トラックドライバ―の福利厚生は充実している!いい会社を見つけるポイントも紹介!

トラックドライバ―の仕事は「きつい」「労働時間が長い」と言われています。

 

とくに労働時間の長さについては2024(令和6)年4月1日より、

 

働き方改革関連法の改正により、トラックドライバ―の時間外労働時間は年960時間以内となりました。

 

一方でトラックドライバ―は福利厚生が充実していることをご存知でしょうか。

 

本記事では、トラックドライバ―の福利厚生といい運送会社をみつけるためのポイントについて詳しくご紹介します。

 

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トラックドライバーの福利厚生って?

福利厚生

 

トラックドライバ―は、他の職種よりも福利厚生が充実していることはご存知でしょうか。

 

トラックドライバ―の求人には、各運送会社が自社の福利厚生について詳細を示しているところが多いです。

 

トラックドライバ―の仕事はきついことは確かですが、福利厚生が手厚いことでドライバーの労働意欲にもつながっています。

 

ここではトラックドライバ―の福利厚生の種類について詳しくみていきましょう。

 

 

法定福利厚生

福利厚生の中でも法律で定められた福利厚生を「法定福利厚生」といいます。

 

トラックドライバ―の法定福利厚生には、以下のようなものがあります。

 

 

雇用保険(失業保険)

雇用保険は、トラックドライバ―の失業、運送会社がトラックドライバ―の雇用が困難になった場合、

 

トラックドライバ―が育児休暇を申請した場合などに、失業手当や育児休業給付金などが給付される保険です。

 

雇用保険料は、労働者であるトラックドライバ―もお金を負担しなければなりませんが、運送会社も保険料を支払わなければなりません。

 

運送会社の負担しているお金が福利厚生にあたります。

 

雇用保険は「1週間の所定労働時間が20時間以上」「31日以上の雇用見込がある人を雇用した」運送会社は、雇用保険に加入する必要があります。

 

 

健康保険

健康保険は、トラックドライバ―がケガ・病気をした際に手当金などが給付される保険です。

 

病院で診察を受ける際も、健康保険の適用範囲内であれば治療費の3割の自己負担で住みます。

 

健康保険料は、労働者であるトラックドライバ―と運送会社が折半して支払うことになります。

 

運送会社の負担しているお金が福利厚生にあたるのです。

 

 

介護保険

介護保険は、条件を満たすことで1~3割負担で、一定の介護サービスが受けられる保険で、40歳以上が加入する保険です。

 

介護保険料は、健康保険料と同時に支払う必要があり、介護保険料は労働者であるトラックドライバ―と運送会社が折半して支払います。

 

運送会社の負担しているお金が福利厚生にあたります。

 

 

労災保険

労災保険は、トラックドライバ―が業務中のケガや、通勤、病気、死亡した場合に保険金が給付される保険です。

 

労災保険は、全額運送会社がお金を負担しますので、トラックドライバ―の負担はありません。

 

労災保険は、労働者を1人でも雇用している運送会社が加入しなければなりませんので、中小の運送会社であっても加入しているはずです。

 

 

厚生年金保険

厚生年金保険は、トラックドライバ―が高齢で労働できない、ケガや病気で障害がある、または死亡した場合などに給付される保険です。

 

厚生年金保険料は、労働者であるトラックドライバ―と運送会社が折半して支払い、運送会社の負担分が福利厚生にあたります。

 

 

子ども・子育て拠出金

子ども・子育て拠出金は、児童手当の財源の一部として納めるお金です。

 

厚生年金保険の被保険者を使用する運送会社は、子ども・子育て拠出金を支払わなければなりません。

 

トラックドライバ―に子どもはいるか否かは関係なく、子ども・子育て拠出金の支払い義務があります。

 

ただ子ども・子育て拠出金はトラックドライバ―に支払い義務はなく、

 

トラックドライバ―の給与を基に算出された拠出金の金額を、運送会社が全額支払います。

 

 

法定外福利厚生

福利厚生の中でも企業が独自で定めた福利厚生を「法定外福利厚生」といいます。

 

トラックドライバ―の法定外福利厚生には、以下のようなものがあります。

 

以下の法定外福利厚生は一例で、運送会社によってさまざまな福利厚生がありますので、

 

トラックドライバ―の求人などで福利厚生についてはご確認ください。

 

 

住宅手当

住宅手当は、家賃補助や住宅ローン補助を行なう福利厚生です。

 

どれくらいの金額が負担されるかは、運送会社により異なります。

 

企業の諸手当等の人事処遇制度に関する調査|独立行政法人 労働政策研究・研修機構(2013年)によると、

 

住宅手当の支給金額は以下になっています。

 

扶養有無に関わらず支給額が一定

平均19,622円

扶養家族あり

平均28,730円

扶養家族なし

平均17,527円

 

 

通勤手当

通勤手当は、合理的かつ経済的経路を利用した交通費用の全額を運送会社が負担する福利厚生です。

 

通勤手当の支給金額の上限を設けていない運送会社もあれば、月〇万円までと設けている運送会社もあります。

 

 

家族手当

家族手当は、家族を扶養しているトラックドライバ―に支給される福利厚生です。

 

別称で「扶養手当」とよんでいる運送会社もあります。

 

家族手当は、扶養対象となるのは配偶者か子どもか、扶養者の人数などによって支給金額が異なります。

 

企業の諸手当等の人事処遇制度に関する調査|独立行政法人 労働政策研究・研修機構(2013年)によると、

 

家族手当の支給金額は以下になっています。

 

<扶養家族ごとに支給金額が異なる場合>

配偶者(第1扶養者)

平均11,613円

第1子(第2扶養者)

平均5,228円

第2子(第3扶養者)

平均4,827円

第3子(第4扶養者)

平均4,792円

その他の家族

平均4,277円

 

上記以外に扶養家族であれば支給金額が一定の場合は平均6,888円、扶養家族の人数に関係なく支給金額が一定の場合は平均14,325円です。

 

 

健康医療関連

前述で健康保険についてご紹介しました。

 

健康保険ではケガや病気の際に診察にかかる費用が3割負担になります。

 

それ以外に健康医療関係の福利厚生では、健康診断におけるオプション診断や人間ドッグにの費用を負担してくれるところもあります。

 

 

慶弔関連

慶弔関連の福利厚生では、結婚祝い金、出産祝い金をはじめとして、

 

トラックドライバ―またはその家族が死亡した際の弔慰金、災害見舞金などを設けている運送会社もあります。

 

運送会社によってどのような慶弔関連の支給金があるかを確認してみましょう。

 

 

トラックドライバーの福利厚生が充実している理由

上記でトラックドライバ―の福利厚生が充実していることがわかりました。

 

なぜここまでトラックドライバ―の福利厚生が充実しているのかをみていきましょう。

 

 

①トラックドライバーの人材不足を解消するため

トラックドライバ―の仕事は労働時間が長く「きつい」という現実があります。

 

深夜に走行するトラックを見かけたり、夜中のサービスエリアで仮眠をとっているトラックドライバ―も少なくありません。

 

運転の距離が長い長距離ドライバーは、車内泊を伴いながら荷物を運送するため身体的・精神的な負担は相当なものでしょう。

 

またトラックドライバ―の仕事は運転業務だけでなく、荷積み・荷下ろし業務も担うことがほとんどです。

 

フォークリフトなどで荷積み・荷下ろしできるのであれば身体的な負担は軽いですが、

 

手作業で荷積み・荷下ろしとなると、身体的な負担は相当なものになります。

 

このような仕事の「きつさ」はネットで検索しても出てくるように、多くの方が知っているのです。

 

福利厚生を充実させることで、実際に仕事はきついが、充実した福利厚生が整備されていることで

 

新たなトラックドライバ―を確保するといった背景があります。

 

 

②トラックドライバーを長く雇用するため

ネットが普及し始め、オンラインで物品の購入ができるようになった今、

 

わざわざ買い物に行かなくても必要なモノが手に入る時代になりました。

 

合わせて2019年12月から感染が拡大したコロナウイルスにより、人々は外出を避けながらモノを手に入れるために、

 

より一層オンラインでの買い物に頼るようになったのです。

 

従来の物流に加えて、個々がネットで注文したモノを運送するとなると、トラックドライバ―の仕事が増しています。

 

仕事量が増えることに比例して給与も上がればいいのですが、運送会社は2024年4月1日から施行される働き方改革関連法の改正により、

 

トラックドライバ―の時間外労働時間の上限が960時間となることから、これまでのように上限なくトラックドライバ―は働けなくなるのです。

 

運送会社はトラックドライバ―の時間外労働時間を遵守するために、これまで請け負っていた運送の受注を減らさざるを得ません。

 

受注を減らすということは運送会社の利益が減りますので、トラックドライバ―の給与を簡単にあげることができないのです。

 

そのような中でトラックドライバ―を離職させずに長く雇用するためには、充実した福利厚生を用意する必要があります。

 

福利厚生は生活に密接な補助が多いことから、福利厚生を充実させることでトラックドライバ―を長く雇用することができるのです。

 

 

福利厚生の確認方法を紹介!

ここまででトラックドライバ―にはさまざまな福利厚生が充実しているかご理解いただけたことでしょう。

 

どのような福利厚生が用意されているかは、各運送会社により異なります。

 

実際にどのように福利厚生を確認すればいいのか、その方法についてご紹介します。

 

 

求人や募集要項に記載されている福利厚生を確認する

求人や募集要項には、必ず福利厚生についての記載欄があります。

 

トラックドライバ―を含めた労働者にとって、どのような福利厚生があるのかは仕事選びの重要なキーポイントとなるからです。

 

トラックドライバ―の求人を閲覧する際は、福利厚生の欄を必ず確認してください。

 

 

未経験への研修内容を確認する

これまでにトラックドライバ―の仕事をしたことがない人にとって、

 

未経験者に対しての研修が行なわれているかは知っておきたいところです。

 

研修が行なわれていると、一日も早く運送会社の即戦力になることができます。

 

研修を丁寧に行なっている運送会社は、トラックドライバ―も安心して働いているのです。

 

採用面接のときに具体的な研修内容について確認し、研修内容について質問があれば面接官に聞いておくといいでしょう。

 

 

福利厚生以外にもいいところがある?!

上記では福利厚生の確認の方法についてご紹介しました。

 

福利厚生以外に運送会社のいいところはあるのです。

 

ここでは運送会社のいいところを確認する方法についてみていきましょう。

 

 

実際に働いている人の口コミ・評判を確認する

ネットが普及している現代では、実際に働いている人の口コミ・評判を閲覧することができます。

 

口コミ・評判にはさまざまな意見が書かれていますので、すべての意見を鵜呑みにするのではなく、中立的な立場で閲覧することが大切です。

 

口コミ・評判は、就職する運送会社を見い出すための1つの判断材料として活用してください。

 

 

資格や免許の補助制度があるか確認する

トラックドライバ―として就職する際に、中型免許はもっているが大型免許はもっていないという方もいらっしゃるはずです。

 

人手不足の今、運送会社によっては人材を確保するために資格や免許の補助制度を用意しており、

 

資格・免許取得の際にかかる費用を負担してくれます。

 

トラックドライバ―として働くうえでもっておいたほうがいい資格・免許は、自動車運転免許だけではありません。

 

荷積み・荷下ろしは手作業のときもありますが、フォークリフトを使用するときもありますので、

 

フォークリフト免許をもっていると仕事の幅が広がるでしょう。

 

その他、玉掛資格や危険物取扱者などの資格をもっていることで給料アップも見込めるかもしれません。

 

就職しながら他のさまざまな資格・免許が取得できるのは自身にとってもプラスになりますので、

 

資格・免許資格取得制度が整っているかを確認してみるといいでしょう。

 

 

いい会社を見つけるポイント!

福利厚生

 

トラックドライバ―として就職するために運送会社選びを行ないますが、誰しもがいい会社に就職したいと思うものです。

 

いい会社の選び方を知っておくことで、自身の生活や気持ちを満足させることができるでしょう。

 

ここではいい会社を見つけるポイントについてご紹介します。

 

 

運送会社が元請けか下請けかをチェック!
運送会社にはさまざまな形態があり、中にはグループ会社を形成しているところもあります。

 

グループ会社では親会社・子会社に分類されており。子会社より親会社のほうが給料水準が高い傾向にあります。

 

また下請けより元請け、荷主であるほうが給与水準は高い傾向があるのです。

 

運送会社のホームページでは、基本的に会社概要を閲覧することができますので、

 

どのような運営形態をなしている運送会社なのかを確認して就職活動を行なうことをおすすめします。

 

 

長年に渡り存続している運送会社か?

存続年数が長い運送会社ほど、基盤がしっかりしていることがわかります。

 

国税庁の「中小企業のライフサイクル」によると、企業全体の存続率が10年以上が約6%、20年以上になると約0.3%しかありません。

 

それほど会社企業が続いていくのは簡単なことではないのです。

 

10年以上継続している運送会社は、ある程度の他の会社企業との連携が図られており、仕事の受注も安定しているといえるでしょう。

 

前述と同じように、就職の候補として挙げた運送会社は、必ずホームページで会社概要を確認しておいてください。

 

また、トラックドライバーの転職については下記で詳しく紹介しておりますのでこちらもご覧ください。

 

トラック運転手の転職のコツとは?給与アップや働き方を改善するために見るべきポイントを紹介

 

 

まとめ

トラックドライバ―の福利厚生についてご紹介しました。

 

トラックドライバ―の仕事はきついですが、他の職種にはない福利厚生が充実していることがご理解いただけたと思います。

 

福利厚生は運送会社によって用意されているものが異なりますので、求人などに記載されている福利厚生は必ず確認しましょう。

 

就職したい運送会社を選ぶ際は福利厚生だけでなく、いい会社を見つけるポイントについてもご紹介しましたので参考になさってください。

 

本記事を熟読していただき、いい会社でトラックドライバ―としてご活躍されることを願っております。

 

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