タクシー運転手の平均年収・給料は約300万円。歩合制の仕組みを紹介

一般的にタクシー運転手の給料は歩合制のイメージがありますが、具体的にどのような仕組みなのでしょうか? 本記事では、タクシー運転手(タクシードライバー)の給料について、歩合制の仕組みや給料の相場をご紹介します。

この記事を読むことで、以下のことを知ることが出来ます。

・タクシー運転手の仕事内容
・タクシー運転手の平均年収
・歩合制の仕組み
・給料を上げる方法

 

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タクシー運転手の仕事内容とは?

タクシー運転手とは、お客様を希望する場所まで安全に送り届け、その対価として料金メーターに表示された運賃を受け取る仕事です。実はタクシー運転手といっても様々な種類に分かれており、それぞれで仕事内容が異なります。本記事では、「一般タクシー」「ハイヤー」「専門タクシー」に分けてご紹介します。
 

一般タクシー

タクシー会社が保有しているタクシーを使用して、お客様を希望の場所まで送り届けます。

営業パターンは、3パターンあります。
・流し営業(走りながらお客様を見つける)
・待機営業(駅や繁華街などで待機する)
・無線配車営業(電話や予約など、お客さまの連絡で迎えに行く)

 

一般タクシー運転手の特徴は、歩合制の給与形態が一般的で、収入の差が出やすい点と、法人だけでなく「個人タクシー」として個人事業も可能な点です。
 

ハイヤー

完全予約制で、指定された日付に指定された場所へお客様を送り届けます。予約が入るまでの間は、営業所で待機して過ごします。ハイヤー運転手の特徴は、海外VIPの送迎や重役専用の運転手として送迎を行うのが一般的な点と、固定給+残業代という給与形態が一般的で、就労時間は比較的長くなる点です。
 

専門タクシー

専門タクシーとは、介護タクシーや観光タクシーなど、その業界に特化したタクシーです。専門タクシー運転手の特徴は、業界ごとに追加の資格や知識を必要とする点です。例えば介護タクシーだと、車椅子や寝台を扱うための知識や、「介護職員初任者研修」の資格が追加で必要となります。
 

タクシー運転手の仕事の給料(年収)

 

タクシー運転手 給料 年収

 

次にタクシー運転手の給料について、歩合制の仕組みをご紹介します。
 

歩合制とは?

歩合制とは、個人の売上に応じて給与が支払われる給与形態の仕組みのことです。基本的に、業績に歩合率をかけて算出され支払われます。タクシー会社により歩合率は変動しますが、一般的に50~60%と言われており、歩合率が高ければ高いほど給料も上がります。
 

タクシー運転手の給料のパターン

タクシー運転手の給与には3パターンあります。

 

1.完全歩合給 

個人が売り上げた金額に応じて給与が支払われる給与形態です。歩合率が高い傾向があり、一般タクシーでは完全歩合制を採用しているタクシー会社も多いです。
 

2.完全固定給 

毎月決まった給料が支払われる給与形態です。ハイヤー運転手や、専門タクシー運転手では一般的な給与形態ですが、 一般タクシーで完全固定給を採用しているタクシー会社はほぼありません。
 

3.固定給+歩合給 

固定給と歩合給を組み合わせたハイブリッド型の給与形態です。タクシー業界で一般的な給与形態で、固定給と歩合給で構成されます。固定給に足される歩合給は、会社が定めた一定の売上を超えた分に歩合が足されます。ここに賞与が加わる場合は、給与の一部を積み立てておき、賞与として年に2〜3回まとめて支払われる形式が多いです。
 

 

ドライバー業界内でタクシー運転手の給料(年収)は高いか?

タクシー運転手の給与形態には種類があることが分かっていただけたかと思います。ドライバー業界内でも特殊な職種ですが、タクシー運転手の給与は高いのでしょうか。このセクションではドライバー業界内で全国の平均年収を比較します。一般社団法人 全国ハイヤー・タクシー連合会が調査した「2020年 タクシー運転者賃金・労働時間の現況」によると、全国平均年収は約300万円です。同じドライバー業界のトラック運転手の平均年収は約384万円、バス運転手の平均年収は約370万円です。ドライバー業界内で比較すると、タクシー運転手の給料は低い傾向にあります。
 

なぜ、タクシー運転手の給料は高くないのか?

同じドライバー業界内で比較すると低い傾向がありますが、なぜタクシー運転手の平均給与は低いのでしょうか。全国平均年収で比較してしまうと低く出てしまいますが、タクシー運転手の年収は約300〜700万です。これはタクシー会社の多くは歩合制を採用しており、地域や勤続年数によって稼げる人とそうでない人で給料が大きく変わってしまうためです。
 

タクシー運転手の仕事の給料を上げる方法

歩合制を採用している会社が多いため、稼げる人とそうでない人の差が激しい職種であるタクシー運転手。次は、タクシー運転手の給料を上げる方法を4点ご紹介します。
 

走行する時間帯・場所を考えながら運転する

1つ目は、走行する時間帯・場所を考えながら運転する方法です。タクシー運転手の多くが歩合制になるため、より稼ぐためにはいかに効率よく、多くのお客様を配送できるかが給料を上げる大きな要因となります。そのため、タクシー需要が上がる時間帯と場所の掛け合わせを考えながら運転することで効率よく稼げます。

例えば以下を意識しましょう。
 

場所

買い物に行く主婦層が多い住宅街、通退勤をする人が多いオフィス街、人が多く集まる繁華街(東京ならば、新宿区、渋谷区、中央区、港区、千代田区の都心5区)
 

時間帯

通勤退勤時間する人が多い17:00以降、飲み会・接待帰りが多い深夜帯 上記に加えて、顧客1人あたりの売上を上げるため、目的地が遠方のお客様に乗車して頂く必要もありそうですね。
 

タクシーに乗車したい方を見逃さない

2つ目は、タクシーに乗車したい方を見逃さないようにすることです。タクシーの実車率を上げるためには、タクシーに乗りたい方を見逃さないことが重要です。手を上げたりと合図を出しているお客様を見逃さないために、以下を意識して運転しましょう。

・カーナビを見すぎない
・ゆっくり走行する
・休憩をこまめにとるようにし、集中力を維持する
 

休憩時間を考える

3つ目は、休憩時間を考えることです。給料を上げるためには、1日に配送する乗客の数を増やす必要がありますが、 乗客を見逃さない、事故を防ぐためには集中力の維持が不可欠です。目安としては、3時間に1回は30分ほどの休憩を取るようにし、可能であれば短時間の仮眠をとると、効率的に集中力や判断力を取り戻せます。凝り固まった筋肉をほぐすためにストレッチや柔軟体操も効果的です。実車率を上げるためにも、タクシー需要の高い時間帯を避けて休憩を取るようにしましょう。


(例)
タクシー需要の高い時間帯
・通勤退勤時間する人が多い17:00以降
・飲み会・接待帰りが多い深夜帯

 

転職する

4つ目は、給料の高いタクシー会社に転職する方法です。会社によって歩合率などの給料形態や福利厚生などの制度、無線配車件数が違います。本記事では、転職をする際の会社の選び方について、3点ご紹介します。
 

会社の選び方

 

 

タクシー運転手 給料 仕組み

 

 

会社の規模を考慮する 

大手企業の方が、無線配車件数やGOやDiDiといったアプリでの配車件数が多い傾向があります。しかし、大手企業はその分抱えているタクシー台数も多いため、一律に規模が大きい方が稼げるとは言えないことに注意が必要です。また、福利厚生などの制度も大手企業の方が充実している傾向にあります。免許取得費用の補助をしてくれる会社もありますので、事前に確認しておきましょう。

 

歩合率が高い会社を選ぶ

歩合率は会社の規模によらず、中小企業でも高いケースがあります。歩合率が高い分、乗車数を増やす必要があるので、経験者である程度売上を出せる自信がある方は、歩合率が高い会社を選びましょう。

 

営業エリアで選ぶ

タクシー会社によって、持っている営業所や得意な営業エリアが異なります。乗客を多く乗せるためにも、東京なら都心5区(新宿区、渋谷区、中央区、港区、千代田区)などの人が多く集まる主要都市に営業所を持っている会社を選びましょう。
 

 

まとめ

今回はタクシー運転手の給料について、歩合制の仕組みや給与の相場に関することをご紹介しました。タクシー運転手は、工夫次第で給料が大きく変わる職種ですので、自分に合った営業スタイルを確立して、効率よく給料を上げていきましょう。ご参考になれば幸いです。

 

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