最近、人手不足により会社が倒産するケースが見受けられます。
会社が倒産すると、関連している会社にも影響を与えることになります。
人手不足倒産を防ぐためにはどうすればよいのでしょうか。
本記事では、人手不足による倒産を防ぐためにすべきこと、
倒産の種類や対処法について詳しく解説します。
人手不足による倒産とは?
人手不足倒産とは、企業が人員を確保することができず、
運営が回らなくなることで倒産してしまうことをいいます。
例えば、会社規模が大きいところで人員が不足している場合、
顧客に十分なサービスが提供ができなくなります。
サービスに不満を感じるようになった顧客はどんどん離れていくでしょう。
このように顧客離れから利益を得ることができなくなった会社は、
最終的に倒産してしまう可能性が高くなるのです。
人手不足による倒産には4種類ある!
人手不足倒産には、以下の4種類があります。
後継者難型人手不足倒産
次の経営者や幹部層が不在の場合に起こるのが、後継者類型人手不足倒産です。
例えば、経営者や幹部が入院・死亡などで不在になってしまった際に、
経営に携わることができる人材が育っていないため、
そのまま会社をたたむというケースをさします。
求人難型人手不足倒産
求人募集を行なっているものの、なかなか人材が集まらずに倒産してしまうのが、
求人難型人手不足倒産です。
この型は、他の型よりも多いパターンで、
人気の高い会社ではすぐに人材は集まりますが、
そこに人材が集中していしまうことで、他の会社が人材不足になってしまいます。
従業員退職型人手不足倒産
従業員が退職してしまい、人手が足りなくなるのが、従業員退職型人手不足倒産です。
退職については定年退職だけでなく、自己都合での退職や、
職場環境に不満があっての退職などさまざまで、
とくに核となる従業員が退職すると会社が倒産に追い込まれます。
人件費高騰型人手不足倒産
従業員の賃金が引き上げられることで収益バランスが崩れ、倒産してしまうのが、
人件費高騰型人手不足倒産です。
最低賃金の引き上げやベアが行なわれることで人件費が上げられますが、
人件費上昇は会社の収益を圧迫しますので、倒産に追い込まれてしまいます。
人手不足による倒産が増えている理由
人手不足倒産が増えている理由には、次のようなものがあげ挙げられます。
理由①労働者人口の減少
少子化が進む日本では、生産年齢人口が減少しています。
働く人口が少なければ、人気の高い会社に人材が集中し、
それ以外の企業は人手不足による倒産が生じてしまうのです。
理由②ノウハウ・スキルが継承されない
従業員の入れ替わりが激しい会社では、ノウハウ・スキルが次の人へ継承されにくく、
業務が円滑に進まない場合があります。
会社の強みが薄れてしまうことで、倒産を招いてしまうのです。
人手不足による倒産を防ぐためにすべきこと4つ
人手不足による倒産を防ぐためには、以下の4つの対策をとってみてください。
働きやすい環境をつくる
経営者は、従業員が働きやすい環境づくりに努めなければなりません。
賃金アップは従業員のモチベーションアップにつながりますが、
前述のように賃金アップは倒産を招く可能性があります。
倒産を防ぐためにも、福利厚生の充実、サービス残業の廃止、
ノー残業デーの設定など、できることはたくさんありますので、検討してみましょう。
従業員サポートを実施する
会社内で従業員が円滑に仕事が進められるように、研修アップを設定するなど、
スキルアップを促すのも方法の1つです。
また労働において従業員が相談しやすいように、社内で相談窓口をつくることで、
従業員が安心して働くことができます。
採用活動の精度を高める
採用活動を行なう際に、誰でもいいから採用するというわけにはいきません。
会社側と求職側が、お互いのことを理解した上で採用することで、
採用時のミスマッチを防ぐことができます。
お互いに労働条件・環境を確認することで早期退職の発生を防ぐことができ、
人材不足を防止することができるのです。
社内の会話を活性化させる
従業員間の良好な関係を構築することで、
仕事面でお互いフォローしあうことができます。
また従業員同士で信頼関係を構築することで、お互いに悩み相談もできるでしょう。
対面での会話が最善ですが、
会社がコミュニケーションツールを用意することで交流の機会を増やすことができ、
社内でも会話が活性させることが可能です。
人手不足になった場合の対処法3つ
人手不足となった場合の対処法をご紹介します。
外部リソースの活用
会社の業務には、必ずしも会社内にいる従業員が
対応しなければいけないということはありません。
外部リソースに委託することができる業務の場合は、
業務委託して、社内での業務量を減らすことが可能です。
外部リソースは、人手不足が発生している期間を指定して活用できますので、
適切な使い方をすることで人件費効率を良くすることができます。
給与体系を整備
単に年功序列に基づいた賃金アップでは、従業員のモチベーションは上がりません。
能力を正しく評価されるためにも、
能力や成果に基づいた給与体系を明らかにすることで、
従業員の目的が明らかになり、モチベーションアップにつながるのです。
福利厚生を充実させる
従業員は求職する際に、どのような福利厚生があるのかをチェックしています。
住宅手当、扶養手当、家族手当、時間外手当、超過勤務手当など、
福利厚生を充実させることで、多くの人材を確保することができるのです。
まとめ
人手不足による倒産を防ぐためにすべきこと、倒産の種類や対処法について、
ご理解深まりましたでしょうか。
人手不足倒産には何かしらの要因がありますので、
まずはその要因を見出してみましょう。
要因が明確になれば、自社に大きな影響を与えない対策を講じることが必要です。
運転ドットコムの「運送業が勝ち組と言われる理由3つ!勝ち組になるための方法や特徴なども紹介」
の記事にもあるように、勝ち組と呼ばれている職種もあるため人材不足で
必ずしも倒産するわけではありません。
本記事を参考に、しっかりと対策を行なって人手不足倒産とならないよう、
すべきことを行なっていきましょう。