荷物を輸送するときに、基本的に荷物をむき出しのまま輸送することはできません。
荷物によって最適な梱包をする必要があるのですが、どのような荷姿にする方法があるのでしょうか。
本記事では、荷姿の素材や形状、種類や選び方について、詳しく解説します。
荷姿とは?
荷姿(にすがた)とは、荷物を輸送するときの外観の姿のことを指す言葉です。
多くの荷物は、段ボールに梱包されていることから、輸送されるものの多くは段ボールが荷姿となります。
荷物によって適切な荷姿を選ぶことで、輸送効率や保管効率が向上するのです。
荷姿の素材と形状の種類
具体的に、荷姿の素材と形状の種類についてみていきましょう。
荷姿の素材
荷姿には、以下のような素材が用いられています。
素材 |
用途 |
木材 |
木箱、パレット |
紙 |
段ボール、紙袋、封筒 |
プラスチック |
シュリンク、フィルム、バンド、コンテナ、パレット |
金属(スチール・アルミ) |
ドラム缶、パレット |
輸送する荷物によって、どの素材を使用するのかを慎重に選ばなければなりません。
軽量なものであれば、木材、紙、プラスチックで対応可能ですが、重量なものは、金属を採用する必要があるでしょう。
荷姿の形
荷姿の形状には、以下のように複数のものがあります。
梱包 |
用途 |
ケース梱包 |
全体を密封する箱状の梱包で、保護機能が高い |
クレート梱包 |
格子状に組んだ木枠で梱包するため中身が確認できる |
パレット梱包 |
個包装した貨物をシュリンクやバンドでパレットに積んで固定する |
スキッド梱包 |
角材を井桁に組んだ土台にベルトやワイヤーで製品を固定する |
バンドル梱包 |
バンドルのみで製品を結束する梱包で、頑丈な製品向け |
バリア梱包 |
バリヤフィルムで製品をラップし、真空状態で梱包 |
上記で、パレット梱包は、青果物や水産物、飲料品の荷姿によく見られます。
パレットに荷物を載せて、ストレッチフィルムと呼ばれるラップで梱包することで荷崩れを防ぐことができるのです。
ストレッチフィルムを外すだけで荷下ろしができるため、効率よく荷役を行なうことができます。
またバリア梱包は、サビ、湿気、ほこりに弱い荷物に最適です。
このように、荷物寄よって最適な荷姿を選ぶことで、安全にコスパよく、荷物を輸送することができます。
荷姿の特徴から見る荷姿の選び方
荷姿の選び方については、以下を参考にしてみてください。
荷物の性質をみる
荷物の性質によって、荷姿の選択をしましょう。
例えば、サビやすい金属製品などは、湿気を避けなければなりませんので、バリア梱包を選択するのが一般的です。
輸送手段をみる
荷物を運ぶ距離によって、トラック、船舶、飛行機などの輸送手段が異なるでしょう。
また、上記の輸送手段から荷物を下ろすときに、人力で下ろすのか、フォークリフトが必要なのかも重要なポイントです。
陸上輸送、海上輸送、航空輸送ともに、揺れの対策はとらなければなりません。
中でも、海上輸送は、衝撃への対策、湿気対策を採る必要があります。
また航空輸送では、基本的に荷物が軽量でなければ、輸送が困難であるといえます。
物流コストをみる
上記のことを含めて、選択した荷姿で、目的地まで荷物を輸送した際に、費用がいくらかかるかを考えなければなりません。
前述で荷姿の形状についてご紹介しましたが、単に梱包するだけでなく、揺れなどに対応するために、エアキャップなどの緩衝材も用意する必要があります。
荷姿によって、総額でどれくらいのコストがかかるかを計算する必要があります。
まとめ
荷姿の素材や形状、種類や選び方について、ご理解深まりましたでしょうか。
荷物を輸送する際に、荷物に適した荷姿を選択するのは非常に大切なことです。
素材や種類を見るだけでなく、物流コストも見ながら荷姿を選ぶ必要があります。
荷姿に関連する記事として、運転ドットコムの下記の記事も合わせて参考になさってください。
本記事を参考に、荷姿について知っていただければ幸いです。