トラックの平均燃費は?計算方法や燃費向上の具体的な手法も紹介

コラム

一般的な普通の乗用車と比較するとトラックの燃費は車体の重さからも悪くなり、走行距離が長くなればなるほど、燃費が更に悪くなってしまいます。
しかし燃費を抑えるポイントを心掛けることにより、可能な限り燃費を抑えることが可能です。
この記事では、トラックの燃費の計算方法や大きさ別のトラックの平均燃費、燃費を抑えるためのポイントがわかります。

 

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トラックの平均燃費は?

トラックメーカーの公式サイトに記載されている燃費は、国土交通省の規定に基づいた内容でテストコースを走行した際の平均燃費となります。
国土交通省の調査によると、トラックの平均燃費は約4〜12km /Lで、一般的な普通乗用車の平均燃費は約20km/Lであるとのことです。
それぞれの平均燃費を閲覧する限り、普通乗用車と比較した場合には、トラックの燃費は悪く、1Lあたりの走行距離は短くなることがわかります。
■出典:国土交通省 自動車燃費一覧(令和5年3月)

 

燃費の計算方法

トラックの燃費がどれほどなのかを、主にこのような方法で判定が可能です。
• 満タン法

満タンに給油した状態から、走行距離と給油量(消費ガソリンと軽油量)の比率により、算出する方法で、「走行距離(トリップメーター値)÷給油量=燃費」で算出されます。
走行距離を0の状態から100km走行した後に、15Lの給油で満タンとなる場合には、燃費は約6.6km/Lとなります。
• 給油量を管理

期間をあらかじめ決めておき、その期間において走行した距離と、その時の給油量はどのくらいであるのかを平均して算出する方法です。
期間が月ごとではなく、ガソリンや軽油が多く持ち越される月がある場合には燃費の計算で、誤差が出やすくなります。
そのため、給油までの期間を調整しながら管理する必要があるでしょう。
• 給油ランプをヒントにする

ランプが点灯したら給油をして、次にランプが点灯するタイミングまでの給油量と走行距離を割り出して平均燃費を計算します。
ランプ点灯時に100L給油して、そこから次のランプが点灯するまでに500km走れると、500÷100L=5km/Lです。
この方法では、ランプが点灯してから給油までのタイミングをある程度統一する必要があります。
一般的には、ランプの点灯だけですぐにトラックが走ることができないことはありません。
燃費計算では多少の誤差は出てしまう可能性があり、あくまでも目安程度になります。

 

小型トラック

小型トラックは積載量が3トン未満のトラックを指します。
小型トラックの平均燃費は、10〜11km/Lとなり車体も小柄であることから、他の大きさのトラックと比較しても燃費は良い傾向にあります。

 

中型トラック

積載量が3トン以上、6.5トン未満のトラックを中型トラックと言い、中型トラックの平均燃費値は1Lあたり7〜8kmです。

 

大型トラック

大型トラックは積載量が6.5トン以上のトラックのことで、平均燃費値は4〜5km/Lとなります。
小型や中型のトラックと比較した場合に、燃費が悪いという結果が出ています。
大型トラックは、大きな荷物を輸送するため重量があることや長距離走行が多いことも原因の1つです。
また、ガソリンの消費量の多さやガソリンタンクも大きいため、ガソリンを重鎮した状態で走行することにより、更に車体が重くなります。
そのため、燃費が悪くなってしまう可能性が高いです。

 

企業ごとに平均燃費は異なるの?

企業ごとに平均燃費は異なるの?

トラックメーカーの企業はさまざまありますが、トラックメーカーによって特徴や仕様も異なります。
トラックメーカーごとの燃費には、どれくらい違いがあるのでしょう。

 

会社ごとの平均燃費を紹介

トラックメーカーごとの大型トラックでの平均燃費を表で比較してみましょう。
 

メーカー 車種 平均燃費
三菱ふそう スーパーグレード 4.05km/L
UDトラック クオン 4.05km/L
いすゞ自動車 ギガ 4.06km/L
日野自動車 プロティア 4.03km/L

 

比較を行うと、いすゞ自動車の平均燃費が一番良いと言えますが、大きく差はないことが分かります。
10トントラックの平均燃費は、約4km/Lと覚えておけば問題ありません。
■出典:クロスワーク・マガジン

 

燃費を向上させるには?

燃費を向上させるには?

トラックは大きさや走行距離の長さで燃費が悪くなってしまいますが、ポイントを抑えることで、燃費を向上させることが可能です。

 

定期的にメンテナンスを行う

タイヤやエンジンオイルといった、さまざまな部品の状態が燃費にも関係しています。
そのため、定期的なメンテナンスを行えば、燃費の向上が期待できます。
タイヤの空気圧が高い場合は燃費の悪化、低い場合はタイヤの消耗が激しいです。
そのため、タイヤの空気圧は常に適正を保つように心掛けましょう。
近年では、低燃費タイヤが開発されており、一般のトラック用タイヤよりも値段は高くなりますが、省燃費だけでなく摩耗にも強い点からコスト削減に繋がります。
エンジンオイルは、エンジンの保護やスムーズに稼働するための働きがあり、不純物がない状態を保つ必要があります。
毎月確認作業をし、通常の業務での走行距離の場合には、長くても3か月に1回のペースで交換するようにしましょう。

 

効率の良い運転を心掛ける

急発進や急停止をするとトラックのエンジンに大きな負荷がかかり、繰り返し行ってしまえば、必要以上の燃料を消費してしまう可能性が高くなります。
また、スピードを出し過ぎると空気抵抗が強まるため、余計なエネルギーを消費してしまいます。
スピードメーターを確認して、適切なスピードで走行するように心掛けましょう。
また、他の車両との車間距離を詰め過ぎると、前の車のスピードにこちらの車も影響を受けるため、ブレーキや加速を使用する頻度が増えてしまいます。
そのため、ゆとりをもった車間距離が燃費にも良いとされています。

 

輸送ルートを考える

トラックの場合では、路面状態が悪いとタイヤと地面の抵抗が増えて燃費が悪化するため、路面状態が悪くない輸送ルートでの走行がおすすめです。
高速道路や都心の一般は路面状態が良く、舗装が行われているため燃費もよく安心して走ることが可能です。

 

満タンまで給油しない

頻繁に給油するのは時間も使うため、満タン給油をしてしまうと言う場合も多くあると思いますが、満タンに給油せずに半分程度の給油に抑えれば燃費を抑えられる効果が期待できます。
トラックの燃料を入れるタンクは、100Lから400Lと容量が大きいため、燃料を多く補給してしまえば、トラックが重たくなるため燃費が悪くなってしまうでしょう。
そのため、燃料を半分程度の給油に抑えれば、満タンにした場合と比較しても車両重量が軽くなり燃費アップが期待できます。
注意点として、燃料を入れる回数が増えたためにルートを変更しなければならない場合、高速道路を使った長距離移動などでガス欠になるのであれば、この方法は避けましょう。

 

それでも燃費が向上しない場合

燃費が向上するポイントを心掛けて、実践しても燃費が抑えられるなどの効果がない場合には、トラックの経年劣化が原因と言えます。
定期的なメンテナンスをしてもトラックを使用することにより、経年劣化してしまいます。
トラックが劣化している部分を補おうとして燃料が多く消費され、劣化が進んでさらに燃費が悪くなる、といった悪循環に陥ってしまう場合も少なくありません。
トラックの走行している環境や、メンテナンス状況にもよりますが、新車登録より数年を経過した大型トラックの燃費は、1〜2割程度低下すると言われています。

 

まとめ

この記事では、トラックの燃費の計算方法やトラックの平均燃費、燃費を抑えるためのポイントを紹介してきました。
トラックは一般的な乗用車と比較した場合に、車両や走行距離の長さで燃費が悪くなってしまうことが分かりました。
トラックの定期点検や効率の良い運転方法を心掛ければ、いつのまにか燃費を大幅に向上させることができます。

 

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