路線バス運転手の平均年収とは?給料の上げ方を紹介

年収・給料

バス運転手について以下のような疑問はありませんか。

「バス運転手の手取り給料ってどれくらい?」
「給料はどうすれば上げられる?」
「いまバス運転手として働いているけれど、今の自分の年収は高い?低い?」

本記事ではこのような疑問を解決するとともに、バス運転手の給料について解説します。現在バス運転手として働いている方やこれからバス運転手を目指す方はぜひご覧ください。

 

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バス運転手の仕事内容とは?

ここではバス運転手のなかでも「路線バス運転手」に焦点を当てて解説します。路線バス運転手は、乗客を乗せた大型バスで、街中にある決められたルートを時間通りに運転する仕事です。交通インフラとして重要な役割を担っており、やりがいもあります。

メインの仕事は運転ですが、他にも以下のような業務があります。
・乗車前後の車両点検
・乗客の忘れ物チェック ・運転中のトラブル対応

路線バスの運転に必要な資格は「大型二種自動車運転免許」です。原則、大型二種免許の試験を受けるためには普通自動車免許・大型一種自動車運転免許・大型特殊自動車免許のいずれかを取得後、3年経過している必要があります。しかし、近年は運転手不足の影響を受けてか、第二種免許の取得受験が緩和されました。

 

例えば、2022年5月13日に警察庁は、特別な教習を修了した場合は、先述したいずれかの自動車免許を取得してから1年経過すると試験を受けることができると公表しました。さらに、警察庁が公表している運転免許統計によると、2005年の大型二種免許の合格率は30.2%ですが、2021年は合格率が59.7%まで上昇しています。他にも、免許の取得にあたって金銭的支援を行っている企業も多いため、バス運転手を目指している方にとっては良い環境になりつつあります。
 

バス運転手の仕事の給料(年収)

 

路線バス 運転手 年収

 

2021年度の厚生労働省調査によると、バス運転手の平均給料(月収)は33.7万円です。年収に換算すると、賞与も含めて403.9万円であり、この額のうち賞与額(ボーナス)は62万円です。ここでは、ある求人サイトに登録された実際の給与明細も紹介します。

男性/42歳

額面年収 4,624,000円
基本給 200,000円/月
手取り額 259,464円/月
残業手当 100,000円/月
ボーナス 640,000円/年
その他手当 32,000円/月
社会保険 46,501円/月

 

 一般的なサラリーマンの平均年収は488万円のため、比較するとバス運転手の平均年収は低いです。しかし、バス運転手は勤務先によって、1,000万円以上の収入を得られるケースもあります。では、男女別や地域別では給与にどのような違いがあるのでしょうか。
 

 

男女別

まずは男女別の給料を紹介します。バス運転手の平均年収は男性の方が高いです。男女で給料には以下のような違いがあります。

 

性別 平均月給 平均賞与 平均年収
男性 28.5万円 62.6万円 405.5万円
女性 26.2万円 22.7万円 359.5万円


「勤続年数が長い傾向にある」「残業時間が長い傾向にある」といった理由から男性の方が収入が高いです。具体的には以下のように異なります。

性別 性別 平均勤続年数 平均残業時間
男性 53歳 11.8年 25時間
女性 女性 7.7年 21時間


しかし、これらの数値はあくまで平均数値のため、女性も男性と同程度に稼げます。
 

年齢別

次に年齢別の給料を紹介します。バス運転手は、勤続年数が増えることで給料が上がる傾向にあります。なぜなら、働く期間が長くなると技術が上がり成果を出しやすいためです。基本的にバス運転手の業界は年功序列となっているため、長く働けば働くほど給料が向上します。
 

地域別

次は地域別の給料を紹介します。バス運転手の給料は地域によって異なります。これは一般的な会社員と同じように、物価に合わせた給料が設定されているためです。地域ごとでバス運転手の年収をランキング化すると以下のようになります。

 

順位 地域 年収
1 近畿 412万円
2 中国・四国 380万円
3 関東 378万円
4 中部・北陸 337万円
5 九州・沖縄 307万円
5 北海道・東北 291万円

 

 

バス運転手の給料の特徴

路線バス運転手の働き方は大きく以下の4つに分かれます。
・公営バス
・民間バス
・契約社員・嘱託社員
・アルバイト

ここからは、タイプごとに給料の特徴や繁忙期・閑散期について解説します。
 

繁忙期・閑散期

まずは繁忙期・閑散期についてです。路線バス運転手に繁忙期・閑散期という概念はありません。そのため、通年で給料が変わることは原則ありません。一方、例えば観光バスであれば、季節によって需要と供給が変動します。そのため、閑散期は営業所で待機する時間が増え、給料が下がってしまうこともあります。
 

公営バス・民間バス

次に、正社員の働き方についてです。

路線バス運転手の正社員は大きく2つに分けられます。
・公営バス
・民間バス

公営バスは都道府県・市区町など各自治体が運営しているバスです。民間バスは国以外の企業が運営しているバスです。近年は公営バスでも、経営の厳しさから民間に業務委託するケースが増えています。そのため、車両や施設は公営バスのままだが、実際の運転手は民間に所属していることもあります。この2つを比較すると、昔から公営バスの方が給与水準が高いです。民間バスは乗務時間のみが労働時間としてカウントされるケースもあり、「拘束時間が長いわりには給与が少ない」と感じる方も多くいます。
 

契約形態

次に、正社員以外の働き方についてです。路線バス運転手の正社員以外も大きく2つに分けられます。

・契約社員、嘱託社員
・業務委託
・アルバイト

契約社員は、経営の厳しい会社が募集することが多く、正社員でなくとも路線バスの業務を請け負える働き方です。給与水準は正社員よりも下がりますが、契約社員から正社員に登用されるケースもあります。業務委託は、バス運転手としてのスキルや経験年数によっても給料は変わります。突出した能力があれば、得られる給料は平均年収以上です。アルバイトは、観光バスで短期アルバイトを募集することはありますが、路線バスでの募集はほぼありません。
 

バス運転手の給料の上げ方

 

路線バス 運転手 給料 上げ方

 

ここからは、路線バス運転手の給料の上げ方を解説します。路線バス運転手は、トラックドライバーのように配送距離・配送量を増やすことで収入を増やせません。

給料を上げる主な方法は以下の3つです。
・勤続年数を上げる
・基本給の高い会社に転職する
・業務委託で仕事を獲得する

 

勤続年数を上げる

1つ目は勤続年数を上げることです。路線バス運転手の業界は基本的に年功序列が多いです。そのため、若いうちからバス運転手として活躍していることで、給料は上がります。
 

転職する

2つ目は基本給の高い企業に転職することです。都道府県、市区が運営している公営バスの方が給与水準が高いです。そのため、公営バスの運転手として公務員になると、給料が高くなる傾向にあります。しかし、公務員と言っても正規社員と非正規社員で給料は異なり、正規社員として入社する方が給料は上げやすいです。近年は、公営・民間の給料格差を縮小する運動も盛んなため、民間でも企業によっては高給をもらえる企業もあります。
 

業務委託として働く

3つ目は業務委託で働くことです。業務委託で働くケースはあまり多くありませんが、運転経験年数や運転スキルによって給料を交渉できます。そのため、交渉次第では平均年収以上の給料をもらえます。
 

まとめ

今回は、路線バス運転手の給料について解説しました。路線バス運転手の平均月収は33.7万円(403.9万円/年)です。平均年収は一般的な会社員よりも低い傾向にあります。しかし、勤務先や働き方によって給料は大きく変わり、転職や勤務年数の増加によって、給料を上げられます。路線バス運転手を目指している方は、本記事で解説した内容をもとに、自分にはどのような働き方が合っているかを調べてみてください。以上、路線バス運転手の給料事情についてでした。

 

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