役員運転手として働きたい方は以下のような疑問をお持ちではありませんか。
「役員運転手として働くために、必要な資格を知りたい。」
「役員運転手の仕事が自分に向いているか気になる。」
本記事ではこのような疑問を解決するとともに、役員運転手として働く上で知るべき情報を解説します。
役員運転手の仕事内容
役員運転手とは、おもに上場企業の役員や会長などの送迎を行う企業専属の運転手です。
朝晩の送迎はもちろんですが、役員の日々のスケジュールに合わせた日中の送迎、場合によっては休日も働くケースがあります。
いつでも対応できるように、送迎している時間以外は基本的にオフィスか車の中で待機します。
そのため、タクシードライバーやトラックドライバーと比較すると、運転する時間は短いです。
一企業の重要な役割を担う役員をお客様にするため、安全運転とスケジュール通りに送迎することが求められます。
役員運転手に必要な資格・スキル
次のセクションでは、役員運転手の業務を行うにあたって必要な資格やスキルについて解説します。
普通自動車第二種免許
1つ目は、「普通自動車第二種免許」です。
タクシー運転手や運転代行の場合は、第一種運転免許に加えて「第二種免許」の取得が必須です。
対して、役員運転手は社用車(白ナンバー)を扱うため、「第一種免許」の取得だけでも業務できます。
必須の資格ではありませんが、「第二種免許」を取得していることで役員運転手としてのスキル証明ができます。
第二種免許の概要は以下のとおりです。
概要
車両総重量3,500kg未満、最大積載量2,000kg未満、乗車定員10人以下のすべてを満たす車で、旅客運送をするのに必要な免許。
取得期間
約11日
※第1種免許を取得している場合、技能教習21時限、学科教習19時限
取得費用
・合宿免許 19万円~
・通学免許 22万円~
・一発試験 4万円~
取得条件
1. 満21歳以上であること
2. 第一種運転免許を受けて、運転経歴が3年以上経過していること。※停止期間を除く。
3. 片眼で0.5以上、両眼で0.8以上。深視力検査で誤差が平均2cm以下であること。
※カラーコンタクト、度付きサングラスを除く眼鏡、コンタクトレンズは使用可。
4. 赤・青・黄色の3色が識別できること。
5. 一般的な日本語の読み書きができ、その内容を理解できること。
6. 自動車の運転に支障を及ぼす身体障害がないこと。
7. 10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえること。※補聴器使用可
ホスピタリティ精神
2つ目は、「ホスピタリティ精神」です。
役員運転手は、一流企業の会長や役員といった社会的地位が高いお客様を相手にします。
そのため安心安全な運転はもちろん、ビジネスマナーやおもてなしといったホスピタリティ精神も欠かせないスキルです。
秘書検定では、ビジネスマナーや立ち振る舞いなど社会で役に立つ一般常識を一通り覚えられます。
本資格を取得することで業務の幅が広がり、給料アップにも繋がるため、おすすめの資格です。
秘書検定資格(2級)の概要は以下のとおりです。
概要:秘書に求められる知識・技能について問う試験。
社会人に欠かせない能力などが身についていることが証明できます。
・取得期間:40~60時間程度
・取得費用:4,100円
・取得条件:なし
コミュニケーション能力
3つ目は、「コミュニケーション能力」です。
役員を目的地まで送迎する間に車内で2人きりになる機会も多くあります。
2人きりの車内では特に、にこやかで話しやすい人柄のドライバーの方が、気楽に過ごすことができます。
上品な言葉選びを心掛け、役員と会話するために一般的な社会情勢、役員の関心が高い分野の話題などは把握するとよいでしょう。
英語を活用したコミュニケーション
4つ目は、「英語を活用したコミュニケーション」です。
外資系企業の場合、担当する役員が外国人の可能性があったり、日系の企業においても外国人を乗せる場合があります。
他のスキルと比べると優先度は下がりますが、英語でのコミュニケーション能力も重要なスキルです。
また、英語力を高めることで仕事の幅が広がり、より高収入を目指せます。
英語力を高めるには以下のような方法があります。
・オンライン英会話を受講する
・英語音声を聞いて、すぐ後を追って復唱するシャドーイング
・音声音声を聞いて書き取るディクテーション
・フレーズを丸暗記する
役員運転手の求人の探し方
役員運転手の求人を探すためには、おもに以下の方法があります。
・求人サイトや求人票から探す
・転職エージェントに相談する
・ドライバー仲間の口コミ
多くの条件から探したい方には、求人サイトから探す方法がおすすめです。
大手求人サイトで求人を調べると、正社員・業務委託・アルバイトなどさまざまな雇用形態の求人が掲載されています。
転職エージェントでは、個人の希望条件や適性を伝えることで、エージェントから仕事を紹介してもらえます。
自分に合った仕事を紹介してもらいたい方や、サポートを受けたい方におすすめです。
ドライバー仲間の口コミは、知人から仲間が勤めている会社に紹介してもらう「リファラル(社員紹介)転職」という方法です。
リファラル転職では通常の転職と違い、事前に紹介者から会社に関して詳しく聞くことができます。
不安解消や入社前後のギャップを減らしたい方におすすめです。
勤務する役員運転手を選ぶポイント
勤務する役員運転手の会社を選ぶ際に、特に注意したいポイントは以下のとおりです。
自分にあった会社を見つけることで、より働きやすくさらに給料を上げられます。
雇用形態
役員運転手は、「派遣会社に登録し、派遣として雇用される」「求人に応募し、正社員として雇用される」2つのパターンがあります。
役員運転手は未経験からでも始められる職種ではありますが、経験者が優遇されます。
そのため未経験であれば、まず派遣会社に登録することがおすすめです。
手当
役員運転手は役員のスケジュールに合わせて行動するため、就業時間以外にも就業時間後や休日の送迎が発生します。
雇用条件に基本給とは別に残業手当や休日出勤手当が用意されている会社に務めることで給料アップが狙えます。
会社の規模
役員運転手の給与は、雇用条件だけでなく勤め先の企業の規模によっても変動します。
上場しているような規模が大きい会社の方が給料が高い傾向にあります。
勤務時間
役員運転手の勤務時間は、サラリーマンと同様で9時〜18時の固定時間であり、土日の送迎や業務終了後の送迎は、残業時間として扱われるのが一般的です。
しかし、所属する会社によっては、シフト制を採用しているところもあります。
シフト制だと残業で稼ぐ事は難しくなりますが、勤務時間や勤務数を調整できるか相談できます。
役員運転手に向いている方
役員運転手に向いている方は以下のような方です。
・運転が丁寧な方
・礼儀正しい(ビジネスマナーが身についている)方
・守秘義務を徹底できる方
・地理に詳しい方
・運転以外に仕事の幅を広げたい方
役員運転手は、タクシードライバーやトラックドライバーと比較すると、運転する時間は短かく身体的に楽です。
また役員運転手は、一流企業の会長や役員といった社会的地位が高いお客様を相手にします。
そのため、安心安全な運転はもちろん、礼儀正しい方や守秘義務を徹底できる方に向いています。
また、役員運転手は秘書業務と兼業することも多いため、運転以外に仕事の幅を広げたい方にもおすすめです。
役員運転手がきついを言われている点
役員運転手は以下のような理由できついと感じる方がいます。
・休日が取りづらいから
・役員のスケジュールに仕事が依存するので、柔軟に働くことが難しいから
・守秘義務が厳しいから
・他の職種よりもビジネスマナーに気を使う必要があるから
・高い時間管理能力が求められるから
・身だしなみに気を使うから
役員運転手は、役員の一日のスケジュールに合わせて行動し、場合によってはゴルフ会場への同行などで休日も稼働する場合があります。
そのため、柔軟に働きたい方には向いていません。
また役員運転手は一企業の重要な役割を担う役員をお客様にするため、運転技術に合わせてビジネスマナーや身だしなみも求められます。
そのため、守秘義務を遵守出来ない方や、ビジネスマナー、時間管理が苦手な方には向いていません。
まとめ
本記事では、役員運転手になるために必要な資格やスキルをご紹介してきました。
役員運転手になるために必要なスキルは以下のとおりです。
・普通自動車第二種免許(業務をする上では必須ではない)
・ホスピタリティ精神
・コミュニケーション能力
・英語を活用したコミュニケーション
役員運転手は未経験からでも始められ、他のドライバー職種と比較すると安定的に高給が狙える職種です。
役員運転手にご興味がある方はぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
ご参考になれば幸いです。