長距離ドライバーに対して、「長時間勤務が多い」「労働環境が劣悪」という印象を抱いている方は多いと思います。
そこで、長距離ドライバーとして働くメリットが何であるか気になるでしょう。
本記事では、長距離ドライバーとして働くメリットについて解説します。
また、実際に長距離ドライバーとして働く方の体験談も紹介します。
長距離ドライバーの仕事内容
長距離ドライバーは、都道府県をいくつも跨ぐような目的地まで荷物を運搬する職種です。
長距離ドライバーは、遠隔地へ荷物を運搬するため一日の多くを車の中で過ごします。
場合によっては運搬のみならず、荷物をトラックへ搬入したり到着後に荷下ろしを行うこともあります。
運搬する荷物は、食料品や日用品であったりガソリンなどの薬物などさまざまです。
運搬する荷物によっては、必要となる資格や経験が異なるため、事前に何を運ぶのか確認しておく必要があります。
長距離ドライバーとして勤務するメリット
長距離ドライバーとして働くメリットについて4つ解説します。
仕事でさまざまな場所に行ける
長距離ドライバーは、運搬する荷物によって異なりますが、全国のさまざまな場所に行くことが可能です。
例えば、関東に在住しており行く機会のない九州へ仕事によって行くことなどができるでしょう。
その際に、ご当地グルメを楽しんだり、お土産を購入することが可能です。
旅行気分で仕事ができることは、長距離ドライバー最大の魅力と言えるでしょう。
給与が高い
トラックドライバーは、短距離・中距離などさまざまな種類がありますが、長距離ドライバーは他と比較して給与が高いです。
一般的に長距離ドライバーの平均給与は、30〜60万円と言われています。
また、中距離ドライバーの場合は25〜40万円が相場です。
そのため、高い給料を得たいと考えている人は長距離ドライバーがおすすめと言えるでしょう。
出典:ジョブコンプラスD
運転が趣味な人は楽しい
普段から乗用車に乗り、地元の山へドライブするなど運転が趣味な人にとっては、長距離ドライバーの仕事は楽しいです。
長距離ドライバーの一日の多くは運転業務であるため、運転が好きな人には天職に感じられるでしょう。
人間関係がほぼない
チームで密接にコミュニケーションをとる必要がある職種と異なり、長距離ドライバーは通常車の中で一人で仕事することが多いです。
そのため、退職などの理由でよくある人間関係に関するトラブルがほとんどありません。
長時間共に過ごす同僚や上司がいないと、気が楽な上に無駄なストレスを抱える必要もなくなります。
そのため、人間関係を構築するのが苦手という方にとっては大きなメリットと言えるでしょう。
長距離ドライバーとして勤務するデメリット
長距離ドライバーとして勤務するデメリットを3つ解説します。
腰痛などの健康問題
長距離ドライバーなど運送業の仕事は、肉体労働であることが一般的です。
長時間座り続けて運転する、重たい荷物の積み下ろしを行うことから腰痛を引き起こす方も少なくありません。
腰痛を防ぐためには、シートへの座り方を工夫したり正しい姿勢で荷物の積み下ろしを行うようにすることが重要です。
家族との時間が取れない
長距離ドライバーは、数日かけて荷物を運搬するため、家に居ることがあまり多くありません。
そのため、子どもと遊びたいなど家族との時間を取れないことが多いです。
しかし厚生労働省によると、トラックドライバーの長時間拘束問題を解決するために令和6年4月より改善策を施行するとされています。
例えば、ドライバーの現在における拘束時間は1年で3,516時間となっていますが、改善後は3,300時間となります。
そのため、今後ドライバーの労働環境は良くなることが予想されるでしょう。
出典:厚生労働省「トラック運転者の改善基準告示」
多忙になることが多い
ドライバーは慢性的な人材不足や顧客の事情等により、スケジュールが多忙になってしまうケースが多いです。
到着予定の時間までぎりぎりとなると、ドライバーは焦り運転を荒げてしまうこともあるでしょう。
そのため、交通事故のリスクなどが増加することから危険と言えます。
ドライバーの仕事には、予期しないスケジュールになる場合があるなど理解しておくようにしましょう。
長距離ドライバーで働いている人の口コミ
長距離ドライバーとして実際に働いている方の口コミについて3つ紹介します。
口コミ1:長時間労働ではあるが一人の時間が堪能できる
・時間は長いですが、その分一人の時間を持てます。
やっぱり長時間運転するので体力がいりますし、大変ではあります。
ただ、配達は基本的に1人で行っているうえ、色んな所に行けるのが良いところです。
余裕を持って運転すれば、各地の名物を堪能できますよ。
長距離ドライバーは、長時間労働になることが多いため体力が必要になり大変です。
しかし、配達は基本的に1人で行うため人間関係の煩わしさもなく、自由にさまざまな場所へ訪れることができるようです。
時間に余裕があれば、特産物なども堪能できる長距離ドライバーの仕事は魅力的と言えるでしょう。
出典:委託ドライバー
口コミ2:達成感を感じられるやりがいのある仕事
・牛や鶏など家畜を運ぶ生体輸送の直距離大型トラックドライバーをしています。
命あるものを運ぶとあってとても緊張感のある仕事です。
万が一事故でも起こせば、家畜の命の危険もあるし、歩行者への迷惑は計り知れません。
しかし、それだけに無事に輸送し終えた時の達成感は大きく、とてもやりがいのある仕事です。
トラックドライバーは、時に命のある生命体を運ぶこともあります。
仮に事故を起こしてしまえば、生命体の命やドライバー自身の命を落とす危険性もあるでしょう。
常に事故などの危険性と隣り合わせの中、安全に運搬することができれば達成感を感じられやりがいのある仕事と思えるでしょう。
出典:委託ドライバー
口コミ3:女性ドライバーが増加している
・強くてかっこいい女性に憧れて女性ドライバーになりました。
女性ドライバーは主に近距離や中距離が多いそうですが、私は独身だし、できるだけ稼ぎたいと思い、収入の良い長距離ドライバーを選びました。
身長が小さいのですが、大型トラックでも特に運転しづらいことはありません。
最近は女性の長距離ドライバーも増えてきて仲間ができて嬉しいです。
ドライバー不足が続いている運送業界では、女性の労働力が重要と考えるようになりました。
そのため、国土交通省では「トラガール促進プロジェクト」を実施しています。
「トラガール促進プロジェクト」は、ドライバーとして働く女性を発信することで女性トラックドライバーの増加を図ります。
そして経営者や荷主に新しい視点を提供し、業界のイメージ改革を図るための取組です。
この方のように、長距離ドライバーに関しても女性の活躍が増加してきています。
出典:
国土交通省「トラガール促進プロジェクト」
まとめ
本記事では、長距離ドライバーとして働くメリットについて紹介しました。
遠隔地へ赴くため、運転が好きな人や一人で裁量を持ちたいという方には天職と言えるでしょう。
しかし、腰痛が職業病としてあったり、家族との時間を取れない点がデメリットとなります。
また国としては、ドライバーの労働環境を見直す取り組みが進んでいるため、今後ドライバーの仕事はやりやすくなっていくでしょう。