車両に装着するナンバーは、色によって用途が異なります。
一般にトラックには緑ナンバーが装着されていますが、
白ナンバーでもトラックドライバ―は仕事できるのでしょうか。
本記事では、白ナンバーでもトラックドライバーは仕事できるのか、
白ナンバーの働き方について、詳しく解説します。
白ナンバーとは?
自動車登録番号票(ナンバープレート)は、
道路運送車両法に基づいて、色や様式が定められています。
白ナンバーは、白地のナンバープレートに緑文字のものをいいます。
白ナンバーを装着しているのは自家用車や商用車の中でも、
普通自動車・小型自動車・大型特殊自動車です。
白ナンバー以外のナンバーの種類は主に4つ!
車両に装着するナンバープレートには、以下のようなものがあります。
普通自動車 |
軽自動車 |
普通自動車 軽自動車 |
||
白ナンバー |
緑ナンバー |
黄ナンバー |
黒ナンバー |
図柄入ナンバー |
白地に緑文字 |
緑地に白文字 |
黄色地に黒文字 |
黒地に黄色文字 |
図柄背景に 緑文字 |
自家用車 |
事業用車 |
自家用車 |
事業用車 |
自家用車 事業用車 |
白ナンバー以外には、上記の4種類のナンバーがあります。
普通車には基本的に、自家用車には白ナンバー、
タクシーなどの事業用車には緑ナンバーが装着されています。
軽自動車の自家用車には黄ナンバー、
貨物車などの事業用車には黒ナンバーが装着されているのが一般的です。
これら以外のナンバープレートに「図柄入りナンバープレート」があります。
ナンバープレートの背景に全国の花や地域のシンボルが描かれており、
自家用・事業用普通車、自家用軽自動車が対象です。
トラックドライバーは白ナンバーでも仕事できるパターン3つ
トラックドライバ―は基本的に有償で顧客の荷物を輸送しているため、
トラックに装着されているナンバーは緑ナンバーでなければなりません。
しかし、中には、白ナンバーでも仕事ができるパターンがあります。
ここでは、白ナンバーでも仕事できるパターンについてご紹介します。
自社製品を輸送する場合
工場で製造したものを各店舗に輸送する場合や、ピザの宅配など、
自社製品を輸送する場合は白ナンバーで構いません。
製品を輸送する場合に顧客から運賃などを徴収するわけではありませんので、
緑ナンバーでなくていいのです。
他社製品を買い取り、自社で販売する場合
他社の製品を買い取りに行き、自社で販売する場合、製品を輸送することになります。
輸送の際は自社で燃料費などを支出し、
どこかから運賃などを徴収するわけではなありませんので、白ナンバーでいいのです。
マイクロバス等送迎サービスをする場合
宿泊施設や飲食店で運行されている送迎サービス。
運賃が徴収される送迎サービスであれば緑ナンバーでなければなりませんが、
無料での送迎サービスの場合は白ナンバーでの運行が可能です。
白ナンバーで営業を行った場合の罰則や罰金
上記のように、有償で製品や人を輸送する場合には
緑ナンバーを装着しなければなりません。
白ナンバーのまま営業を行なった場合、以下のような罰則や罰金が科せられます。
輸送者側
白ナンバーで、有償で家行なった場合、
貨物自動車運送事業法の第3条1項・第35条1項違反となります。
この場合、「3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金」の罰則が科せられます。
交通事故などを起こして懲役刑となった場合は、
懲役終了後2年が経過しなければ、新規許可の申請もできません。
荷主側
白ナンバートラックに仕事を依頼している荷主に対しては、直接の罰則はないのです。
しかし有償で仕事を依頼しているわけですから、
輸送に用いられるトラックは緑ナンバーを
装着していなければならないことは言うまでもありません。
法的に荷主が罰則を受けないとしても、
違法業者に仕事を依頼していたことで
世間からの評価や信頼はなくなってしまう可能性はあるでしょう。
白ナンバーよりも緑ナンバーがおすすめな理由
前述のように、白ナンバーでの営業行為は違法です。
違法行為を行なわなくても、緑ナンバーを装着すると色々とメリットがあります。
ここでは、白ナンバーよりも緑ナンバーがおすすめな理由をご紹介します。
緑ナンバーについては、運転ドットコムの下記の記事
に記載していますので、合わせて参考になさってください。
【徹底解説】緑ナンバーとは?取得するメリットや取得費用、取得条件についても紹介
顧客からの信頼度が高まる
緑ナンバーは優良企業の証ともいえます。
例えば、公共事業の仕事は緑ナンバーでなければ行なうことができません。
緑ナンバーは厳しい条件をクリアして許可されますので、
国から許可された事業者として、顧客からは高い信頼を受けることができます。
営業規模を拡大できる
緑ナンバーを取得すると、公共事業者や民間大手企業から運送業務依頼がきます。
業務の依頼件数が多くなると、顧客が増え、増収が見込めるでしょう。
従業員の福利厚生が向上する
緑ナンバーを取得すれば、従業員の社会保険加入が義務付けられます。
運送会社によっては、いまだに福利厚生が整備されていないところがあるため、
福利厚生が向上することで従業員の安心感にもつながります。
労災・事故が起きた場合も、白ナンバー以上のサポートが期待できるでしょう。
まとめ
白ナンバーでもトラックドライバーは仕事できるのか、
白ナンバーの働き方について、ご理解深まりましたでしょうか。
事業用で車両を運行させるには緑ナンバーを装着しなければなりませんが、
事業用であっても白ナンバーのままの運行も可能であることが分かりました。
有償で輸送する場合は緑ナンバーでなければならず、
白ナンバーのまま営業すると罰則が科せられますのでご注意ください。
白ナンバーより緑ナンバーがおすすめの理由についても
記載していますので参考になさってください。
本記事を参考に、緑ナンバーを取得して営業を行なってみてはいかがでしょうか。