スーパーやコンビニなどに商品を運んでいるルート配送運転手。
いざ求人を探していると「コンビニルート配送はきつい」といった記事を目にしますが、
実際のところはどうなのでしょうか。
そもそもルート配送はどのような仕事するのか知りたいですよね。
本記事では、コンビニルート配送の仕事内容や給料、実際にコンビニルート配送の仕事はきついのかを、
実際の体験談と合わせて詳しくご紹介します。
コンビニのルート配送の仕事内容と一日の流れ
コンビニルート配送の仕事を探す前に、コンビニルート配送の仕事の内容についてみていきましょう。
コンビニルート配送の仕事内容
コンビニルート配送は、決められたルートを走りながらコンビニに商品を届けるのがおもな仕事です。
コンビニは店舗数が多い上に、扱われている商品数が多いため、
効率良く各コンビニに商品を供給しなければならないことから、ルート配送が採用されています。
ルート配送を採用することで、コンビニ配送の運転手が店舗の特徴や希望の納品時間を把握することできますし、
毎日同じルートで配送するためルーティンワークが苦にならない方に向いている仕事といえるでしょう。
コンビニルート配送の一日の流れ
ここではコンビニルート配送運転手の1日についてみていきます。
コンビニルート配送運転手は午前便と午後便によって勤務時間が異なりますので、
それぞれの勤務時間についてご紹介します。
※【 】の時間が午後便の勤務時間です。
6:00【15:00】~ 出社・アルコールチェック
6:10【15:10】~ トラックの点検
6:30【15:30】~ コンビニ商品が置いてある物流センターに向けて出発
7:00【16:00】~ 物流センターにてコンビニ商品の積込
8:00【17:00】~ 各コンビニに向けて出発・各店舗で荷下ろし・伝票受け取り
17:30【2:30】~ 事務所にて点呼
18:00【3:00】~ 退社
次でもご紹介しますが、コンビニルート配送運転手は拘束時間が長いことから、
おおよそ上記のようなスケジュールで1日を過ごすことになります。
休みは6~8日付与されるところが多いです。
1日の流れは配送会社により異なりますので、就職を考えている配送会社に勤務時間を確認してみてください。
コンビニルート配送はきついからやめとけ!と言われる本当の理由
コンビニのルート配送の仕事内容は上記の通りです。
一見きつい仕事ではなさそうに感じますが、コンビニルート配送の仕事はきついと言う声を耳にします。
では実際にコンビニルート配送の仕事がきついと感じられる理由を5つご紹介します。
理由①~拘束時間が長い~
コンビニルート配送の仕事は、複数のコンビニで荷下ろしをしなければならず、
荷下ろしは手作業になりますので、どうしても拘束時間が長くなります。
駐車場があるコンビニで荷下ろしする際も、駐車場が空いていればすぐに荷下ろしできますが、
駐車場が満車である場合は駐車場が空くまで待機しなければなりません。
駐車場が空いたとしてもコンビニルート配送はトラックで仕事をしますので、
お客様の車の移動の妨げにならないところに駐車する必要があります。
都市部では駐車場が併設されていないコンビニがありますので、
その場合はコンビニから離れたコインパーキングにトラックを止めたり、
路上にトラックを止めるなどして荷下ろしをしなければなりませんので、
思っている以上にルート配送には時間がかかるのです。
事故や天候不良などで交通渋滞が発生した際は、
予定していた到着時間を大幅に遅れることもあるため、拘束時間は長くなってしまいます。
理由②~ルーティン作業のため飽きてしまう可能性も?~
決められたコンビニに決まったルートで配送するためルーティンができてしまいます。
コンビニルート配送は基本的に1人で配送するため、
話し相手もおらず、早い段階で飽きてしまうのです。
荷下ろし先のコンビニ店員と人間関係が構築される場合がありますが、
コンビニルート配送の運転手は次の配送先へ出向かないといけないため、長時間話している時間はありません。
理由③~服装などのルールが厳しい~
コンビニルート配送をしているトラックのピラー部分(運転席ドアの後ろ側)をみると、
コンビニルート配送を行なっている運送会社の名前が記されています。
コンビニルート配送をしている運送会社はコンビニを経営している会社とは全く別の会社が配送にあたっていることがわかります。
コンビニの店員はコンビニルート配送をしている運転手はその事実を知っていますが
お客様や世間一般の方からすると、コンビニルート配送をしている運転手は、
コンビニを経営している会社だと思っている方もいらっしゃるのです。
コンビニのブランディングを守るためにも、
「長髪・染髪禁止」「ひげ・ピアス禁止」「制服着用」などの厳しいルールが定められている会社が多くあります。
コンビニルート配送を実際にしている方の体験談を紹介!
上記でコンビニルート配送の仕事についてお伝えしました。
ここでは実際にコンビニルート配送の仕事をしている人の体験談をご紹介します。
実際にコンビニルート配送の運転手として働いている方の生の声を聞いて、よりリアルに仕事のようすを知りましょう。
~ケース①~ S.Oさん 勤務歴10年目
勤務10年、45歳のS.Oさんは20~30代に大手宅急便会社で運転手として働いていましたが、
年齢を重ねるにつれて体力的にも精神的にもきついと感じるようになりました。
大手宅急便会社を退職してからは大手コンビニ会社に就職。
大手宅急便会社での勤務経験はありましたがコンビニルート配送の仕事は初めてのS.Oさん。
仕事の研修を受けたときに、コンビニルート配送の仕事は合理的で運転手にとって負担が少ない仕事だと感じたそうで、
40代になった今も普段から体調管理を万全に行ないつつ、体力面のことを大きく心配することなく仕事しているとのこと。
コンビニルート配送の仕事を選ぶときに給料に目がいきがちですが、
年齢を重ねると体力面が衰えてくるため、歳をとっても継続できる仕事と今も頑張っています。
~ケース②~ T.Nさん 勤務歴4年目
T.Nさんは仕事で大きなストレスを感じることがないそうです。
その理由は、コンビニルート配送の仕事は1人でトラックに乗っている時間がほとんどですので、
時間指定さえ守れば自分のペースで仕事ができます。
またコンビニルート配送の仕事は、一度に納品する商品を積んでルート配送するわけではなく、
冷凍食品と常温の商品を分けて配送しなければなりません。
つまり1日に何度か同じコンビニを訪れることから、
コンビニの店員との人間関係が構築され、そこでコミュニケーションが生まれるそう。
楽しく会話できればストレス緩和にもなるとのこと。
コンビニルート配送の仕事をしていると横断歩道に差し掛かったときに安全確認をするなど、
日頃の運転にも優しさをもつことができているそうです。
~ケース③~ H.Kさん 勤務歴14年目
H.Kさんはコンビニルート配送の仕事をきつい面があると述べています。
例えば、拘束時間が12時間以上となる場合があったり、
勤務時間が昼頃から夜中にかけてであったり、とにかく体力のいる仕事であると感じているそうです。
お酒が好きな方は、勤務日当日に行なわれるアルコールチェックに合格しなければなりませんので、
深酒は禁物で、H.Kさんが勤めている会社ではアルコールチェックが不合格になった場合はクビになった人もいるそう。
その他、夏場や天候不順のときはいつも通りに仕事を進めることができない、
夜中のコンビニルート配送は静かに荷下ろしをしなければならないなどの配慮が必要など、
体力的も精神的もきついところがあるとのことです。
一方で、仕事の内容は難しくありませんのですぐに仕事が覚えられる点、道に詳しくなる点、
他の社員と接する時間はほとんどないため人間関係のストレスが感じられない点など、メリットについても挙げておられました。
H.Kさんは、コンビニルート配送の仕事はトータル的には気楽にできる仕事であると感じており、
コンビニルート配送の求人が気になっている方は、今回のH.Kさんの体験談を参考にしてもらえればとのことでした。
コンビニルート配送の給与や年収を紹介!
上記でコンビニルート配送運転手の仕事の詳細について知ることができました。
次にコンビニルート配送運転手の仕事が気になっている方が知りたいのは給与についてでしょう。
コンビニルート配送運転手の平均月給は約30万円、年収に換算すると約360万円で、
その他ボーナスの有無や深夜手当など、配送会社によって給与は大きく異なります。
地域によっても給与は異なり、一般に都市部では給与は高く、地方では給与は低い傾向があるのです。
雇用形態についても、正社員、契約・派遣社員、アルバイト・パートでは給与に差があります。
詳細はこちらの記事にも書かれていますので参考にしてください。
コンビニの配送運転手の平均年収はどれくらい?必要な免許(資格)や業務内容を紹介
コンビニルート配送のメリットって?
前述のコンビニルート配送運転手の体験談でH.Kさんがメリットについて述べていましたが、
こちらではメリットの詳細についてご紹介します。
コンビニルート配送は人手不足なため将来性がある
コンビニ業界は業績が年々右肩あがりであることから、コンビニルート配送の仕事も比例して右肩上がりになります。
重ねて昨今の運転手不足が起きていることから
コンビニルート配送運転手の需要はますます高まるため、将来性がある仕事といえるでしょう。
人間関係のトラブルに巻き込まれにくい
コンビニルート配送運転手の仕事は社内で行なう業務ではないことから、
上司・部下・同僚とコミュニケーションをとる機会が少ないため、人間関係のトラブルに巻き込まれにくいです。
また配送先のコンビニでも、商品を荷下ろした後は次のコンビニに向けて出発しなければならないため、
各コンビニの店員とも接する時間は多くありません。
コンビニルート配送運転手の仕事は基本的に1人で行なう仕事ですので、人間関係のトラブルに巻き込まれにくいのです。
業務で覚えることが少ない
コンビニルート配送運転手の仕事はシンプルで
「出勤後に車両の点検」「倉庫で商品の検品・積込」「決められたルートでの配送・伝票受け取り」です。
初めてコンビニルート配送運転手の仕事に就く人も、
配送会社が用意している研修を受け、数カ月もすれば業務を遂行することができます。
コンビニルート配送に資格は必要?
コンビニルート配送運転手の仕事に就くために資格は必要ありませんが、運転免許が必要です。
・普通一種免許
・準中型一種免許
・5トン限定準中型一種免許
・中型一種
・大型一種
のいずれかを取得していなければコンビニルート配送運転手の仕事には就けません。
大型一種のように大きなトラックを運転できる免許をもっているほうが就職には有利ですし、
AT限定免許よりMTが運転できる免許であるほうが有利です。
自分にピッタリのコンビニルート配送の仕事を探すには?
コンビニルート配送運転手の仕事の求人は数多くありますので、自分にピッタリの仕事を探す必要があります。
コンビニルート配送運転手の仕事は勤務日時が不定期ですが、
会社によっては柔軟に勤務時間の決定について対応してくれるところもありますので、
希望の勤務時間の融通を聞いてくれる会社を選ぶといいでしょう。
配送会社によっては配送ルールが厳しかったり、比較的自由に働けないところがあります。
配送会社は数多くありますので、各会社の労働条件を聞き、比較しながら就職先を決めてください。
もし就職した配送会社の労働環境が良くなかった場合は転職することをおすすめします。
実際に就職してから
「拘束時間が長い」「配送ルールが厳しい」「納品件数が多い」「勤務日時が不定期」
といった状況がみえてくる場合が多いものです。
転職する際は運転ドットコムでも求人をチェックしてみましょう!
あなたに合った求人が見つかるかもしれません。
まとめ
コンビニルート配送運転手の仕事について詳しくご紹介しましたが、理解は深まりましたか。
コンビニルート配送運転手の仕事がきついといわれるのは、以下のような環境があるからでした。
・拘束時間が長い
・ルーティン作業のため飽きる可能性がある
・服装などのルールが厳しい
・勤務日時が不定期・不規則
・トラックの洗車・掃除をする必要がある
一方で、以下のルート配送運転手の仕事のメリットについてもご紹介しました。
・コンビニルート配送は人手不足なため将来性がある
・人間関係のトラブルに巻き込まれにくい
・業務で覚えることが少ない
ルート配送運転手の仕事はきつい面もあればメリットがあるのです。
本記事ではルート配送運転手の体験談も記載していますので、これらを総合的にみていただき、ルート配送運転手の仕事を探してみましょう。
就職先をみつけたら、まずは配送会社に問い合わせをして、自分が希望する労働環境なのかを確認してください。
実際に就職した先の配送会社の労働環境が自分に合わなかった場合は、他にもたくさんの配送会社がありますので、転職することを視野に入れるのも1つです。
年齢を重ねると体力的にも精神的にも負担のかかり方が大きくなりますので、同じ配送会社で無理をする必要はありません。
読者が希望する労働環境が整備されている配送会社があるはずですので、複数の配送会社に問い合わせをして、自分に合った配送会社でコンビニルート配送運転手の仕事を頑張ってください。