普通自動車免許だけで仕事に就ける軽貨物ドライバー。
特別な資格は必要ないですが、きついと言われることがあります。
この記事では、軽貨物ドライバーがきついと言われる理由や仕事内容などについて、紹介していきます。
軽貨物ドライバーの仕事内容
軽貨物ドライバーは、軽トラックや軽バンなどを運転し、指定された場所に荷物を配達する職業です。
軽貨物ドライバーの仕事に就く前に、まずは仕事内容について知っておきましょう。
以下で、それぞれ説明します。
仕事内容①宅配
軽貨物ドライバーの宅配業務は、商品や荷物を顧客の元に運ぶ仕事です。
通信販売などで購入された商品を自宅に届けます。
軽貨物ドライバーは比較的小さな荷物を取り扱い、1日の宅配件数が多い傾向にあります。
仕事内容②引っ越しの仕事
軽貨物で引越しの作業を行います。
単に引越しの荷物を車で運ぶだけでなく、部屋から荷物を取り出す作業も工程のひとつです。
宅配の仕事と比較して、引越し業務は作業工程が複数あるため、1回の配送料が高額となります。
移動距離や作業時間が長くなると、料金も追加されます。
仕事内容③定期ルートの配達
定期のルート配送は、一定の経路で荷物を運ぶ仕事です。
コンビニやスーパーへの食品輸送や、通販で定期的に購入された日用品などを配達します。
通常は近距離のエリアを巡回することが一般的です。
資格を必要とされないため、定期ルートの配達は比較的はじめやすい軽貨物ドライバーの仕事と言えます。
仕事内容④スポット便
軽貨物ドライバーのスポット便は、一回限りの継続性のない「単発の仕事」です。
配達時間や配達場所などが荷主の依頼によるもので、通常のルート配送などとは異なります。
スポット便は急な依頼も多く、通常のルート配送などに比べて報酬が高い傾向にあります。
仕事内容⑤チャーター便
チャーター便は、車両を貸し切る配送形態です。
依頼ごとに荷物の種類や配達先が異なります。
大切な荷物を注意深く取り扱う際や、急を要する配送が必要な場合に使用されます。
車両が貸し切りとなるため、他の案件の荷物と混合せず、専属でおこなう配送です。
軽貨物ドライバーの平均年収や給与について
軽貨物ドライバーとしての就職や転職を考える際、給与が重要なポイントとなるでしょう。
軽貨物ドライバーは業務委託と正社員と雇用形態が2つあり、その雇用形態によって平均年収・給与は様々です。
ここでは、業務委託と正社員ごとの軽貨物ドライバーの平均年収や月給、歩合制の月収例を紹介します。
平均年収
インディード調べによると軽貨物ドライバーの給与を以下の通りです。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
参考:インディード「日本の軽貨物ドライバーの給与」
軽貨物ドライバーでも、仕事内容によって給与に差がでます。
ルート配送は軽貨物ドライバーの中でも、平均年収が低めです。
下記では、運転ドットコムの求人を参考に、社員と業務委託それぞれの月収例を紹介します。
業務委託の場合の月収例
軽貨物ドライバーは業務委託による契約を結ぶ場合があります。
業務委託の収入は歩合制がほとんどです。
歩合制とは、1つの荷物を配達完了させるごとに報酬が発生する給与形態になります。
配送単価が180円 の場合、150個の配送すると1日の売り上げが27,000円です。
月の稼働数が21日であれば567,000円の売り上げとなり、
そこからロイヤリティー(10%の場合)が差し引かれ、約51万円になります。
他に、ガソリン代や手数料などが引かれた金額が月収です。
正社員の場合の月収例
運転ドットコムで紹介されていた、正社員の軽貨物ドライバーの月収を紹介します。
ある会社の軽貨物ドライバーの求人によると、
月給219,000円に、残業代や家族手当がついた金額が月収として紹介されていました。
さらに、3.8ヶ月分(832,200円)の賞与があるようです。
ロイヤリティーがなく、賞与や家族手当などがあることが、業務委託との違いでしょう。
軽貨物ドライバーの手取りについては下記で詳しく紹介しておりますので
そちらも合わせてご覧ください。
軽貨物ドライバーの手取りっていくら?かかっている税金や経費、保険についても紹介!
軽貨物ドライバーの仕事がきついと言われる理由
頑張った分だけ収入が高くなる軽貨物ドライバーですが、きついと言われます。
そこで、なぜ軽貨物ドライバーはきついと言われるのか、下記で理由を紹介します。
理由①荷物が減ると収入が減ってしまうため
配送する荷物が減ると、収入が減ることは軽貨物ドライバーのきつい点です。
軽貨物ドライバーの多くが、配達した荷物の数に応じて給料をもらう歩合制を用いています。
配送する荷物が多くなると収入も上がりますが、仕事の負荷も大きくなります。
しかし、配達する荷物を減らせば収入も減少し、結果として低い給与で働き続けなければいけません。
そのため、仕事量によって給料が変動する軽貨物ドライバーは、きついと言われています。
理由②天候や季節の影響を受けるやすいため
軽貨物ドライバーの仕事は、天候に大きく左右されます。
雨や雪が降ると、道路状況が悪化し、滑りやすくなったり、視界が悪くなったりします。
配送に遅れが生じ、事故のリスクが高まるため、ドライバーは常に気を張った運転が必要です。
また、季節によって暑さや寒さの負担もあります。
天候や季節の影響を受けやすいことも、軽貨物ドライバーの仕事がきついと言われる理由のひとつでしょう。
理由③決まった時間に休憩をなかなか取れないため
配送時間に追われるため、昼食や休憩の時間が決まっていません。
多くの軽貨物ドライバーは、忙しい日は車内でパンなどを食べ、簡単にすませることもあります。
ゆっくり休憩室で休憩をとることが難しいのです。
いつ休憩がとれるか分からない状況で働いているため、軽貨物ドライバーはきついと言われます。
理由④重いものを運ぶ場合があるため
重いものを運ぶ作業があることも、軽貨物ドライバーがきついと言われる理由です。
個人宅配の荷物はお米や水など、重たい物もあります。
重い荷物の配送が多いと、体力や腰、膝にふたんがかかります。
そのため、軽貨物ドライバーはきついと言われてしまいます。
理由⑤再配達がある場合があるため
軽貨物ドライバーの仕事に、再配達があります。
オンラインショッピングの普及により、軽貨物ドライバーの需要が高まっています。
再配達の必要性も増すことは、軽貨物ドライバーにとって負担となっています。
再配達の件数が多いとなおさらです。
そのため、軽貨物ドライバーの仕事はきついと感じてしまいます。
理由⑥想定以上の荷物量がある場合があるため
荷物が多いときには、1日に100件〜200件の荷物を運ぶことがあります。
荷物が多いと効率的な配達が困難です。
また、時間管理や慎重な運転が難しくなります。
そのため、荷主からのクレームや事故へのプレッシャーが強くなります。
荷物の量が多いことも、軽貨物ドライバーがきついといわれる理由です。
軽貨物ドライバーの仕事がきついときの対処方法
仕事がきついと思いながら軽貨物ドライバーとして働き続けることはつらいでしょう。
ここでは、軽貨物ドライバーがきついと感じるときの対処方法を紹介します。
対処法①働き方を見直してみる
軽貨物ドライバーは、業務委託や正社員、フリーランスといった働き方を選択できます。
軽貨物ドライバーの仕事がきついと思うのは、現在の働き方が自分に合っていないだけかもしれません。
そのため、働き方を見直すことも対処法のひとつです。
自分に合った働き方を検討してみましょう。
対処法②周りに相談する
軽貨物ドライバーをきついと感じたら、家族や親しい友人に相談するのはもちろんですが
臨床心理士のような専門家に相談することも選択肢のひとつです。
専門的な視点からアドバイスしてくれます。
厚生労働省でも総合労働相談コーナーを設けているのでそちらに相談するのもおすすめです。
話すことで、きつい気持ちを軽減させやすくなるでしょう。
対処法②休暇を取得する
軽貨物ドライバーとしてきつさを感じた際には、休みをとることも対処法のひとつです。
仕事から離れて過ごす時間を持ってみましょう。
例えば、旅行や趣味などをして、心と体を休息させてリフレッシュさせてください。
休みをとり、好きなことをすることで仕事のきつさを減らすことを期待できるでしょう。
対処法③ドライバー求人の専門サイト「運転ドットコム」で求人を探す
軽貨物ドライバーをつらいと感じたなら、運転ドットコムで求人を探して転職を検討してみましょう。
転職は職場環境や仕事内容を変えるだけでなく、自分の成長やキャリアの幅を広げるチャンスでもあります。
軽貨物ドライバーへの転職を考えている方は、豊富な求人を紹介している運転ドットコムを活用してみてください。
軽貨物ドライバーが向いている人・向いていない人の特徴
特別の資格を必要としない軽貨物ドライバーですが、向き不向きがあるでしょう。
ここでは、軽貨物に向いている人の特徴、向いていない人の特徴を紹介します。
これから軽貨物ドライバーに就職や転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
軽貨物ドライバーが向いている人の特徴
はじめに軽貨物ドライバーに向いている人の特徴を紹介します。
自分にどの項目が当てはまるか、チェックしてみましょう。
⬜︎体力がある人
荷物を届ける際には、車から荷物を持ち上げ配達します。
重い荷物を運ぶことがあるため、体力が必要です。
⬜︎収入を増やしたいと考えている人
荷物の量によって収入が左右されます。
頑張って収入を上げたい方にはおすすめです。
⬜︎コミュニケーション力がある人
荷主からの指示や要望を受け、対応しなければいけません。
うまくコミュニケーションを取れなければ、クレームにつながります。
⬜︎問題解決スキルがある人
配達中の予期せぬトラブル発生時には、お客様や管理者へ報告や説明をしなければいけません。
責任を持って、スムーズに対応できるスキルが必要です。
⬜︎車や運転が好きな人
車や運転が好きな人は、楽しみをもちながら仕事ができます。
連続した運転は少ないですが、合計の運転時間や車内で過ごすことが多いからです。
⬜︎向上心がある人
良い成果を追求する向上心が強い人は、軽貨物ドライバーに向いていると言えます。
作業を改善することで、ミスや失敗を減らし、収入を増やすことができるからです。
⬜︎忍耐力がある人
軽貨物ドライバーは忍耐力を保つことが、荷物を安全に運ぶために重要です。
急な割り込みなどをされても、イライラせず、冷静に対処しなければいけません。
⬜︎時間管理ができる
配達時間が指定される場合があります。
自分できちんとスケジュール管理しなければいけません。
⬜︎マナーを守れる
他のドライバーと交代で車を使うことがあります。
車内を清潔に保つマナーも必要です。
⬜︎日中だけ働きたいにと
一般家庭への配送の場合は、夜中の勤務がありません。
夜中に働くことが苦手な人には向いているでしょう。
軽貨物ドライバーが向いていない人の特徴
軽貨物ドライバーは特別な資格が必要なく、普通自動車免許があれば仕事に就けます。
しかし、向いている人もいる一方、向いていない人もいます。
ここでは軽貨物ドライバーに向いていない人の特徴を紹介します。
運転スキルが未熟な人
軽貨物ドライバーには、運転スキルが求められます。
運転が苦手な人は車の操作や状況判断が難しく、事故やトラブルが起こりやすくなります。
トラブルが多いと、配送の遅れや荷物の損傷につながるため危険です。
そのため、運転スキルが不足している人は軽貨物ドライバーに向いていないでしょう。
自己管理が苦手な人
軽貨物ドライバーは、基本的に1人で業務を行います。
仕事に専念できますが、同時に気が緩みやすく怠けやすくなります。
そのため、1人で着実に仕事をこなせない人は、軽貨物ドライバーには向いていないでしょう。
体力に自信がない人
軽貨物ドライバーは、体力が必要とされる仕事です。
エレベーターのない配達先での階段の昇降や、重たい荷物を運ぶことが少なくありません。
1日に100件以上の配達をすることもあります。
そのため、体力に自信がない人は軽貨物ドライバーに向かないでしょう。
時間管理がうまくできない人
軽貨物ドライバーは、決められた時間に荷物を配達することが重要です。
荷物の遅れは、クレームにつながります。
荷物を指定の時間内に届けるために、依頼ごとに段取りを考える必要があります。
そのため、時間管理が上手くできない人は、軽貨物ドライバーには不向きでしょう。
現役軽貨物ドライバーの体験談を紹介!
実際に働いている軽貨物ドライバーの声は気になるところです。
ここでは、現役軽貨物ドライバーの体験談を紹介します。
~ケース①~ Mさん/男性/40代/勤務歴10年目
軽貨物ドライバーとして働き始めた当初は、配送先に行くことにかなり苦労しました。
ナビに沿って現場に行ってみると、駐車場がなかったり、道が狭かったりしました。
しかし、仕事や地理に慣れると、効率よく仕事ができるようになったと思います。
~ケース②~ Kさん/男性/40代/勤務歴5年目
夏の暑い時期には配送がきついと思うことがあります。
とくに、エレベーターがない建物では階段の上り下りが多く、つらいです。
しかし、頑張った分だけ給与に反映される仕事です。
そのため、仕事へのモチベーションが高いです。
~ケース③~ Aさん/男性/50代/勤務歴11年目
体力に自信があるため、軽貨物ドライバーの仕事をはじめました。
引越しの配送をしているので、忙しい時期とそうでない時期の差が大きいです。
引越しシーズンは大変ですが、繁忙期以外ではプライベートを充実させられます。
メリハリをつけた仕事であるため、自分に合っていると思います。
まとめ
軽貨物ドライバーは普通自動車を所有しているなら誰でも始められ、人気がある仕事です。
ただし、軽貨物ドライバーにはさまざまな仕事内容があり、配達先や契約の条件によって収入が異なります。
また、季節や天候による影響を受けやすいことや、体力が必要とされることなどから、きつい仕事と言われることがあります。
しかし、軽貨物ドライバーをきついと考えている方は、今の職場環境が自分に合っていないだけかもしれません。
自分に合った環境で軽貨物ドライバーに就職や転職をしたい方は、運転ドットコムを活用しましょう。
働きやすい職場を見つけられるため、おすすめです。