軽貨物とは??軽貨物の規格や荷物のサイズについて紹介!軽貨物運送業を始める方法も!

コラム

ネットショッピングで買い物する人が多くなり、軽貨物で配送されることが増えています。

 

そのため、運送業を未経験の人でも軽貨物運送業をはじめたい、と考えている人もいるでしょう。

 

この記事では、軽貨物による配送をはじめるために前に知っておくべきことについて紹介しています。

 

軽貨物ドライバーの求人情報はこちら

 

 

軽貨物とは?

軽貨物とは

 

軽自動車の種類の一部を軽貨物と呼びます。

 

小型の荷物や商品を配送するための車両です。

 

例えば以下のような車をさします。

 

・軽トラック

・軽バン

 

軽量で燃費が良く、狭い道路や駐車場があるときの配送に適しています。

 

軽自動車を「軽貨物」と呼ぶには、商業用のナンバープレートを変更する必要があります。

 

「黒ナンバー」と呼ばれるナンバーです。

 

軽自動車を商業用に使用するときに必須のナンバーになります。

 

 

軽貨物車の規格って?

軽貨物車 規格

 

軽貨物車の規格は、一般的に総重量が軽量で積載能力が制限された小型の商用車をさします。

 

軽貨物車の大きさは法律で定められています。

 

以下は現在の軽貨物車の規格です。

 

車体の長さ

3,400㎜以下

車体の幅

1,480㎜以下

車体の高さ

2,000㎜以下

排気量

660cc以下

参考:軽自動車検査協会「軽自動車とは」

 

規格は昭和24年に制定させれ以来、何度か変更されています。

 

上記の規格を超える車両は、軽貨物として認められません。

 

 

軽貨物車ではどのくらいのサイズの荷物が運べるのか?

軽貨物車 サイズ 荷物

 

軽貨物車に限らず、車両に積める荷物の重量や大きさに制限があります。

 

軽貨物の最大積載量は350㎏です。

 

重量が決まっているのは、公共の道路の損害を防ぐためです。

 

最大積載量を超えると、交通法違反になるので必ず守りましょう。

参考:全日本トラック協会「車両総重量と積載量」

 

また、車両に積んでよいサイズは下記のとおりです。

 

長さの制限

積載物の長さ

自動車の長さにその長さの10分の2の長さを加えた長さを超えないこと

積載方法

自動車の車体の前後から自動車の長さの10分の2の長さを超えてはみ出さないこと

幅の制限

積載物の幅

自動車の幅を超えないこと

積載方法

自動車の車体の左右からはみ出さないこと

高さの制限

積載物の高さ

3.8メートル(都道府県公安委員会が指定した道路を通行する自動車は4.1メートル)からその自動車の積載をする場所の高さを減じた高さを超えないこと

重量の制限

積載物の重量

自動車検査証に記載された最大積載重量を超えないこと

参考:全日本トラック協会「自動車の積載の制限に係る道路交通法施行令の一部改正について」

 

上記のサイズの制限を超える場合、「制限外積載許可」が必須です。

 

制限外積載許可の申請の流れについては次で説明します。

 

 

制限外積載許可

車両に積んでよい荷物のサイズが規定のサイズを超える場合、

 

出発地を管轄する警察署に「制限外積載・設備外積載・荷台乗車許可申請書」を提出し許可を得る必要があります。

 

下記の書類および添付資料を2部準備し、警察署の窓口に提出します。

 

・制限外積載・設備外積載・荷台乗車許可申請書

・自動車検査証の写し

・運行経路図

・積載状況の分かる資料(積載状況の寸法が記載されているもの)

 

ただし、申請すればどれだけでもオーバーしてよいというわけではありません。

 

許可されるサイズの限度について、下記で紹介します。

 

長さの制限

積載物の長さ

・自動車の長さにその長さの10分の5を加えたものを超えないこと

・積載時の長さが16mを超えないこと。

積載方法

自動車の車体の前後から自動車の長さの10分の3の長さを超えてはみ出さないこと

幅の制限

積載物の幅

自動車の幅に1.0mを加えたものを超えないこと

積載方法

・積載時の幅が3.5mを超えないこと

・自動車の車体の左右から0.5mを超えないこと

高さの制限

積載物の高さ

積載時の高さが4.3mを超えないこと

(三輪の普通自動車及び軽自動車は3.0mを超えないこと)

 

 

軽貨物運送の仕事内容

軽貨物 仕事内容

 

軽貨物運送とは軽貨物を使い、荷物を配送するお仕事です。

 

仕事の内容にはいくつかの種類があります。

 

詳しく軽貨物自動車の仕事内容をみていきましょう。

 

 

仕事内容①宅配の仕事 

軽貨物の宅配の仕事は、商品や荷物を顧客のもとに運ぶ仕事です。

 

比較的小さな荷物を運ぶ、宅配ドライバーを見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。

 

通信販売などで購入された商品を顧客の自宅に運ぶため、1日の宅配の件数が多いことが特徴です。

 

運転ドットコムによると軽貨物による宅配の仕事には下記のようなメリットがあります。

 

・ルートを覚えると効率化できること

・宅配の需要が高まっていること

 

業務に慣れれば、1日の宅配の仕事を短時間でこなすことができます。

 

しかし、お中元やお歳暮時に忙しくなる時期があります。

 

小さな荷物を運ぶことが主なため、女性やシニアもはじめやすく、人気の仕事です。

 

 

仕事内容②引越しの仕事 

軽貨物で引っ越しを手伝います。

 

引っ越しの荷物を運ぶだけでなく、部屋から荷物を運び出すことも仕事です。

 

3月や4月の引っ越しのシーズンで需要が高くなります。

 

また、上記で紹介した宅配の仕事に比べ、作業工程が多いため1回の配送料は高いです。

 

 

仕事内容③定期ルートの配送 

定期のルート配送とは、荷物を運ぶルートが同じ配送の仕事です。

 

例えば工場からクリーニングの店舗に、決まった時間にクリーニング品を回収や配達することです。

 

決められたコースを配送するため、未経験者でも始めやすいでしょう。

 

 

仕事内容④スポット便 

軽貨物によるスポット便とは、1度だけ依頼される配送のことです。

 

以下のような場合にスポット便の依頼があります。

 

・イベントやコンサート会場などの荷物を運ぶ場合

・急ぎで荷物を運びたい場合

・運送会社が荷物が多く自社の車両が足りない場合

・道が狭く軽貨物車でしか運べない荷物がある場合

 

継続した依頼ではなく、いつも依頼があるわけでないため、収入につながりにくいこともあります。

 

ただし、スポット便は自分の都合がよいときにだけ働ける、というメリットがあります。

 

 

仕事内容⑤チャーター便 

単発のお仕事のひとつですが、軽貨物車両を時間単位で貸切って配送することがチャーター便です。

 

貸し切りであるため、依頼主だけの荷物を配送します。

 

さまざまな依頼主の荷物を扱うことがないため、配送間違いのトラブルがありません。

 

依頼主は多くの荷物を1度に運んでもらいたい場合、チャーター便であると配送料が安く抑えられます。

 

以上が軽貨物ドライバーの仕事内容です。

 

軽貨物トラック運転手の平均年収については下記の記事で紹介しておりますので

 

興味がある方はぜひご覧ください。

 

軽貨物トラック運転手の平均年収・給料は430万円。年収を上げるには何をする?

 

軽貨物運送業を始めるには?

軽貨物 始めるには

 

軽貨物運送業の需要が増えており、脱サラして軽貨物運送業を始める人も増えているようです。

 

軽貨物運送業は、自宅にある車両を使用し、比較的安い資金で始めることができます。

 

ここでは、軽貨物運送業を始めるための許可や準備について紹介していきます。

 

 

軽貨物運送業には許可が必要!

軽貨物運送業、つまり「貨物軽自動車運送事業」を開業するためには、国土交通大臣の「届出」が必要です。

 

軽貨物運送業を始めることを決めたら、申請書を国土交通大臣に提出します。

 

ちなみに、軽貨物でなく、一般貨物自動車で運送業をする場合は、

 

国土交通大臣の「許可」を得る必要があります。

 

 

軽貨物運送業の許可に必要なもの

軽貨物運送業を始めるために必要なものを紹介します。

 

一つひとつ確認しながら準備していきましょう。

 

☐普通自動車免許

普通自動車免許が必要です。

正式には「普通自動車第一種運転免許」です。

軽貨物を運転する人は必ず必要になります。

運送業ですが、大型トラックやトレーラーを運転しないので、大型免許や牽引免許がいりません。

 

☐軽貨物車両

軽貨物車を準備します。軽バンか軽トラック1台あればよいです。

どのような配送をするかによって準備する車両は変わってくるでしょう。

開業する会社の事業にあわせて、車両選びが必要になります。

例えば、引っ越しの仕事をするなら軽トラック、宅配を主にするなら軽バンが使いやすいでしょう。

 

☐黒ナンバー

黒ナンバーを取得する必要があります。

軽自動車協会で発行されます。事業用のナンバープレートにしなければ、

貨物車として認められません。

配送で使う車両を準備できたら、黒ナンバーを取得しましょう。

また、黒ナンバーを取得することで税金を安く抑えられます。

自動車税や固定資産税などの軽減につながるのです。

 

☐車庫

車両を保管する駐車場が必要です。

貨物自動車運送事業法」や国道交通省の通達などにより、下記のように規定されています。

・営業所からの距離が2km以内にある

・配送で使用する車両すべてが収容できること

・市街化調整区域でないこと

・法令に準する建物であること

法令に定められた条件を満たさなければいけません。

 

☐貨物軽自動車運送事業経営届出書

黒ナンバーで開業するための届出書です。

下記のような内容を書類に記載します。

・開業予定日

・氏名や会社名

・代表者名

・会社の住所

・電話番号

・営業所名

・配送に使用する車種

・車両の台数

・車庫の住所

運輸局に提出する書類です。

提出用と控え用が必要であるため、2部作成します。

 

☐運賃料金設定届出書

開業した後の運賃を決める届出です。

運輸局に提出します。

決める内容は、1kmあたりや1時間あたりなどの運賃や業務にかかる料金などです。

標準的な運賃を参考にしながら決めましょう。

運賃料の標準は、全日本トラック協会が紹介しています。

全日本トラック協会「標準的な運賃 パンフレット別冊」参照してみましょう。

 

☐開業届

所轄の税務署に提出します。

個人が事業を始める前に必ず提出するものです。

原則として開業後、1ヶ月以内に提出しなければいけません。

税務署で手続きできますが、現在ではインターネット上でも申請できます。

 

☐事業用自動車等連絡書

営業所を管轄する軽自動車検査協会に提出する書類です。

運輸局で貨物軽自動車運送事業経営届出書や、運賃料金表などを提出したあとに発行されます。

軽自動車検査協会の手続きをするとき、必ず必要となるので大切に保管しておきましょう。

参考:国土交通省「貨物軽自動車運送事業(黒ナンバー)の届出について」

 

 

軽貨物運送業の許可の手続き方法

軽貨物運送業を開業する申請書や車両の準備ができたら手続きをしていきます。

 

手続きの方法について順番に紹介します。

 

①車両や駐車場、営業所を準備する

まず、仕事をする上で必要な車両と駐車場を準備します。

自家用車や自宅の駐車場を使うことも可能です。

車両をレンタルする人もいます。

駐車場と営業所の距離に制限があることをふまえ、場所を選ぶとよいでしょう。

また、さまざまな申請をする際に住所が必要ですので、先に決めておく必要があります。

 

②申請書類を準備する

軽貨物運送業を個人事業主として開業するための書類を作成します。

必要な書類を以下にまとめます。

・個人事業主の開業・廃業等届出書

・軽貨物自動車運送事業経営届出書

・運賃料金設定届出書

税務署と運輸局に提出する書類です。

 

③開業届を提出する

開業届を提出して個人事業主になります。

前項でも説明したように、開業してから1ヶ月以内に提出する届出です。

「個人事業主の開業・廃業等届出書」を税務署に提出しましょう。

参考:国税庁「個人事業主の開業届出・廃業等届出書」

 

④運輸支局へ届出する

運輸支局へ行き、軽貨物自動車運送事業経営届出書」と、「運賃料金設定届出書」を提出します。

届出をすることで、軽貨物運送事業者になれます。

運輸局で手続きをすると軽自動車検査協会へ提出すると、「事業用自動車等連絡書」が発行されます。

 

⑤軽自動車検査協会へ事業用自動車等連絡書を提出する

運輸局で発行された事業用自動車等連絡書と車両の車検証コピーを準備し、

軽自動車検査協会へ行きます。

手続きすることで、黒ナンバーを取得できます。

 

⑥事業を開始する

取得した黒ナンバーを取り付けると、業務を開始することができます。

 

 

軽貨物運送業の仕事を見つけるには?

軽貨物ドライバー とは

 

これから需要が見込まれる、軽貨物運送業の仕事をしたいと考えている人も多いでしょう。

 

ここでは自分に合った軽貨物運送業を見つける方法について紹介していきます。

 

 

方法①求人サイトを利用する

「軽貨物 求人」と検索すると、多くの求人サイトから仕事を見つけることができます。

 

たくさんサイトがあるため、自分が望む求人を見つけられるかもしれません。

 

ただし、一般的な求人サイトには実際に働く人の姿が見えないことも多いです。

 

求人サイトから応募するときには、少し慎重にした方が良いこともあります。

 

 

方法②企業へ直接営業する

配送を必要とする企業へ直接営業にいき、契約を結びます。

 

交渉次第では高単価の依頼を受けることも可能です。

 

ただし、企業と個人契約を結ぶことは信用が重要になり、簡単に契約を結びにくいこともほとんどです。

 

 

方法③フランチャイズで業務委託を受ける

軽貨物のフランチャイズに加盟することも、仕事を見つける方法のひとつです。

 

大手企業の下請けになったり、他の運送会社に所属したりと、仕事の受け方はさまざまです。

 

フランチャイズの本部がサポートしてくれるため、未経験者が軽貨物運送業を始めるときには心強いでしょう。

 

ただし、契約金が発生する、本部のルールに従う必要があるなどデメリットもあります。

 

自由度が低くなり、稼ぎにくくなる可能性もあるため、契約は慎重にすることをおすすめします。

 

 

方法④知り合いから紹介してもらう

知り合いから仕事を紹介してもらうこともあるでしょう。

 

紹介の場合、基本的に採用されやすい傾向にあります。

 

しかし、気をつけてほしいことが、断りにくいことです。

 

知り合いの手前、本音を言いにくいこともあるでしょう。

 

 

方法⑤運転ドットコムで自分に合った求人を探す

運転ドットコムでは、求人を探すときから職場の雰囲気を知ることができます。

 

募集要項では、給与や福利厚生だけでなく、現場の声を動画やインタビュー記事で確認できます。

 

実際に働いている人の体験談を知れるだけでなく、採用担当者の顔も見れます。

 

応募の時点から就職したい会社のことをよく知ることができるので、

 

安心して働く場所を探すことができるでしょう。

 

軽貨物ドライバーの求人情報はこちら

 

 

軽貨物運送業として働いている人の体験談 

軽貨物ドライバー 仕事内容

 

軽貨物運送業は、未経験者でも働きやすい仕事です。

 

それでは、実際に働く人たちの体験談について紹介します。

 

 

~ケース①~ Aさん/40歳/男性/勤務歴1年目 

開業したばかりのAさんは、以前から興味があった軽貨物運送業を1年前に開業しました。

 

開業はかんたんにできると思っていたけど、思ったより簡単に手続きができたそうです。

 

そのため、脱サラしてすぐに仕事を始めたい人にも向いています。

 

現在はネットショッピングで商品を買う人が多いため、

 

軽貨物運送はかなり需要があるとおっしゃっていました。

 

 

~ケース②~ Dさん/35歳/勤務歴2年目 

軽貨物運送業に転職したDさんは、自分のペースで働くことができることが、

 

軽貨物運送の魅力だと話しています。

 

配送の合間に自宅に帰ることもでき、子どもとの時間も作りやすいとのことです。

 

自分のペースで働けるため、プライベートと仕事が両立しやすくなったと話していました。

 

 

~ケース③~ Hさん/男性/49歳/勤務歴5年目 

頑張った分だけ収入が上がる仕事だと、軽貨物運送業を開業したHさんは話していました。

 

配達の件数によって売り上げが上がる出来高制のため、働くことが楽しくなったそうです。

 

働きがそのまま収入につながることは、モチベーションが上がるお仕事です。

 

 

まとめ

軽貨物運送業は、ネットショッピングの普及拡大により需要が高まっている業種です。

 

基本的に小さな荷物を運ぶため、女性やシニアの人も活躍しやすい仕事でしょう。

 

また、開業自体も比較的かんたんにできるため、自分が経営者となり事業を行う人も少なくありません。

 

今回の記事を参考にしながら、軽貨物運送への転職や開業を検討してみてください。
 

軽貨物ドライバーの求人情報はこちら