国内にはたくさんの物流・運送会社があります。
物流・運送会社によって売上高や平均年収のランキングが発表されているのをみると、
各運送会社の違いがみえてきます。
またそれぞれの運送会社の現状や今後についても気になるところです。
本記事では、物流・運送会社の平均年収・売上高ランキングTOP5や、
物流・運送会社の今後や現状について、詳しくご紹介します。
物流・運送会社の職種別平均年収ランキングTOP5
物流・運送会社の職種別平均年収ランキングTOP5をみていきましょう。
1位:ヤマト運輸
エンゲージより、ヤマト運輸の職種別の平均年収は
以下のようになっています(2024年7月末現在)。
|
営業系 |
企画・事務・管理 |
運輸・物流・設備 |
平均年収 |
525万円 |
491万円 |
509万円 |
ヤマト運輸は運送業界で、どの職種においても平均年収が最も高い運送会社です。
2位:佐川急便
エンゲージより、佐川急便の職種別の平均年収は
以下のようになっています(2024年7月末現在)。
|
営業系 |
企画・事務・管理 |
運輸・物流・設備 |
平均年収 |
512万円 |
424万円 |
469万円 |
佐川急便は、ヤマト運輸に次いで、各職種において平均年収が高いことがわかります。
3位:西濃運輸
エンゲージより、西濃運輸の職種別の平均年収は
以下のようになっています(2024年7月末現在)。
|
営業系 |
企画・事務・管理 |
運輸・物流・設備 |
平均年収 |
464万円 |
405万円 |
425万円 |
西濃運輸は、4位の日本通運と比較すると、
企画・事務・管理の平均年収が高いのが特徴です。
4位:日本通運
エンゲージより、日本通運の職種別の平均年収は
以下のようになっています(2024年7月末現在)。
|
営業系 |
企画・事務・管理 |
運輸・物流・設備 |
平均年収 |
476万円 |
384万円 |
430万円 |
日本通運は、3位の西濃運輸と比較すると、
営業や、運輸・物流・設備の平均年収が高いです。
5位:福山通運
エンゲージより、福山通運の職種別の平均年収は
以下のようになっています(2024年7月末現在)。
|
営業系 |
企画・事務・管理 |
運輸・物流・設備 |
平均年収 |
414万円 |
361万円 |
404万円 |
福山通運は、運送業界TOP5の中でみると、最も平均年収が低いことがわかります。
物流・運送会社の売上高ランキングTOP5
続いて、物流・運送会社の売上高ランキングTOP5にみていきましょう。
|
運送会社名 |
売上高 |
1位 |
日本郵便株式会社 |
11兆2,647億7,400万円 |
2位 |
ヤマトホールディングス株式会社 |
1兆7,936億1,800万円 |
3位 |
日本通運株式会社 |
※1兆7,632億8,200万円 |
4位 |
SGホールディングス株式会社 |
1兆5,883億7,500万円 |
5位 |
株式会社近鉄エクスプレス |
9,804億4,100万円 |
※3位の日本通運株式階差h売会社の売上高は2021年12月期
※3位以外の順位のものは2022年3月期
国内には、さまざまな規模の物流・運送会社があります。
上記はとくに売上高が高い物流・運送会社を示しました。
前述の平均年収が高い物流・運送会社とは一致していないことがわかります。
物流・運送会社の現状と今後の動向について
物流・運送会社の環境は、世界や日本の経済事情や、
労働者の働き方改革などにより、年々大きく変化しています。
ここでは、物流・運送会社の現状と今後の動向についてみていきましょう。
物流・運送会社の現状
国土交通省の「令和3年度 宅配便等取扱個数の調査及び集計方法」によると、
2021年度の宅配便取扱個数は49億5,323万個を超え、前年度比で2.4%増加しています。
ネットでものを購入することができるようになったことに加え、
2019年12月より世界中に感染拡大した新型コロナウイルスにより、
さらに物流量が加速しました。
物流量が増える一方で、人手不足が深刻化しています。
これらの現状を踏まえて、物流・運送会社の今後の動向についてみていきましょう。
物流・運送会社の今後の動向
前述のように、物流・運送会社は慢性的な人手不足に陥っています。
若年層は物流・運送の仕事はきつい仕事であると感じているため、
物流・運送会社に就職したがらなかったり。就職しても離職する人が多いです。
運転手として働いている人も平均年齢が高く、
退職・離職するタイミングが早いことから人手がどんどん少なくなります。
また働き方改革で、2024年4月1日より運転手の時間外労働の上限が設けられたため、
より人手が必要となりました。
今後、物流・運送業界は荷物が増え、
人手が少ない中で成り立たせていかなければないりませんので、
効率化を重視した運営をしていく必要があるのです。
例えば分散している倉庫を集集約化、作業の自動化、配送ルートの最適化など、
できることから着手してくことで、効率化・省力化が実現できるでしょう。
物流・運送業の働き方改革については、運転ドットコムの
下記の記事にも掲載していますので、合わせて参考になさってください。
運送業が問題視している「2024年問題」とは?運送業の働き方改革で何が変わるのか?対応策や事例も紹介
物流・運送会社で自分に合った企業を選ぶ方法3つ
実際に物流・運送会社で働くには、自分に合った企業を選ぶことが大切です。
ここでは、物流・運送会社で自分に合った企業を選ぶ方法を3つご紹介します。
方法①何を運ぶ物流・運送会社なのか
物流・運送会社によって、輸送するものは大きく異なります。
4tトラックを中心に扱っている会社では大きくて重たいものを運ぶことが多いですし、
軽貨物車を扱っている会社では個人宅や企業に配達する
比較的小さな荷物を運ぶ特徴があります。
自分がどのような荷物江扱いたいかを見極めて物流・運送会社を選びましょう。
方法②物流・運送会社の規模はどれくらいなのか
会社の規模によって、待遇などの条件が大きく異なってきます。
本記事でもご紹介しているように、
会社の規模によって平均年収や売上高が変わってくるのです。
就職前にどれくらいの規模の会社なのかをチェックしておいたほうがいいでしょう。
方法③対応地域はどこまでか
物流・運送会社によってはいたつ配達対応地域が異なります。
配達地域が広範囲に設定している会社では、
遠方までトラックを運転しなければなりません。
日帰りで帰宅したい場合は、配達地域が近距離に設定している会社を選ぶなど、
複数の会社を比較してみてください。
物流・運送会社でブラック企業を見極める方法3つ
物流・運送会社にはブラックといわれる会社があります。
ここでは、物流・運送会社でブラック企業を見極める方法について、3つご紹介します。
方法①給料未払いがある
入社する前に、給料がいつ・どのように・いくら振り込まれるかを
確認しておきましょう。
その中で「給料を分割で支払う」「給料日に支給されず滞納されている」
「残業代が支払われない」などがあればブラック企業と判断してください。
基本的に残業代は、1日8時間・1週間で40時間が基準で、
それを超えた分は残業代として支給されることを知っておきましょう。
方法②離職率が高く常時求人をかけている
常時求人をかけている会社は、離職率が高いことがうかがえます。
離職率が高いということは、
労働環境が悪いことが1つの背景として考えられるでしょう。
就職前の会社の情報を得ることは簡単ではありませんが、
転職系の口コミサイトなどで、評判を確認するのも1つです。
方法③車両台数が少ない・古い車両が多い
会社の規模と比較して、車両台数が少ない会社は、少ない台数で仕事を回している、
すなわち少ない社員で仕事を回していることから、離職率が高い会社であったり、
利益があがっていない会社であると判断できます。
古い車両が多い会社についても、利益があがっていないがゆえに、
車両の入れ替えができないとうかがえるでしょう。
実際に働きたい会社に出向くと、
どのような車両を使用しているかを確認することができますので、
一度会社に足を運んでみてください。
まとめ
物流・運送会社の平均年収・売上高ランキングTOP5や、
物流・運送会社の今後や現状について、ご理解深まりましたでしょうか。
さまざまなランキングをみることで、
幅広い視点から物流・運送会社を確認することができます。
これから物流・運送会社に就職したい方は、
今後の物流業界がどのように変化していくのかを書いておきましたので
熟読なさってください。
本記事を参考に、物流・運送会社について知っていただき、
自分に合った会社をみつけてみてはいかがでしょうか。