運転手は体調不良に気をつけよう!事業所側の管理ポイントも紹介

コラム

トラック運転手の仕事は、きついし大変と言われるほど、長時間の運転や荷物の積み下ろしで体力勝負になっています。
トラック運転手は、長距離の運転を1人で行う場合も多く、体調不良になってしまうと、他に代わりの人もいないため、仕事への影響や重大な事故にも繋がるでしょう。
この記事では、トラック運転手の体調不良のリスクや体調管理のポイントを紹介します。

 

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トラック運転手の体調不良のリスク

国土交通省が公表している自動車総合安全情報によれば、体調不良による事故の報告件数が平成17年は64件となっていましたが、平成28年には、304件と約5倍にまで増加しています。
そのうちの約30%の運転手が、運転中に意識を失ってしまい、操作不能になった事故です。
運転手が意識を失ったケースでは、物損や人身事故を招いたケースも少なくありません。
トラック運転手の場合、事故を起こせば、大きな被害が出る恐れがあるため、体調には十分に注意する必要があります。
■出典:国土交通省 自動車総合安全情報

 

集中力が低下する

トラックの運転を体調が悪いまま我慢して運転してしまうと、集中力を欠いてしまう恐れがあります。
集中力は運転時に重要になるため、集中力の低下は懸念材料です。

 

事故などのリスクがある

体調が悪いまま我慢してトラックの運転を続けた場合には、物損や人身事故を起こしてしまうかもしれません。
ハンドル操作やブレーキの操作を間違ってしまい事故を起こしたり、積み下ろしの際に大切な荷物を落下させるリスクもあるでしょう。

 

体調不良の原因とは?

体調不良の原因とは?

長時間の運転になる場合も多いトラック運転手は、あらゆる原因によって、体調を崩しやすいため注意が必要です。

 

寝不足

トラック運転手は昼夜問わず、運転をする場合もあるため、睡眠時間が不規則になってしまいます。
仮眠取得時に眠りが浅かったり、渋滞に巻き込まれて十分な睡眠時間を確保できない場合もあるでしょう。
睡眠を十分に取れない場合には、免疫力の低下により風邪をひきやすい場合や、集中力の低下も招いてしまいます。

 

腰痛

トラック運転手は、長時間同じ態勢で座ったままの場合も多く、重い荷物の積み込みや荷下ろしにより、腰痛に悩まされている場合も少なくありません。
腰痛は悪化してしまうと、手術が必要になる場合もあるため、注意が必要です。

 

高血圧

塩分の摂りすぎや肥満、運動不足により、高血圧になる場合もあります。
高血圧症になると心疾患や脳卒中などになりやすく、中には運転中にかかってしまう場合も考えられます。
塩分を控えて、休日には適度な運動をするといった、高血圧の予防も大切です。

 

体調を守るためにできる6つのポイント

体調を守るためにできる6つのポイント

トラック運転手は、日々の健康管理や病気の予防がとても大切であると言えます。
日常生活で行える健康予防策を実践しましょう。

 

食生活

1日3食をきちんと取り、偏食はせず、1日30品目を食べるように心掛けましょう。
バランスの良く健康的な食生活を送ることが大切で、野菜や食物繊維が豊富な海藻類をできるだけ多く摂るようにします。
甘味や塩味、動物性脂肪、濃い味付けのものは控えめを心がけ、よく噛んで食事をすると、脳の満腹中枢が刺激されるため、食べ過ぎの予防に繋がります。

 

飲酒

週に1~2日の休肝日を設けることが大切で、アルコールの飲み過ぎには注意しましょう。
また、仕事の前日に飲むなど、次の日の業務への影響がないように気を付けましょう。

 

喫煙

喫煙しないのがもちろん良いですが、喫煙者の場合には吸い過ぎには注意します。
煙草の煙も、脳卒中や心臓病のリスクを高めるため、受動喫煙に気を付けましょう。

 

運動

水泳や軽いランニング、ウォーキングなどの有酸素運動が有効な方法です。
適度な運動で、脳卒中や心臓病を予防することができるため、楽しみながら続けられるものを継続して行うのがおすすめです。

 

睡眠・休養

日々の仕事や生活の中で、自分にあったリラックス方法を見つけ、ストレスと上手く付き合うようにしましょう。
健康面が原因での事故を防ぐ上で、ストレスや寝不足は大敵と言えます。
リラックス効果の高い、入浴がとてもおすすめの方法です。

 

事業所の健康管理ポイント

トラック運転手の配置やシフトを管理する運行管理者は、安全な運行を確保するために重要な役割を任されています。
トラック運転手の健康管理を行うのが役割で、点呼を行ったりする運転手の健康管理により、運行中の事故の予防に繋げます。
トラック運転手と健康で運行するための体調管理の協力を行い、事故を未然に防ぎましょう。

 

定期健康診断の実施

トラック運転手には、健康診断を必ず受診させましょう。
法令によって義務付けられている健康診断の実施や、深夜の時間帯に従事する場合には、半年以内に1回以上定められた健康診断を行いましょう。
■出典:労働安全衛生法

 

ドライバーの持病の把握

トラック運転手が、持病の治療のために医師の診察や診断を受けている場合には、運行管理者として把握しておきましょう。
トラック運転手に健康状態に配慮した運行管理のための活用で、他の目的で持病についての情報を利用しないという旨を説明し、同意を得てから把握しておきましょう。

 

点呼時の確認

トラック運転手の乗務前の点呼では、顔を直接みて話すと、健康状態も分かりやすいため、体調面について質問するといった点呼を行います。
疾病に応じた点呼も行い、万が一点呼の結果、乗務できなくなった運転手の代わりをどうするかは、あらかじめ決めておく必要があります。

 

健康管理ノートの作成

トラック運転手の健康状態を把握するために健康管理ノートを作成し、記録して整理するのがおすすめです。
トラック運転手の健康状態である持病や治療内容、服薬の種類について、点呼時に確認するべき内容、乗務中の注意すべき内容を記載しておきましょう。

 

まとめ

この記事では、トラック運転手の体調不良について、体調不良の原因や健康を守るポイントを紹介しました。
トラック運転手は、不規則なシフト制の勤務の場合もあり、睡眠不足や肉体的疲労を感じやすいです。
そういった職業の特徴を押さえて、健康管理に努めましょう。
トラック運転手として長く活躍するために、健康管理はとても重要な事柄と言えるでしょう。

 

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