大型トラック運転手はきつい?大型トラック運転手の不安や悩みの解決方法

大型トラックドライバーは人によって「楽しい」「楽すぎる」という方もいますが、「きつい」「やめとけ」と言われるように不満や悪いイメージを持っている方も多いです。
本記事では、大型トラックドライバーが抱える悩みとその解決方法をまとめました。大型トラックドライバーを目指す際に参考にしていただけると幸いです。

 

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大型ドライバーの仕事がきつい理由

トラックドライバー きつい

 

実際に大型トラックドライバーの仕事がきついとされている理由と、なぜそのように言われているのか、業界では問題改善のために動いているのかについて解説します。
 

労働時間(拘束時間)が長いため

1つ目は労働時間(拘束時間)が長いためです。大型トラックドライバーの業務は長距離配送が多いため、必然的に長時間拘束されます。解決策として、残業時間はひと月最大125時間とされていたものを、最大115時間までとする基準を2022年に国が示しました(運用は2024年開始予定)。しかし、一人当たりの労働時間を減らすと労働者不足も加速するため、根本的な解決には至っていない状況です。平行して、配送道具の利活用や新たな配送方法を導入することなどで生産性の向上も進められています。
 

労働時間に対する給料が低いため

2つ目は労働時間に対して給料が低いためです。厚生労働省が発行する賃金構造統計調査(平成29年)によると、トラックドライバーは他の業界より、平均して残業時間が約30時間多いとされています。比べて、給料は他の業界より平均して低いです。労働時間が長い理由は、運転以外に朝礼や点検、準備、荷待ちなど時間がかかるためです。とくに大型トラックドライバーの荷待ち時間は平均50分ほどかかりますが、その時間が労働としてカウントされないケースもあり、給料の低さにつながっています。

 

解決策の一つがバース(荷物の積み下ろしを行うスペース)予約システムの導入です。バース予約システムが導入されている場合は、事前にアプリでバースの利用時間を予約することで、早めに到着する必要がなくなり荷待ち時間を減らせます。また、荷待ち時間への対策を行っていない荷主企業へ国土交通省から指導が入ることもあります。
 

事故に遭う可能性が高いため

3つ目は事故に遭う可能性が高いためです。大型トラックドライバーは交通事故のリスクが大きいだけでなく、他にも以下のような事故が数多くあります。
・転倒
・墜落、転落
・巻き込まれ、挟まれ
・ストレスでの脳、心疾患による事故

これらは、倉庫での荷物積み下ろしや長時間労働を強いられていることなどが原因です。解決策として、厚生労働省による労働環境改善策のほか、フォークリフトやロボットなどを利用し、積み下ろし作業の機械化が進められています。しかし、この方法も2つ目と同じように、資金が潤沢にない中小企業では導入しにくいため、改善には時間がかかります。
 

休憩時間・場所を確保するのが大変なため

4つ目は休憩時間や場所を確保するのが大変なためです。ドライバーの運行スケジュールによっては、休憩を取れない場合があります。加えて、大型トラックは駐車できるスペースが限られているため、休憩場所を確保できないケースも問題です。駐車問題の解決策として、NEXCO東日本・中日本・西日本の3社連盟がSA・PAの駐車マス拡充に取り組んでいます。2019年度には実際に駐車マスを約1350台増やし、2020年度は約810台の拡充を目標に、全国53箇所のSA・PAが駐車マス拡充の取り組みを進めました。しかし、大型車マスに普通車が停められていることで、スペースが無駄遣いされている問題もあり、解決にはまだ時間がかかると想定されます。
 

勤務日や労働時間が不定期なため

5つ目は勤務日や労働時間が不定期なためです。とくに長距離フリー便のトラックドライバーは、配送先が毎回変わることも多くスケジュールが不安定になります。例えば3日連続で長時間配送を行い、次の日は休み、その翌日はまた3日連続で長時間配送といった働き方になりやすいです。
 

大型トラック運転手のきつい仕事の対処法

 

トラックドライバー きつい 対処法

 

ここまで大型トラックドライバーの「きつい」部分を紹介しました。対処法としてはどのようなものがあるでしょうか。いくつか解決方法を紹介します。
 

空き時間にすることを決める

「拘束時間が長い悩み」に対しては、空き時間にすることを決めるのが有効です。例えば、「趣味の動画・映画を視聴する」「何分以上仮眠をとる」「トラック無線で他ドライバーとのコミュニケーションをとる」などです。とくに荷待ち時間を有効に使うことで、ストレスが軽減されます。休憩をとって日頃の疲れを癒すのか、別の仕事を獲得するために時間を使うのかなど事前に何をするか決めておくことをおすすめします。
 

体力をつける

「拘束時間が長い悩み」「勤務日や労働時間の不安定さ」に対しては、体力をつけることも有効です。例えば、「休日に運動を始める」「荷物の積み下ろしを行う」などです。大型トラックドライバーは長距離運転が多く拘束時間が長いため、体力がないときつく感じてしまいます。そのため、運転で必要になる根本的な体力を事前につけておくか業務と並行してつけることできつさを軽減できます。
 

転職をする

「労働時間に対して給料が低いこと」に対しては、転職することが有効です。収入に関連した悩みは、現状でできることが限られます。資格を取ることや成果を出すこと、会社に相談することなどありますが、その方法で大幅に収入を増やすのは難しいです。そのため、より良い条件の会社へ転職するのが解決への近道です。とはいえ、条件の良い会社へ簡単に転職できるわけではありません。ここからは転職をするための方法をいくつか紹介します。
 

求人サイト・求人票から探す

1つ目は求人サイト・求人票から探す方法です。メリットは「希望案件を自身のペースで探せること」です。求人サイトには数多くの求人票が掲載されています。そのなかから、自身の希望に沿った案件を自分のペース・自分の意思で探しやすいです。デメリットは「案件を探すのに時間がかかる」ことです。自分のペースで案件を探せる一方、求人票が多いために最も要望に叶う案件を探すのに時間がかかります。とくに、妥協したくない性格の方は「より良い条件の求人を」と満足のいく案件を探すのは難しいです。
 

転職エージェントに相談する

2つ目は転職エージェントに相談することです。メリットは「自身に合った仕事を紹介してもらえること」です。転職エージェントは、ヒアリングをした上で案件を紹介してもらえるため、自身にあった案件を簡単に探せます。場合によっては、大型トラックドライバーより軽貨物ドライバーのような他の職種が合っていると気づく可能性もあります。

デメリットは「合わないエージェントもあること」です。転職エージェントによって、扱う案件の特徴や担当スタッフの対応などそれぞれ異なります。そのため、エージェントに登録してみたものの、自分が望んだ案件がない場合やスタッフとの人間関係がうまくいかない場合もあります。
 

ドライバー仲間の口コミ

3つ目はドライバー仲間の紹介(リファラル採用)で転職することです。メリットは「入社後のギャップが少ないこと」や「採用のハードルが低いこと」です。転職先の情報を事前に持っておくことで入社前後のギャップを埋められるため、ストレスや不満を感じにくくなります。また、入社先の上層部と知人の信頼関係がすでにあれば、知人の推薦という形で採用ハードルが下がりやすいです。

 

デメリットは「ドライバーのつながりが必要であること」や「入社後に辞めづらいこと」です。紹介で入社するためには、そもそもドライバー仲間と繋がっていることが前提条件となります。また、知人の紹介で入社すると、信頼関係を元にしているため内定辞退や退職がしにくいです。
 

まとめ

大型トラックドライバーとして働いている人やこれから働こうと考えている方は、不安や悩みがあると思います。実際に、拘束時間が長いことやそのわりには給料が低いこと、勤務日や労働時間の不安定さなどさまざまな悩みの種がありました。しかし、このような悩みは休憩時間にやるべきことを決める、転職をするなどで改善できます。自分に合った方法が見つかった場合はぜひ試してみてください。以上、大型トラックドライバーの悩みとその解決方法でした。

 

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