道路運送車両法とは?道路運送車両法の保安基準や罰則について紹介!道路交通法との違いも!

道路運送車両法
コラム

日常生活で利用している車は、道路運送車両法に基づいて、 

 

安全な状態を維持する必要があります。 

 

道路運送車両法に違反すると罰則が科せられる可能性もあるのです。 

 

本記事では、道路運送車両法の保安基準や罰則について、 

 

道路交通法との違いについても詳しく解説します。 

 

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道路運送車両法とは?

道路運送車両法

 

道路運送車両法は、自動車の安全性を確保し、 

 

自動車の登録と検査の制度を設置するとともに、 

 

自動車の整備及び整備事業等について規定したものです。 

 

この法律の主な目的は、以下の3つが挙げられます。 

 

・自動車について所有権の公証を行なう 

・自動車の安全性の確保及び公害の防止その他の環境の保全並びに 

 整備技術の向上をはかり整備事業の健全な発達に資する 

・自動車の流通社会を発展させ、ひいては公共の福祉に寄与すること 

 

自動車の公証を行なうことで、自動車を一台ずつ検査・登録する制度を採用し、 

 

行政登録として以下の効果が得られます。 

 

・自動車使用の実態の把握ができる 

・自動車盗難の予防に役立つ 

・車両保安確保の手段となる 

 

上記の行政上に必要な登録制度を確立し、公示方法を採ることで、 

 

法律上、以下のような登記的な効果を得ることも可能です。 

 

・所有権の得喪について第三者対抗力を付与できる 

・自動車抵当法が利用できる 

・所有権留保契約付譲渡が可能となる 

 

道路運送車両法には、上記のような概要があります。 

 

 

 

道路運送車両法の保安基準について

道路運送車両法 保安基準

 

道路運送車両法では、自動車、原動機付自転車、軽車両の保安基準を定めています。 

 

例えば、車両の以下の項目についての定めがあるのです。 

 

項目 

基準 

車両の長さ 

5m以下 

車両の幅 

2m以下 

車両の高さ 

4m以下 

最低地上高 

15cm以上 

車両総重量 

3.5t以下 

車輪数 

4輪以上 

エンジンの総排気量 

660cc以下(軽車両の場合) 

 

上記の基準は、自動車の安全を確保したり、道路で運行する際に重要な要素となります。 

 

道路運送車両法に適合するためには、上記の基準を守らなければなりません。 

 

保安基準が設けられている背景は、交通事故や故障、 

 

公共の安全への配慮をすることが挙げられます。 

 

保安基準を満たしていない場合や違反した場合は、 

 

罰則が科せられる可能性があるのです。 

 

車検については、運転ドットコムの に記載していますので、 

 

合わせて参考になさってください。 

 

トラックの車検の種類や適用期間について紹介!車検項目や費用にかかる相場についても!

 

 

道路運送車両法と道路交通法の違い

道路交通法 道路運送車両法 違い

 

道路運送車両法と道路交通法には、以下のような違いがあります。 

 

 

道路運送車両の保安基準【車両】 

道路交通法【警察】 

長さ 

・自動車の全長(車長)は12m 

・連結車特例 

 セミトレーラーは連結車は連結装 

 置中心から車両後端までの距離が 

 12m、トラクターは車長が12m 

・自動車の長さの10%を超えたは 

 み出しを禁止 

・他の車両をけん引する場合の全 

 長は25m 

幅 

・貨物に関係なく2.5m 

・貨物の幅は車両の幅を超えない 

 こと 

高さ 

・車両の高さは3.8m 

・貨物積載状態で3.8m 

 (高さ推定道路は4.1m) 

総重量 

・自重+乗車定員の体重(一人当たり 

 55kg)+貨物の最大積載量 

・車長や軸距によって20~25t 

・連結車の特例 

 セミトレーラー(被けん引)は、連 

 結中心から最後軸中心までの距離 

 によって20~28t 

・指定なし 

  「貨物の最大積載量は保安基準に 

   準拠(車検証の記載値)」 

・連結車の特例 

 規定なし 

運行 

・保安基準の制限値を超える車両は 

 認定を受ければ基準緩和車両とし 

 て運行できる 

・制限外許可および制限外けん引 

 許可を受けた最大積載量を超え 

 る車両は運行できる 

 

道路運送車両法は、国土交通省自動車局(運輸局)が管轄しており、 

 

車両の製造などに関する法令です。 

 

道路交通法は、警察庁(警視庁・道府県警察)が管轄しており、 

 

安全に道路を走行するための法律となっています。 

 

このように道路運送車両法と道路交通法は性質の違いから、 

 

上記の表のような違いがみられるのです。 

 

 

道路運送車両法の罰則

道路運送車両法 罰則

 

道路運送車両法の罰則として、無車検車運行の法定刑があります。 

 

無車検車運行すると、道路運送車両法第58条1項、108条 により、 

 

6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金です。 

 

つまり車検を受けていない自動車(自動二輪車含む)を運行すると、 

 

刑罰の対象となります。 

 

刑事処罰を受ける場合、初犯であれば略式裁判による罰金処分で済むことが多いですが、 

 

何度も同じ犯行をしている人、無車検の車の使用期間が長い人は、 

 

正式裁判になることがあるのです。 

 

また前科があったり執行猶予期間中に同じ犯行をした場合は、 

 

実刑判決により刑務所に収容される可能性もあります。 

 

 

 

まとめ

道路運送車両法の保安基準や罰則について、道路交通法との違いについて、 

 

ご理解深まりましたでしょうか。 

 

道路運送車両法は、保安基準を満たした車を運行させるための法律です。 

 

車の車検を受けていない状態で運行させると罰則があることをお伝えしました。 

 

つまり、車検を受けていない車を運行しては危険が生じる可能性があるということです。 

 

本記事を参考に、道路運送車両法について知っていただき、 

 

保安基準を満たした車で車を運行させましょう。