
廃品回収車が街なかで
「廃品無料回収します」とアナウンスしながら巡回している姿を目にします。
無料で回収してくれるのであれば、不用品の回収を依頼したいところですが、
廃品回収業者のトラブルがあることも事実で、
トラブルの中には法律に違反するような内容があるのです。
本記事では、廃品回収車はなぜ捕まらないのか、
法律違反やトラブル例について、詳しく解説します。
廃品回収車とは?
一般に、廃品回収車とは、使えなくなった不用品を回収する車のことをいいます。
廃品回収車は住宅地などを回り「いらなくなった不用品を回収します」と言いながら、
アナウンスしているのが一般的です。
無料回収している廃品回収車が多く、
家電、家具などの大型のものまで幅広く回収しています。
個人で運営している廃品回収車もあれば、
会社として廃品回収を行なっているところもあるのです。
廃品回収車は法律違反?
廃品回収車が不用品を回収・運搬するためには、
一般廃棄物処理業の許可を得なければいけません。
許可を得ないまま、不用品を回収・運搬する行為は法律違反です。
廃品回収を違法な廃品回収業者に依頼すると、
不法投棄や不法輸出につながってしまいます。
違法な廃品回収業者かは、以下の点で見極めてください。
・廃品回収車に事業者名が書かれているか
・名刺、請求書、領収書などに住所や固定電話番号が記載されているか
・「一般廃棄物収集運搬業」の許可番号を確認する
・自治体から「一般廃棄物収集運搬業」を受けているか確認する
取引でトラブルに発展しそうになった際は、
110番するか、最寄りの警察署・交番に通報しましょう。
廃品回収車はなぜ捕まらない?
廃品回収車は、以下の理由でなかなか捕まらない現状があります。
被害に気が付くまで時間がかかる
悪質な廃品回収業者は、言葉巧みに不用品を出させて、
その場ですぐに回収しようとします。
利用者が騙されたと気が付くのは、不用品がトラックに載せられたあとや、
廃品回収車が去ったあとですので、すぐに警察に通報しにくく、
捕まえるのが困難になるのです。
証拠を残さない
悪質な廃品回収業者は、名刺、見積書、領収書といった書類を利用者に手渡すと、
違法行為の証拠が残ってしまい、警察に捕まる可能性が高くなります。
そのような書類を求めると、脅したり、怒鳴ったりするなど、
高圧的な態度になりながら、意地でも証拠を残さないように努めるのです。
騒音だけでは逮捕が難しい
廃品回収車のアナウンスがうるさい場合、
騒音を理由に警察に逮捕してほしいところですが、
現状では拡声器の騒音を規制する法律はありません。
ただし、市区町村が定める条例に「騒音規制条例」「迷惑防止条例」などがある場合は、
通報すれば警察も動けますし、
うつ病や不眠症といった明らかな被害が確認できれば逮捕できる可能性が出てきます。
廃品回収車は常に場所を変えている
廃品回収業者は、一定の場所に留まっていることは少なく、
常に移動していることから捕まえにくいです。
警察に通報したとしても、その間に移動していると逮捕には至りませんので、
廃品回収車のナンバーや車種などを控えておくといいでしょう。
廃品回収車が無料で廃品回収できる理由
廃品回収車が無料で廃品回収できる理由には、以下のようなものがあります。
廃品をリペアできる業者に買い取りしてもらう
廃品であっても、リペアすることで再使用できるものがあります。
リペアを行なう業者は、安くリペアした後、利益が出る価格で販売するのです。
廃品のパーツをばらすことができる業者に買い取りしてもらう
上記のように、リペアすることができればいいのですが、回収した廃品の中には、
リペアして再使用できないものもあります。
その場合は、廃品をパーツをばらして、
使用できるパーツや部品を販売している業者が存在しています。
廃品回収業者は、そのような業者に廃品を引き取ってもらい、利益を得るのです。
実際にあった廃品回収車とのトラブル例3つ
実際にあった廃品回収車とのトラブル例をみていきましょう。
無料回収と言いながら作業後に代金を請求された
廃品回収車が
「不要になった家電製品を無料で回収する」というアナウンスをしていたので、
業者を自宅まで呼んでテレビの回収を依頼しました。
ところが、業者が突然「回収に費用がかかる」と言ってきたため、
「無料で回収するとアナウンスしていましたよね?」と言うと、
「すべて無料で回収するとは言っていない」と高圧的に言われました。
仕方なく代金を支払い、回収はしてもらいましたが、
領収書も渡してくれなかったため、どこの業者なのか分からないままです。
見積もり以上の代金を請求された
広告に「見積無料」と書いていたため、業者を自宅に招きました。
折りたたみベッド、本箱など、合計15点ほどあったのですが、
全部引き取るためには10万円かかると言われ、広告とは話が違いました。
すべての荷物をトラックに積んでから
「思った以上に荷物が大きかったので20万円になる」と言って
見積もり以上の金額を請求されたのです。
荷物はトラックに積まれてしまっていたため、仕方なく代金を支払いましたが、
見積もりの段階で口約束ではなく、見積書をとっておくべきだと思いました。
不用品が不法投棄された
廃品回収車に、不用品であるパソコンディスプレイと自転車を引き取ってもらい
1,000円を支払いました。
後日、道路を歩いていると、
私が引き取ってもらった不用品が道端に不法投棄されていたのです。
私が不法投棄したと思われると、
私が処罰の対象になるのではないかと思い、憤りを感じました。
まとめ
廃品回収車はなぜ捕まらないのか、法律違反やトラブル例について、
ご理解深まりましたでしょうか。
廃品回収車の中には法律違反をしたり、
トラブルを起こしているものがあることが分かりました。
しかし、廃品回収業者が捕まっていないのも事実で、
なぜ捕まらないのかについてもお分かりいただけたことでしょう。
他にも違った職種でのトラブル例や秘密として、
運転ドットコムの下記などの記事もありますので、
合わせて参考になさってください。
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本記事を参考に、廃品回収車とトラブルにならないよう、
トラブル例についても知っていただければ幸いです。