ひと昔前は、タクシードライバーは男性の仕事と思われがちでしたが、
最近では女性のタクシードライバーをよく見かけます。
女性のタクシードライバーとして働くメリットやデメリットには
どのようなものがあるのでしょうか。
本記事では、女性のタクシードライバーの仕事や体験談について詳しくご紹介します。
タクシードライバーは女性でもできるのか?
タクシーはビジネスや観光など、さまざまな場面で利用されます。
東京都ではビジネス利用が多く、京都府では観光利用が多いことから、
タクシー会社もドライバーの募集を行なっているのです、
タクシードライバーは男女問わず募集されていますので、
女性もタクシードライバーとして応募することができ、働くことができるのです。
実はタクシードライバーの女性の割合が増えてきている!
日本の人口は2004年12月の1.27億人をピークに減少し続けており、
2050年には9,515万人、その後も減り続けると推測されています。
(出典:内閣府「第18回投資促進等WG資料」)
人口が減少すると労働人口も減少しますが、
比例してタクシードライバーの数も年々減り続けているのです。
一方、女性のタクシードライバーは増加傾向にあります。
ここでは、タクシードライバーの女性の割合についてみていきましょう。
女性のタクシードライバーの割合は?
以下の表は、女性のタクシードライバーの数と割合の推移を示したものです。
年 |
女性乗務員数(人) |
女性乗務員構成比(%) |
1993(平成5)年 |
4601 |
1.3 |
1998(平成10)年 |
8259 |
2.3 |
2003(平成15)年 |
8338 |
2.3 |
2008(平成20)年 |
8083 |
2.5 |
2009(平成21)年 |
8017 |
2.4 |
2010(平成22)年 |
7727 |
2.3 |
2011(平成23)年 |
7352 |
2.3 |
2012(平成24)年 |
7177 |
2.3 |
2013(平成25)年 |
6799 |
2.3 |
2015(平成27)年 |
6878 |
2.5 |
2017(平成29)年 |
7292 |
2.7 |
2018(平成30)年 |
9179 |
3.1 |
2019(平成31)年 |
9723 |
3.3 |
2020(令和2)年 |
10108 |
3.6 |
2021(令和3)年 |
9723 |
3.7 |
出典:全国ハイヤー・タクシー連合会「女性乗務員採用状況調査結果」
女性のタクシードライバーの数は、2018(平成30)年には9,000人を突破し、
2020(令和2)年には1万人を突破しました。
翌年の2021(令和3)年には再び1万人を割ったものの、
女性乗務員構成比は2010(平成22)年からは増加し、
2021(令和3)年には3.7%になっていることがわかります。
「女性乗務員構成比」は、
全ドライバーの中での女性タクシードライバーの割合を示しているものですので、
全体の割合は少ないとはいえ、
女性タクシードライバーの割合が増加していることは間違いありません。
増加傾向にある理由とは?
前述で、女性タクシードライバーの割合が増加していることがわかりましたが、
増加傾向にある理由にはどのようなものがあるかみていきましょう。
理由①タクシー会社が女性ドライバーの採用を積極的に行なっている
タクシー会社には更衣室、仮眠室、大浴場などが設備されています。
ひと昔前までは男性専用の設備しかありませんでしたが、
女性タクシードライバーの採用増加にともない、女性専用の設備が増えています。
タクシー会社も女性タクシードライバーを増やしたいことから、
綺麗で清潔感のある女性専用設備を設けているのです。
このことからも、タクシー会社が女性ドライバーの採用を
積極的に行なっていることがわかります。
理由②子育てとの両立・プライベートの時間が確保しやすい
タクシー会社は早番・遅番といったシフト制を設けているところがあります。
タクシー会社のシフトは自由度が高いところが多いことから、
子どもの保育園・幼稚園・学校の時間に合わせて出勤することが可能です。
遅刻・早退しなければならない場合は、
前もってタクシー会社に連絡しておけば、ほとんどの場合で認められるでしょう。
人目を気にせず遅刻・早退ができるのも利点といえます。
タクシードライバーになるには?
タクシードライバーの仕事に就くためには、
以下に記載する方法で求人に応募したり、資格を取得する必要があります。
さらに詳しくタクシードライバーになるためには、
運転ドットコムの下記の記事を 参考になさってください。
タクシードライバーになるには
タクシードライバーになるには、以下の方法で求人を探して、応募するのが一般的です。
ハローワークで探す |
ハローワークの窓口・インターネットで求人を探す |
タクシー会社に直接応募する |
タクシー会社に直接求人の確認をして応募する |
個人で開業する |
地方運輸局に申請し、個人タクシー業を開業する |
求人サイトを利用する |
細かく条件を指定しながら求人の確認ができる |
運転ドットコムで探す |
他の求人サイトにはない求人を知ることができる |
自分に合った形で求人を確認し、タクシー会社に応募した後、
採用面接等に合格することでタクシードライバーになることができます。
タクシードライバーに必要な資格
タクシードライバーになるためには、
普通運転免許の中でも「第二種運転免許」が必要です。
また一部のエリア(東京都、神奈川県、大阪府)でタクシードライバーになるためには、
地理試験の資格を取得しなければなりません。
4日間の講習を受講(費用:6,800円)し、講習の最終日に試験を受験するという流れです。
女性のタクシードライバーとして働くメリット・デメリットについて
女性のタクシードライバーとして働くメリット・デメリットには
どのようなものがあるかみていきましょう。
女性のタクシードライバーとして働くメリット
メリットには次のようなものがあります。
メリット①時間の使い方やシフトが柔軟
タクシードライバーの最大のメリットが時間の使い方が自由であることです。
前述で、子育ての両立について触れましたが、
タクシードライバーは基本的に1人で仕事をしますので、
シフトが柔軟に組めたり、遅刻・早退する場合も、
周りの社員に迷惑をかけることがありません。
また勤務途中に家に帰って休むことが可能な面も大きなメリットでしょう。
メリット②売り上げが多いと所得が多くなる
タクシードライバーは売り上げがたくさんあるほど、その分給与に反映されます。
性別によって給与の差がつけられることがないのも大きなメリットです。
女性のタクシードライバーとして働くデメリット
次にデメリットをみていきましょう。
デメリット①お客様からセクハラを受ける可能性がある
タクシードライバーは夜に勤務することもあれば、
お酒を飲んでいる人を乗せることもあります。
夜は割増料金になることから、稼げる時間帯ではありますが、
セクハラを受ける可能性が高いです。
デメリット②強盗に遭遇する可能性がある
強盗については男女関係なく遭遇する可能性があります。
最近のタクシーは室内カメラが装備されていますが、
もし被害に遭遇する状況になった際に対処法を、
タクシー会社に確認しておくといいでしょう。
女性のタクシードライバーの体験談を紹介!
最後に女性のタクシードライバーの体験談をご紹介します。
~体験談①~Mさん・勤務歴2年目
車の運転が好きでタクシードライバーになったMさん。
お酒を飲まれたお客様の接客に苦労するときもありますが、
感謝されることも多くやりがいを感じられる仕事です。
~体験談②~ Sさん・勤務歴5年目
前職はトラック運転手だったSさん。
接客の仕事は初めてでしたが、就職したタクシー会社は研修制度が整っていたことから、
タクシードライバーになってからは、実績を残せるようになりました。
~体験談③~ Sさん・勤務歴7年目
以前は事務職をしていたSさん。
前職では昇給はありませんでしたが、
タクシードライバーは頑張った分だけ給与が反映されますし、
勤務中は1人であるため、自分のペースで働くことができています。
まとめ
女性のタクシードライバーの仕事や体験談について、ご理解いただけましたでしょうか。
女性のタクシードライバーの割合が増えている背景には、
タクシードライバーになったときのメリットと関係していることがわかりました。
女性のタクシードライバーの体験談もご紹介していますので参考になさってください。
本記事を参考に、女性のタクシードライバーをめざしてみてはいかがでしょうか。