カーナビで「VICS」という表示を見たことがないでしょうか。
VICSを活用することで、渋滞回避などのなどのサポートを受けることができます。
本記事では、VICSの情報提供までの流れや仕組み、種類について、詳しく解説します。
VICSとは?
VICS(Vehicle Information and Communication System)とは、
VICSセンター(一般財団法人道路交通情報通信システムセンター)が提供している
道路交通情報システムのことです。
一般には、カーナビになどに用いられているシステムとなります。
VICSセンターは、24時間365日渋滞情報・交通情報の情報を収集し、
その情報を編集・処理したものを道路交通情報(VICS情報)として
カーナビに配信しているのです。
VICS情報があるからこそ、ドライバーは最新の事故や故障車情報、通行止め、
速度規制情報、渋滞情報などを知ることができるのです。
2023年4月現在では、累計で約7,758万台のカーナビにVICS受信機が内蔵された
カーナビが利用されています
(出典:一般社団法人道路交通情報通信システムセンター「VICS車載機出荷台数」)。
VICSの情報提供まで流れ・仕組み
VICSの情報提供までの流れ・仕組みは以下のようになっています。
【情報収集】 道路管理者 都道府県警察
↓ ↓
日本道路交通情報センター
↓
【情報編集】 VICSセンター
↓
【情報提供】 〇FM多重放送:NHK等の各地のFM放送局
〇電波ビーコン(2.4GHz):高速道路
〇光ビーコン:一般道路の主要幹線道路
〇ITSスポット(電波ビーコン5.8GHz):高速道路・一般道の一部区間
↓
【情報活用】 〇各カーナビに配信
このように、道路管理者や都道府県警察からの情報が、日本道路交通情報センター、
VICSセンターを通じて、私たちが情報提供を受けることができるのです。
VICSの情報提供の種類は4種類
VICSの情報提供の種類は、以下の4種類があります。
情報収集
都道府県警察や道路管理者から、道路交通に関する情報収集を行ないます。
道路交通情報は刻一刻と変わっていますので、体系的に情報収集が行なわれています。
情報処理・編集
収集された情報は、VICSセンターで処理・編集されます。
ドライバーのニーズに合わせた道路交通情報をデジタル情報として
体系的に処理・編集するのです。
情報提供
処理された情報は、VICSセンターから各カーナビへ配信されます。
FM多重放送、電波ビーコン(高速道路)、
光ビーコン(一般道の主要幹線)などへ配信され、多くの方へ情報が伝達されています。
情報活用
情報提供を受けたドライバーは、情報を基にルートを考えたりします。
ドライバーにとって道路交通情報は、安全に目的地まで到達するための重要なのです。
VICSの画面表示のされかたは3パターン!
ドライバーは、VICSセンターからの道路交通情報を、
レベル1~3の3種類の画面表示で確認することができます。
レベル1:文字情報
レベル1は、文字で道路交通情報を示しているものです。
例えば「江戸通り・下り 駒形橋西→吾妻橋西 渋滞0.5km」というように、
渋滞情報などが表示されます。
レベル2:図形情報
レベル2は、簡易地図のようなイラストで交通情報を示します。
首都圏では首都高速道路や一般国道など、複数の道路がありますが、
道路を直線などで表し、道路名を記載した簡単な地図で
道路交通情報が表示されるのです。
レベル3:地図・高速・行程ガイド
レベル3は、現在のカーナビのように、実際に画面上に道路が表示され、
道路の横にオレンジ色の矢印で示されているところは混雑、
赤色の矢印で示されているところは渋滞を示しています。
また高速道路を走行しているときは、
各ICやPA・SA間の所要時間や距離が表示されるなど、
ドライバーに必要な細かい情報まで提供されるようになりました。
まとめ
VICSの情報提供までの流れや仕組み、種類について、ご理解深まりましたでしょうか。
VICSがあると、車の移動中であっても
道路交通情報を簡単に手に入れることができます。
道路交通情報が手に入ることで、到着時間の予想や、迂回道路を考えるなど、
様々な対応をとることが可能です。
車やトラックに関連する専門用語については運転ドットコムの下記の記事のように
専門用語を他に記事でも掲載していますので、合わせて参考になさってください。
本記事を参考に、VICSの仕組みについて知っていただければ幸いです。