車で走行中に事故や故障に遭遇した場合に頼りにしたいのがロードサービスです。
もしものときのためにロードサービスが受けられるようにしておくと安心ですが、
ロードサービスを受けるためにはどうすればいいのでしょうか。
本記事でロードサービスの利用方法や料金、 利用できるトラブル例について、詳しく解説します。
ロードサービスとは
ロードサービスとは、車が事故や故障に遭遇したときに、
ロードサービスのスタッフが現場に来て対応してくれるサービスのことです。
後述しますが、事故・故障時のレッカー移動、タイヤのパンク修理 またはスペアタイヤへの交換など、
車に関する事故・故障に幅広く対応してくれます。
このようなサービスを一般に「ロードサービス」といいますが、
自動車保険会社によっては「ロードアシスタンス」とよぶ場合もあります。
自動車保険のロードサービスとJAFのロードサービスの違い
ロードサービス業務を取り扱っているJAF(日本自動車連盟)は 多くの方がご存知でしょう。
また自動車保険に付帯されているロードサービスに加入している方もおられます。
自動車保険のロードサービスとJAFのロードサービスの違いは以下の違いがあるのです。
|
サービス対象 |
サービス利用回数 |
費用 |
自動車保険 |
契約車両 |
保険会社による |
自動車保険料に合算 |
JAF |
JAF会員 |
制限なし |
入会金:2,000円 年会費:4,000円 |
ではもう少し自動車保険とJAFのロードサービスの違いについてみていきましょう。
自動車保険付帯の場合
自動車保険付帯のロードサービスは、契約車両のみサービスを受けることが可能です。
また契約期間中であっても、利用回数に制限が設けられていることもあり、 制限回数を超えての利用の場合は有料になるときもあります。
JAFの場合
JAFのロードサービスは、 JAF会員が乗車していた車両であればサービスを受けることが可能です。
JAFの場合は、自動車保険付帯のように利用回数制限はありませんので、 契約期間中であれば何度でもサービスを受けることができます。
ロードサービスの利用方法について
ロードサービスの利用方法は、下記の2つに分けられます。
ロードサービスを利用する際は、JAFや自動車保険会社に連絡する前に、 必ず安全確保を最優先に行なってください。
車両が走行可能な場合は、車両を安全な場所に移動・停車させてから連絡しましょう。
車両が自走不可能の場合は、車に乗っている人はガードレールの内側に入るなど、
車両から離れたところで 安全を確保できる場所に避難・待機をしてから連絡してください。
ロードサービスに加入している場合
JAFや自動車保険会社付帯のロードサービスに加入している場合は、 問い合わせ窓口に電話をかけます。
電話番号は会員証または保険証書などに記載されていますし、 ネットで電話番号を検索することも可能です。
最近ではLINEやチャットで対応しているところもありますので利用してみてください。
自動車保険会社付帯のロードサービスに加入している場合
自動車保険会社付帯のロードサービスに加入している場合は、 保険会社の窓口に電話連絡します。
自動車保険会社によっては、電話以外にLINEやチャットでの対応も可能で、 24時間365日対応しています。
ロードサービスの利用料金はどのくらい?
自動車保険のロードサービスは、特約になっていたり、 有料になっている場合もあります。
自動車保険にロードサービスが付帯しているかは保険会社によって異なりますので、
自動車保険を契約中の方は、契約書類の確認をしてみてください。
今後、自動車保険に加入する方は、ロードサービスが付帯されているのか、
特約や有料の場合はロードサービスを付帯させるのかをご検討してみましょう。
ここでは、JAFと自動車保険のロードサービスの利用料金についてみていきます。
JAFの場合
JAFのロードサービスを利用する際は、JAF会員に入会する必要があります。
JAFの入会金・年会費については以下を参考になさってください。
|
入会金+年会費 |
入会金割引 |
1年+自動振替 |
5,500円 |
500円お得 |
2年一括 |
9,500円 |
500円お得 |
3年一括 |
13,000円 |
1,000円お得 |
5年一括 |
20,000円 |
2,000円お得 |
1年 |
6,000円 |
割引なし |
JAFを利用する際は、JAF会員でなくてもロードサービスを利用することはできますが、
以下のようにJAF会員になったほうが利用料金がお得です。
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会員 |
非会員 |
バッテリーあがり |
無料 |
13,130円 |
パンク |
無料 |
15,230円 |
ガス欠 |
燃料代 |
16,770円 |
キーとじ込み |
無料 |
15,230円 |
故障車牽引 |
無料(20kmまで) |
13,130円~ |
脱輪 |
無料 |
14,280円 |
雪道・泥道スタック |
無料 |
13,130円~ |
異音・異臭 |
無料 |
10,280円 |
自動車保険の場合
自動車保険付帯のロードサービス利用料金は、保険会社によって異なります。
無料の範囲もあれば、部品代、ガソリン代といったものは有償になるのが基本です。
レッカーサポートについては、JAFは20kmまで無料で、
それ以上の距離については1kmごとに830円(税込)が必要なのに対して、
自動車保険付帯のロードサービスは100kmまで無料としているところもあります。
自動車保険の利用料金については、各自動車保険のサイトをご覧ください。
ロードサービスを利用できる事故やトラブル例
実際に車両トラブルが発生した場合、 どのようなロードサービスが利用できるのかみていきましょう。
レッカー移動
事故・故障で車両が動かせる状態でなくなったとき、 レッカー移動サービスを利用します。
移動先は基本的に修理工場ですが、 自宅駐車場に移動してもらうことも可能です。
一般に、自動車保険会社のロードサービスの場合は、 保険会社が指定する修理工場への移動となり、
その際のレッカー費用は移動距離に関わらず無料となります。
一方で、自動車保険契約者が移動先を指定する場合は、 無料で移動する距離に制限があることが多いです。
バッテリーあがり
長期間エンジンを始動させなかった車は、 車のバッテリーがあがってしまうことがあり、
バッテリーがあがるとエンジンがかからなくなります。
基本的な対応の仕方はジャンピングで、 車のバッテリー同士をジャンピングケーブルでつないで電力を供給し、
バッテリーを回復させてエンジンがかけるのです。
自動車保険付帯のロードサービスでは、 契約期間中は無料で利用できる回数に制限を設けていることもあります。
キーとじ込み
キーとじ込みとは、車の中にキーがある状態で、 ロックがかかってしまった状態のことです。
この場合はドアロック解除のサービスを受けることになりますが、
単なるキーとじ込みであれば作業代金は無料であることが多いです。
ただ最近の車は、イモビライザーやセキュリティ装置が搭載されている車が多く、 簡単にドアロック解除ができなくなっています。
イモビライザーやセキュリティ装置車については サービス対象外となることがありますのでご注意ください。
ガス欠
ガス欠(燃料切れ)で走行できなくなった場合は、 ガソリン補給のロードサービスを受けることができます。
ガソリンは満タンに補給されるわけではなく、 ガソリンスタンドまで到達できるくらいの量を補給してくれるのです。
自動車保険会社によりますが、年に1回の利用回数制限が設けられています。
パンク時の修理、スペアタイヤへの交換
タイヤがパンクした場合は、基本的にスペアタイヤに交換してくれます。
スペアタイヤがない場合や、タイヤが2本以上パンクしていると走行不能ですので、 その場合は近くの修理工場に移動となります。
パンク修理については、自動車保険会社によってはサービス対象外としていますので、
その際は自費でパンク修理を行なう、または新しいタイヤを購入しなければなりません。
脱輪からの引き上げ
タイヤが脱輪した場合、ロードサービスを利用して引き上げをしてくれます。
自動車保険会社によっては無料で引き上げ作業を行なってくれますが、 無料サービス対象外としている場合もあります。
とくにクレーンが必要な引き上げ作業や、 複数のスタッフが必要な引き上げ作業の場合は、 無料サービスの対象外となるときがあるのです。
【体験談】JAFのロードサービスを利用してみた!
では実際に、JAFのロードサービスを利用した方の体験談を聞いてみましょう。
~体験談①~Tさん・40代男性
5月初旬に青森県酸ヶ湯温泉にレンタカーで訪れ、 ノーマルタイヤで走行していましたが、翌朝外の景色をみてみるとまさかの積雪。
ノーマルタイヤでの走行は危険だと判断し、 JAFに救援要請をしロードサービスを利用しました。
車を雪のない市街地までレッカー移動してくれたおかげで、 安全に旅の工程を進めることができました。
~体験談②~Kさん・20代男性
バッテリーあがりを起こしたため、JAFに連絡しました。
私がいるところまでの道が渋滞しているため、到着までに40分程度かかるといわれ、
実際に40分くらいたってから現場に到着してくれました。
私の車には社外品のセキュリティが搭載されており、 バッテリーを回復させたときにセキュリティが始動しましたが、
セキュリティを止める方法も丁寧に教えてくれました。
作業開始後10分もかからずエンジンが始動し、車を動かすことができました。
~体験談③~Kさん・30代男性
走行中に車の燃料が切れてしまったため、 道中にあったコンビニに車を止め、JAFに電話をしました。
電話をかけて30分ほどでJAFが到着し、車に燃料を5Lほど、給油していただきました。
当時のガソリンスタンドのレギュラーガソリンより5円ほど高い燃料費でしたが、
給油してくれたおかげで、近くのガソリンスタンドまで到達することができました。
まとめ
ロードサービスの利用方法や料金、利用できるトラブル例について、 ご理解深まりましたでしょうか。
普段から車をメンテナンスをしていても、 いつ車両トラブルに見舞われるかわかりません。
そのときに役立つのがロードサービスでした。
JAFに加入しているか、自動車保険付帯のロードサービスに加入しているのか、 今一度確認してみてください。
またロードサービスの仕事に興味をもたれた方は下記の記事も 合わせて参考にしてみましょう。
本記事を参考に、ロードサービスに加入して、安心したドライブをお楽しみください。