2種免許について徹底解説!2種免許とは?取得方法や費用、取得するメリットも紹介!

日常で車を運転する際に必要な自動車免許は「1種免許」ですが、

 

バス運転手やトラック運転手の仕事をする際は「2種免許」が必要です。

 

運転手になるために2種免許を取得する場合、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。

 

本記事では、運転手になるために必要な2種免許の取得方法や費用、取得するメリットについて詳しくご紹介します。

 

ドライバーの求人情報はこちら

 

 

運転手に必要な2種免許とは?

運転手 2種免許

 

運転手の仕事をする際に必要な2種免許。

 

一般的な目的で、車で公道を走る際に必要な免許は「1種免許」ですが、

 

2種免許はバスやタクシーなど、お客様から運賃をもらって、お客様や荷物を輸送する際に必要な免許です。

 

2種免許を取得する際は、まずは1種免許を取得しておかなければなりません。

 

1種免許を取得して3年以上が経過してからでないと2種免許を取得することができないのです。

 

2種免許はお客様から運賃を頂戴する車を運転する際に必要で、

 

バスやトラックだけでなく、タクシーや運転代行の車を運転する際にも必要となります。

 

言い換えると、スクールバスやホテルのシャトルバスなど、

 

お客様から運賃を頂戴しない車については2種免許は必要ありません。

 

このように営業目的の車にお客様を乗せて運行する際に必要な免許が2種免許なのです。

 

 

1種免許と2種免許の違いを紹介!

1種免許 2種免許 違い

 

前述のように、1種免許と2種免許の大きな違いは「お客様から運賃を頂戴して運行しているか」という点です。

 

お客様やお客様の荷物を運ぶ際に、運賃を頂戴していない場合は1種免許で車を運転できますが、

 

運賃を頂戴している場合は2種免許をもっていなければなりません。

 

車をみても1種免許が必要なのか、2種免許が必要なのかがわかります。

 

お客様から運賃を頂戴して運行している普通車は緑色のナンバープレートをつけています。

 

(軽自動車は黒色のナンバープレートを装着)

 

言い換えると、スクールバスやシャトルバスは緑色ナンバーではなく、白色ナンバーをつけているのです。

 

ただお客様の乗せていない場合や、運賃を頂戴していない場合に運行している緑色ナンバーを運転する場合は、

 

2種免許をもっている必要はありません。

 

 

2種免許を取得するメリット・デメリット

2種免許 メリット デメリット

 

2種免許を取得することで、どのようなメリット・デメリットがあるのかみていきましょう。

 

 

メリット

2種免許を取得することでバス運転手、トラック運転手など、プロの運転手として活躍することが可能です。

 

運転手の仕事は需要が高まるどころか、人手不足が慢性化しているため、すぐに就職できる可能性が高くなります。

 

業種によっては出勤日・出勤時間などの自由度が高く、自分のスタイルで仕事できるものもありますし、

 

寮や食堂が完備されていたり、福利厚生が整っているところが多いです。

 

その他、バス事業、タクシー事業、運転代行業などを起業する際にも2種免許は取得しておいたほうがいいでしょう。

 

このように2種免許を取得していることで、仕事が見つかったり、収入を得られるようになるのです。

 

 

デメリット

2種免許を取得するためには後述にあるように、時間や費用がかかります。

 

普通自動車運転免許が取得できる年齢は18歳以上ですが、

 

2種免許を取得するためには普通自動車運転免許を取得して3年以上経過していなければなりません。

 

つまり最も早くても21歳にならなければ2種免許は取得できないため、

 

お客様から運賃を頂戴してバスやトラックを運転する仕事にはすぐに就けるわけではないのです。

 

ただ2024年1月現在では、2種免許を取得するためのデメリットを改善する「特例教習」という制度が行なわれています。

 

特例教習については後述しますので、そちらの記事をご覧ください。

 

合わせて2種免許を取得するためには、

 

1種免許をもっている上で新たに教習所で教習を受ける必要があるため、費用がかかります。

 

このように、2種免許を取得するためには時間や費用がかかるのです。

 

 

2種免許の取得方法や取得期間、取得にかかる費用は?

2種免許 取得方法 取得期間

 

前述のように、2種免許を取得するためには1種免許を取得した上で、新たに教習を受ける必要があります。

 

2種免許を取得するためには、どれくらいの期間や費用がかかるのでしょうか。

 

ここでは自動車運転免許の種類も合わせて、詳しく解説していきます。

 

 

自動車運転免許の種類

自動車運転免許には以下のものがあり、免許によって2種免許が設定されています。

 

免許

種類

運転可能な

自動車の種類

乗車定員

車両総重量

最大積載量

普通免許

第1種

第2種

AT限定

MT

軽自動車

普通自動車

原付自転車

小型特殊自動車

10名以下

取得時期

により

異なる

取得時期

により

異なる

準中型免許

準中型自動車

普通免許で

運転可能な自動車

10名以下

3.5t以上

7.5t未満

2t以上

4.5t未満

中型免許

第1種

第2種

中型自動車

準中型免許で

運転可能な自動車

11人以上

29人以下

7.5t以上

11t未満

4.5t以上

6.5t未満

大型免許

第1種

第2種

大型自動車

中型免許で

運転可能な自動車

30人以上

11t以上

6.5t以上

大型特殊免許

第1種

第2種

大型特殊自動車

小型特殊自動車

原付自転車

牽引免許

第1種

第2種

牽引自動車

普通二輪免許

普通自動二輪車

原付自転車

小型特殊自動車

大型二輪免許

大型自動二輪車

普通二輪免許で

運転可能な車両

 

上記の中で普通免許については、取得した時期によって運転できる車両が異なりますので、

 

以下でその区分を確認してください。

 

取得時期

運転可能な自動車の種類

2007(平成19)年6月1日以前に取得

車両総重量8t未満、最大積載量5t未満

2007(平成19)年6月2日

~2017(平成29)年3月11日までに取得

車両総重量5t未満

最大積載量3t未満

2017(平成29)年3月12日以降に取得

車両総重量3.5t未満、最大積載量2t未満

 

 

2種免許の取得条件

では次に、2種免許の取得条件についてご紹介します。

 

2種免許を取得する条件は、以下の2つのケースがあります。

 

 

従来の取得の仕方

原則として、2種免許を取得するためには以下の条件を満たしているとともに、

 

普通免許、準中型免許、大型免許、大型特殊免許のいずれかを取得してから3年以上経過していなければなりません。

 

年齢

満21歳以上

視力

両眼で0.8以上、片眼でそれぞれ0.5以上

色彩識別能力

赤色、黄色、青色の識別ができていること

深視力

三桿法の奥行知覚検査器で2.5mの距離で3回測定する

その平均誤差が2cm以下であること

聴力

両耳で10mの距離で90dBの警音器が聞こえること

運動能力

四肢や体幹の障害がないこと

 

免許取得から3年以上経過していなければ2種免許は取得できませんが、

 

3年の間に免許取消や免許停止期間がある場合は、

 

それらの停止期間を除いて3年経過している必要がありますのでご注意ください。

 

 

特例教習を受講する場合の条件

2022(令和4)年5月13日施行の改正道路交通法で、受験資格特例教習(特例教習)を終了すれば、

 

従来の「21歳以上かつ普通免許などの免許を取得してから3年以上」という条件が

 

「19歳以上かつ普通免許を取得してから1年以上」へと引き下げられました。

 

年齢が引き下げられた背景には、運転手の人手不足が慢性化しているからです。

 

とくに2019(令和元)年12月より感染拡大した新型コロナウイルスの影響で、

 

さらにオンラインでの商品購入が加速したことにより、運転手の人手不足が加速しました。

 

特例教習を行なうことで人手不足の解消が見込まれます。

 

では具体的に特例教習の内容についてみていきましょう。

 

1時限=50分

年齢課程

経験課程

年齢・経験課程

第1段階(技能教習)

2時限

9時限

11時限

第2段階(技能教習)

2時限

18時限

20時限

第1段階(学科教習)

2時限

0時限

2時限

第2段階(学科教習)

1時限

2時限

3時限

合計

7時限

29時限

36時限

最短卒業日数

2日

10日

11日

 

年齢課程は、受験資格要件を19歳に引き下げる課程のことをいいます。

 

運転の適性検査が行なわれ、検査結果のもとに動作が正確に行なえるか、

 

自身の心理的特性を自覚させた運転行動を取ることができるか、慣れや運転技能の過信で集中力が欠けてしまい、

 

心理的要因による交通事故を引き起こすことを理解させることを目的とした課程です。

 

経験課程は、受験資格要件を普通免許など保有1年以上に引き下げるための課程のことをいいます。

 

危険予測や回避能力、基本的な運転技能を上げることを目的とした課程です。

 

2種免許の取得条件が緩和された分、特例教習でしっかりと教習を受けた方が、

 

条件が引き下げられた状況で2種免許取得を目指せます。

 

 

2種免許を取得する場合の費用

2種免許を取得する際の費用は教習所によって異なりますが、おおよその相場は以下のようになります。

 

<普通2種免許>

所持免許

8t限定中型MT

【1種】

(MT・AT)

8t限定中型AT

【1種】

(AT)

5t限定準中型MT

【1種】

(MT・AT)

普通車MT

【1種】

(MT・AT)

時限

技能:18

学科:19

技能:18

学科:19

技能:18

学科:19

技能:21

学科:19

教習料金

24万円前後

24万円前後

24万円前後

26万円前後

 

<大型2種免許>

所持免許

大型

【1種】

中型

【1種】

8t限定中型

【1種】

準中型

【1種】

5t限定

準中型MT

【1種】

8t限定中型

【1種】

時限

技能:18

学科:19

技能:24

学科:19

技能:29

学科:19

技能:30

学科:19

技能:34

学科:19

技能:20

学科:0

教習料金

33万円

前後

40万円

前後

45万円

前後

47万円

前後

51万円

前後

31万円

前後

 

上記の教習料金に加えて、技能に合格しなかった場合は教習所が定める追加料金がかかることが一般的です。

 

2種免許の取得は教習所に通う方法だけでなく、合宿免許に参加する方法がありますが、教習料金に大きな差はありません。

 

2種免許を取得するためには決して安くない費用がかかります。

 

これらの費用を抑えるためには教習所や合宿免許に通わずに、

 

いきなり試験を受けるという方法で、かかる費用としては4万円前後です。

 

ただいきなり試験を受験する方法で2種免許取得を目指すのは極めて困難といえるでしょう。

 

 

2種免許の取得方法

2種免許を取得する方法は以下の2つがあります。

 

・自動車教習所に通う

・合宿免許

 

2種免許は国内で設置されているすべての自動車教習所で教習を行なっているわけではないため、

 

自動車教習所に通う際は、2種免許取得が可能かを確認する必要があるのです。

 

合宿免許で2種免許を取得する際も同様のことがいえます。

 

特例教習を受ける場合は、以下のように教習所で各車種の教習に入る前に

 

年齢課程、経験課程、年齢・経験課程の中で該当する課程を受講しなければなりません。

 

特例教習の受講

(1)年齢課程、(2)経験課程、(3)年齢・経験課程の中で

自分の要件が満たされていないものを受講

修了証明書授与

上記(1)~(3)で終了した課程の証明書を授与される

各車種の教習

教習所にそのまま入所し、連続して教習を受ける

免許の取得

免許センターで学科試験を受験

 

 

2種免許が活かせる運転手の仕事は?

タクシー運転手 二種免許

 

2種免許が活かせる運転手の仕事はいくつもあります。

 

ここでは代表的な運転手の仕事についてご紹介します。

 

 

トラック運転手

物流業界を支えるトラック運転手は、2種免許を活かしてお客様から運賃を頂戴して日本全国に荷物を配送しています。

 

トラック運転手は小型トラック運転手・中型トラック運転手・大型トラック運転手に分類され、

 

小型・中型トラックは近距離・中距離を運転し、大型トラックは長距離を運転することが一般的です。

 

トラック運転手なくしては、日本の物流は成立しないといっていいほど、重要な仕事を担ってくれています。

 

 

バス運転手

バス運転手は2種免許を活かして、日常で利用する公共交通機関や、観光で利用する観光バスを運転する仕事です。

 

日本は外国人観光客が多く訪れる国であることもあり、

 

トラック運転手と同様に、バス運転手の人手不足も慢性化しています。

 

人命を預かる仕事であることから、責任感が強い人に向いている仕事といえるでしょう。

 

 

タクシー運転手

タクシー運転手は2種免許を活かして、ビジネスマンや公共交通機関が充実していない地域など、

 

幅広い範囲でお客様を乗せる仕事です。

 

トラック運転手やバス運転手は大型2種免許が必要ですが、タクシー運転手は普通2種免許で仕事することができます。

 

最近ではGoタクシーなど、アプリでタクシーを呼ぶこともできますので、効率よく仕事ができるようになっているのです。

 

上記の職業以外にも運転代行サービスという職業もあります。

 

気になる方は下記の記事で紹介しているのでチェックしてみてくださいね!

運転代行になるにはどのような資格(免許)が必要?一種免許でも問題ない?

 

 

実際に2種免許を持っている人の体験談を紹介!

2種免許 体験談

 

最後に2種免許をもっている人の仕事の体験談についてみていきましょう。

 

 

~ケース①~ Eさん/40代/男性

トラック運転手をしているEさんは、長距離トラック運転手の仕事をしておられます。

 

2種免許を取得されたのもトラック運転手になりたかったからだそうです。

 

運賃を頂戴しているお客様の荷物を配送していることに、責任感をもちながら仕事をしておられます。

 

 

~ケース②~ Aさん/50代/男性

Aさんはバス会社に就職するために2種免許を取得したそうです。

 

Aさんが勤めるバス会社は、路線バス、観光バス、高速バス、スクールバスなど、

 

さまざまなバス事業を展開しています。

 

いずれの事業も2種免許が必要ですが、Aさんを含め、社員は2種免許をもっているため、

 

幅広く仕事にあたることができるそうです。

 

 

~ケース③~ Fさん/30代/男性

タクシー会社に勤めるFさんは、普通2種免許をもっています。

 

Fさんは、タクシー会社に入社する前は2種免許をもっていなかったのですが、

 

タクシー会社が2種免許取得の費用を負担してくれたことから、2種免許を取得することができました。

 

2種免許を活かして、タクシー運転手として毎日業務にあたっているとのことです。

 

 

まとめ

運転手になるために必要な2種免許について、ご理解が深まりましたでしょうか。

 

お客様から運賃を頂戴して、お客様や荷物を運ぶ際は2種免許が必要です。

 

2種免許の取得方法や費用、取得するメリット・デメリットについても記載しましたので、ぜひご一読ください。

 

2種免許をお持ちの方の体験談は、今後2種免許を必要とする仕事に就きたい方の参考になるでしょう。

 

本記事を参考に、運転手になるために2種免許を取得してみてはいかがでしょうか。

 

ドライバーの求人情報はこちら