長距離ドライバーの実態は?1日の仕事内容も紹介!

トラックドライバーの中でも、走行距離や労働時間が長いのが特徴の長距離ドライバーですが、実態はどのようになっているのでしょうか。
長距離ドライバーの働く環境は、ブラックとの声もありますが、実際にはどうなのかも気になります。
この記事では、長距離ドライバーの1日の仕事内容や流れ、実態について紹介します。

 

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長距離ドライバーの仕事内容とは?

一般的に片道300キロ以上の運転をするドライバーが、長距離ドライバーです。
東京から向かうとすると、片道300キロは名古屋や仙台あたりまでになり、約4時間から5時間の運転となります。
長距離トラックドライバーが運搬するのは、食品や日用品、工事資材や液体、ガスや危険物といった生活に欠かせないものばかりです。
長距離で主に活躍するのは中型と大型のトラックで、厚生労働省の基準で拘束時間が1日13時間、延長も可能ですが最長でも16時間と決められています。
休日は、月4日から8日程度と、契約条件によって幅があり、働く運送会社によっても異なります。
■出典:自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(改善基準告示)

 

トラックドライバーの1日の流れ

トラックドライバーの1日の流れ

トラックドライバーの1日の流れは、以下のようになります。
 

時間 仕事の流れ 内容
14:45~23:00 出社・運搬

出社してからは、運行管理者による点呼とアルコールチェックがあります。

ドライバーの健康観察や車両の確認もこの時に行い、不備がないかをしっかりと確認して、問題なければ、出発です。

荷物の量にもよりますが、大体片道5時間かかる距離を何度か休憩をはさみながら移動します。

センターで荷物の積み込みをして、終われば配送先へ向かいます。

23:00~23:30 休憩

4時間以上の運転は改善基準告示でも禁止されていて、規定では4時間以上の運転の間で1回あたり30分以上休憩を取得する決まりです。

休憩は、サービスエリアで食事をとったり、トイレに行っておきます。

23:30~6:00 積み下ろし

休憩をはさみながら移動して目的地を目指します。

目的地に着けば、荷物を下ろす作業があり、荷物の量にも寄りますが、大体1時間ほどです。

荷物の大きさや量によっても違うため、その日によって、予定が変動します。

6:00~14:00 休憩と昼食

休憩後に昼食をとり、帰りに運ぶ荷物を積み込み終われば、帰りも休憩をはさみつつ、トラックでの移動です。

適度に休憩を取るのは、集中力の欠如を防止するために、必要です。

14:00~20:00 積み下ろし

休憩を取りながら帰りの荷物の下ろし先に向かいます。

荷物を下ろし終われば、1日の配送作業が終わりです。

20:00~18:00 帰宅

帰りの配送が終われば、帰路につきます。

帰り着いたら、運送会社によっては、その日の走行距離や日報を書いて、車両に不備がないかを点検して仕事修了です。

 

長距離ドライバーのリアルな実態

長距離ドライバーの実態は、以下のようになっています。

 

ケース1:基本給が7.5万円

労働時間が月間約268時間、パーキングエリアでの休憩時間を含めると月の拘束時間は410時間を超えた例では、不規則な勤務のせいで糖尿病を患ってしまいました。
労働で得られる収入は、月間で32.1万円となっており、手当などが含まれているため高い給料になっていますが、基本給が75,000と低いです。
この例では基本給の低さから、どれだけ働いても給料の水準が上がらず、賞与も年間で15万円となっています。
■出典:東京経済ONLINE 長距離ドライバー、「基本給7.5万円」の過酷な実態

 

ケース2:完全歩合制

給料が完全歩合制の場合には、走行距離や行く場所によって手当に違いがあります。
関東への運搬は3万円で、仕事内容は積み込みと荷下ろしに3〜4時間かかっても、パレットの積み込みと荷下ろしに30分かかっても同じです。
完全歩合制の場合には、各種手当で給料が構成され、基本給はありません。
運送業の人との仕事内容について話すと、「50万くらいあるでしょう」と言われる程の仕事量を担っていますが、給与水準は約30〜35万円の現実です。
■出典:fulllod web 長距離トラックドライバーのリアルな給料の実態! 日本の物流は彼らの頑張りだけに支えられている!!

 

ケース3:ホワイト企業もあるがブラックな企業も多い

運送業の中には、大型トラックドライバーの仕事はホワイトな環境で働ける場合も多いです。
しかし、すべての大型トラックドライバーがホワイトであるとは限りません。
大型トラックドライバーとして、求人に応募する際は、給料や労働時間を確認してから応募しましょう。
求人票に載っている情報のみに頼らず、直接運送業者に問い合わせて、詳細を確認するのもおすすめです。

 

ホワイト企業の特徴

ホワイト企業の特徴

運送業界では、休憩時間や睡眠時間も削って働くドライバーが多く存在して、長時間労働が常態化していました。
走る分だけ稼げるという認識が広まったためでしたが、その結果、ブラックな業界であるとの印象がついてしまい、人材不足に繋がってしまっています。
トラックに補助金を出す企業もあり、運送業界はブラックであるとの認識は少なくなっていますが、ブラック企業も存在するため見分ける必要があるでしょう。

 

性能が高いトラックを利用している

性能の高いトラックを利用している運送会社は、利益ばかりを目的とせず、安全面に配慮していて、従業員も大切にしているホワイト企業です。
環境性能の高い最新型のトラックは、衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報装置、ドライブレコーダーといった安全装置が備わっているため、ホワイト企業と言えます。
ホワイト企業は、配送ドライバーの負担軽減や、事故が発生して自社の信頼が低下するのを防止します。
ブラック企業は、安全面にコストをかける余裕がない場合も多く、安全装置が十分に備わっていない場合もあるため注意が必要です。

 

手入れや清掃がきちんと行われている

トラックの手入れや清掃が行き届いている会社は、ホワイト企業である可能性が高いです。
ブラック企業では、清掃をする余裕がないほど、毎日の業務が忙しいことが多くなっているためです。
運送業界には、トラックの洗車手当を支給したり、洗車にかかる時間を労働時間と算定して給与の支払いの対象としたりする運送会社もあります。
客先や荷主の目に触れる機会のあるトラックや営業所を清潔に保つことで、利益につながるという意識が高いです。

 

福利厚生が整っている

企業は、労働基準法に則った就業規則を定めなければならないため、就業規則に沿って勤務時間が明確になっているかという点は、ホワイト企業を見極めるための基準になります。
ブラック企業では就業規則そのものが存在しないか、あっても遵守されていない場合や、勤務時間が不明確な場合があります。
ホワイト企業は、福利厚生が整っている場合が多いため、年間休日や社会保険の内容、給与の条件が整っているかや退職金制度があるか、有給休暇や産前産後休暇も確認しましょう。

 

新人教育や研修制度の充実

配送ドライバーの教育や育成に時間とコストをかけて取り組んでおり、研修制度が充実している会社もホワイト企業には多いです。
ブラック企業では会社の利益やコスト削減ばかりが優先され、人材育成まで行き届いていない場合も多くあります。
研修による教育が不十分なまま業務につくと、知識がないまま責任を負うことになり、プレッシャーやストレスが原因で早期離職に繋がってしまうことも少なくありません。

 

まとめ

この記事では、長距離ドライバーの実態について紹介しました。
長距離ドライバーの実態は、不規則な勤務の割に給料が上がらない企業もある実態もあるという事実があります。
しかし、ブラック企業ばかりと思われてしまいますが、ホワイト企業も存在します。
ホワイト企業の見分け方を参考に、長距離ドライバーを目指してみてはいかがでしょう。

 

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