コンテナを目的地まで陸送するドレージ。
ドレージには、様々なメリットがある一方、デメリットもいくつか挙げられます。
本記事では、ドレージのメリット・デメリットや、費用相場について、
詳しく解説します。
ドレージとは?
ドレージとは、海外から輸送されてきたコンテナを、
デバンニングすることなく目的地まで陸送することをいいます。
「デバンニング」とは、コンテナから荷物を積み下ろす作業のことで、
一般に、輸送されてきたコンテナはデバンニングを行なうのです。
デバンニングに対して、コンテナに荷物を積み込むことを「バンニング」といいます。
ドレージは「ドレード輸送」「ドレード貿易」とも呼ばれます。
コンテナに関する記事として、運転ドットコムの下記の記事も役に立ちますので、
合わせて参考になさってください。
ドレージ輸送のメリット・デメリット
ドレージ輸送には、次のようなメリット・デメリットがあります。
ドレージ輸送のメリット
まず、メリットについてみていきましょう。
納品時間を短縮させることができる
ドレージ輸送は、デバンニングが発生しないことから、
納品時間を短縮させることが可能です。
一般に、海外からのコンテナは、貨物を荷主ごとに仕分ける必要があることから、
デバンニングをしなければなりません。
デバンニングが行なわれた荷物は、トラックに載せられて、輸送先まで運ばれるのです。
通常であれば、トラックに荷物を載せるまでに2~3日はかかるのですが、
ドレージ輸送はこの待ち時間が省かれるため、納品までの時間が短縮されます。
輸送コストが下がる
ドレージ輸送は、デバンニングが発生しない分、人件費や手数料がかかりません。
デバンニングは、一般に2時間を超えると、1時間あたり数千円の超過料金が必要ですが、
そのようなコストもかかりませんので、輸送コストが下がるのです。
荷物の破損・紛失リスクが避けられる
ドレージ輸送は、デバンニングが行なわれないため、
荷物の破損や紛失リスクが避けられます。
デバンニングのように、荷物の積み下ろしや積み替えをすると、
破損や紛失リスクが高くなります。
破損の要因には、積み替え時に破損するなどの人的ミスもあれば、
悪天候のように自然的ミスもあるのです。
ドレージ輸送のデメリット
続いて、デメリットについてみていきましょう。
荷物量が少ないと割高になる
ドレージ輸送は、荷物量が少ない場合は、余計にコストがかかります。
ドレージは、「FCL(Full Container Load)」と言われるように、
荷主がコンテナを1つ占有するのが基本です。
荷物量が少ないと、コンテナ内に空間ができてしまうことから、
費用対効果が悪くなります。
さらにドレージ料金が発生するのも忘れてはなりません。
ドレージは、コンテナ専用トラックで荷物を輸送しなければならないため、
通常のトラック輸送より費用がかかるのです。
荷物量と費用対効果が合うかを見極めましょう。
コンテナ専用トラックを受け入れる体制が必要
ドレージは、コンテナ専用トラックで荷物を輸送するため、
受け入れる体制がなければ利用することができません。
コンテナ専用トラックは、全長が長いため、停車できる広いスペースや、
旋回できるスペースが必要です。
また、コンテナ専用トラックは車幅が大きいことから、
トラックが通行できる道路があるかも確認しなければなりません。
ドレードの費用相場
コンテナドレ―ドの費用は、ドレ―ド会社や往復距離によって様々ですが、
おおよその料金は以下のようになっています。
東京~北関東 |
50,000~70,000円 |
東京~静岡 |
60,000~120,000円 |
ドレ―ドは、片道距離の利用であったとしても、往復距離の料金で計算されます。
また、コンテナの総重量が20t以上になる場合は、
コンテナを積載するためのシャーシ料金が追加で必要です。
詳しい費用については、フォワーダーに確認しましょう。
まとめ
ドレージのメリット・デメリットや、費用相場について、
ご理解深まりましたでしょうか。
ドレージ輸送することで、メリットがある一方で、
デメリットがあることが分かりました。
またドレージ輸送すると、どれくらいの費用がかかるのかも記載しておきましたので、
参考になさってください。
本記事を参考に、大切な荷物をドレージ輸送してみてはいかがでしょうか。