場合は休息時間+24時間と規定があり、前の勤務が 最大拘束時間である16時間だった場合、8時間+24時間で休日の時間は32時間です。
土日祝日が休日になる会社もあればシフト制で曜日は関係なく休日になる会社もあり、休日の時間は いかなる場合でも30時間を下回ってはならないという規定があります。

 

特例に関する規定

長距離ドライバーという仕事の性質上、運送業界に認められた特例が主に2つあります。
1日の勤務が終了した後、継続して8時間以上の休息時間を取ることが難しい場合です。
この場合、2週間〜4週間の一定期間における全勤務回数の2分の1回を限度とします。
休息時間を拘束時間の途中か拘束時間が経過した直後に分割して与えることができます。
しかしこの場合、1回4時間以上の休憩を1日トータルで10時間以上取る必要があるので注意が必要です。
次に長距離ドライバーが2人勤務の場合、拘束時間の延長および休憩時間の短縮が認められます。
この場合は、拘束時間は20時間まで延長され休息時間も4時間まで短縮できます。

 

トラックドライバーの仕事

トラックドライバーの仕事

ここからは、トラックドライバーの主な仕事内容について、詳しく紹介します。
トラックドライバーの仕事内容はその会社によってさまざまで、主に10トントラックで運行する 会社が多いです。
2トンや4トントラックで長距離を運行する会社もあるようです。
貨物の積み方にもさまざまな種類があり、かご積みやバラ積みといった積み方なども合わせて紹介します。

 

貨物の積み込み

トラックドライバーの積み込む荷物は日用品や食品といったありふれたものから、薬品やガソリンと いった危険物まで多種多様です。
それによって積み方なども異なり、いろいろな積み方があるので紹介します。
・パレット積み

荷物をパレットに積み、崩れないようにラップを巻いて固定してフォークリフトを使って積み込む作業です。
この場合、荷主があらかじめ積んでくれる場合と自分で積む場合があります。
・かご積み

「かご」と呼ばれる金属製の蓋が付いた入れ物に、荷物を入れて積み込む作業です。
かご積みは他の積み方よりも比較的楽な作業になり、荷物がかごに入れられた場合と自分でかごに入れて積み込む場合があります。
・バラ積み

荷物を直接荷台の床に積み、物量に応じて調節しながら積む作業です。
積み方が雑だと運転中に荷崩れを起こすので、経験と知識が必要な積み方になります。

 

運行

長距離トラックのドライバーは、片道平均300km以上となる目的地に荷物を積んで運行します。
長い距離を運転することになるので、他の人と会話することも少なく自分のペースで仕事に 集中できるのが長距離ドライバーの仕事の魅力の1つです。
ただし、目的地への到着時間の厳守や安全運転を心がけるなど、大きな責任をともなう仕事でも あります。

 

荷下ろし

目的地に到着したら運んできた荷物を下ろす、荷下ろしの作業です。
運ぶ荷物や目的地にもよりますが、あらかじめ荷物を下ろす人員が用意されている場合や自分で荷下ろしを行う場合もあります。
自分で荷下ろしを行う場合は、荷物の行き先ごとに細かい住所に分けて荷物を下ろしていきます。

 

仮眠

最後の荷下ろしが終わったら、給油を行いその日の業務は終了です。
シャワーや入浴を済ませ食事をとり、次の日に備えて仮眠を取ります。
会社によってはお風呂や仮 眠室が完備されている場合もあり、ない場合は公共施設を利用するなど臨機応変に対応することが必要です。
トラック内での仮眠もとることも許可されています。

 

復路

仮眠を取ったら基本的に往路と同じ作業をこなし、復路の運航開始です。
往路で出発した地点に帰 り、そこで積んできた荷物の荷下ろしの作業になります。
最後に給油を済ませて、トラックの洗車をしたら1回の運行が終了です。
この際に、運転日報やアルコールチェック、健康状況の報告などもします。

 

長距離ドライバーのシフト制度

長距離ドライバーのシフト制度

長距離トラックのドライバーには2日運行や3日運行、5日運行といったさまざまなシフト形態が あります。
ここからは、長距離ドライバーの一般的なシフトである2日運行と3日運行の違いについ て詳しく紹介します。
2日運行・3日運行ともに全国物流ネットワーク協会が定めた解釈が存在するので注意が必要です。

 

2日運行

2日運行というシフトは、1回の運行作業を2日間かけて行うシフトのことを指し、運行の途中に8時間以上の休息時間を与えない運行のことを指します。
この場合は1日運行の場合も適応され、乗務開始前に出発地点にて対面点呼が行われる規則です。
そしてドライバーが出発地点に帰社したタイミングで、乗務後の対面点呼を行いそれを記録することが義務付けられています。
つまり、休息時間が8時間以上取れない運行は2日運行・1日運行のことを指します。

 

3日運行

3日運行のシフトは、1回の運行作業を3日間かけて行うシフトのことを指し、3日運行の場合は到着地にて連続して8時間以上の休息時間が必要です。
2日運行の場合でも到着地において8時間以上の休息時間を与えられている場合は、3日運行となるのです。
この場合でも乗務前の対面点呼を行う必要があり、乗務後の点呼も出発地点の運行管理者に電 話をかけて行うことになります。
3日運行の場合も、運行管理者はそれぞれの電話点呼を記録に残さなければなりません。

 

まとめ

今回は長距離トラックドライバーの仕事内容やシフト、休息時間などについて紹介しました。
拘束時間や肉体的にも辛いイメージの長距離ドライバーですが、法の改正により以前よりも働きやすい環境になったといえます。
これから長距離トラックのドライバーを目指そうと考えている人は、休憩や休息時間の規定、2日 運行と3日運行の違いなどに注意して職場を選ぶと良いでしょう。

 

ドライバーの求人情報はこちら